2019年 レパードS・小倉記念 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2019.08.04
2019年 レパードS・小倉記念

●レパードステークス

レパードSの過去の勝ち馬は、トランセンドやホッコ―タルマエなど、その後の活躍馬が多数。格付けはG3ですが、3歳ダート馬のトップクラスが出走してくるため、実質G2くらいのイメージ。ここから将来のG1で勝ち負けする馬が誕生することが多いので、毎年とっても楽しみ。ぜひ皆さんにも注目してもらいたいレースです。

さて、このレパードSが行なわれる新潟コースは、実は小回りなコース。新潟は全競馬場の中でもっとも直線が長いせいか、大回りなイメージがあります。しかし、直線が長いからこそコーナーの距離が短く、実はコーナーの距離が350mもありません。札幌の3~4コーナーが約450mですから、新潟は相当な小回りで急カーブということになります。

後方の馬がトップスピードで最後のコーナーを曲がれば、遠心力で大外に振られます。そのため、3コーナーの入り口までにある程度、前目のポジションを取るか、遠心力との攻防で減速するしか手がありません。どのみち最後の直線でトップスピードに乗せきることが難しいコース。しかし、ベテラン騎手はこのことを熟知しているので、前半から馬を出して、先行争いが激化することがほとんど。

実際にこれまで行われた過去10年を見ると、良馬場で行われた過去7年中6年が前が厳しい流れになっています。(グリムが逃げ切り勝ちを決めた昨年は、良馬場発表ながら、前日稍重でダートが軽い部類) それでもトランセンドやホッコ―タルマエが先行策から押し切って優勝したことがあるのは、単に馬が強いから。良馬場の年は、将来のG1馬が先行策から押し切って勝つか、一昨年のローズプリンスダムのように、中団以降で立ち回った馬が勝つかのどちらかのパターンです。

一方、水分を多く含んでダートが軽いとそこまでペースが上がらずに、逃げ、先行馬が粘れています。2011年の2着馬・タカオノボル(2番人気)、3着馬・タナトス(12番人気)、2013年の勝ち馬・インカンテーション(4番人気)、2着馬・サトノプリンスパル(4番人気)、2014年の勝ち馬アジアエクスプレス(1番人気)、2着馬・クライスマイル(7番人気)など。

今年は良馬場。その上、ハヤブサナンデクン、ロードリバーサルなどの逃げ馬を筆頭に、逃げ馬候補多数のメンバー構成。先行馬も多いだけに、まず、前半縦長の隊列になると見ています。今回の1番人気は先行馬のデルマルーヴルですが、人気に逆らって中団以降で立ち回れる馬を本命馬とすることをお薦めします。

●小倉記念

夏の小倉の開催前半で行われる小倉記念は、例年、高速馬場で行われ、1分57秒台で決着することがほとんど。今夏の小倉開催はやや時計を要しているものの、それでも高速馬場と言える状態。1分58秒台半ば~後半の決着にはなるでしょう。

しかし、それほどの時計が出るのは、高速馬場の影響ばかりではなく、最初のストレートが長いぶん、レースが淡々と流れて、逃げ、先行勢に厳しいレースになることが多いから。むしろ、超々高速馬場で逃げ馬不在だった昨年のように、前半5F60秒0-後半3F56秒9mの超絶スローで中団・後方待機組は為す術がないことのほうが稀です。

実際に過去10年を見ても、過去8年が平均ペース以上で決着しており、何が何でもハナというホクトスルタンのような馬が出走していようものなら、オーバーペースが発生し、前が完璧に崩れています。それを裏付けるかのように、逃げ馬の連対はゼロ。先行馬もスローペースだった2016年と昨年を除くと、一昨年のタツゴウゲキ(ハンデ52Kg)しか連対していません。

今年は逃げ馬がタニノフランケルのみ。今回もハナを主張してくると見ていますが、最初の1コーナーまでの距離が約472mもあるので、他馬がハナを主張することも可能です。その場合にタニノフランケルが引くか引かないかで、ペースが決まるでしょうね。仮に引かなかったとしても、ハイペースになる可能性はかなり低いと見ていますが……個人的には、どう転んでも悪くない馬を本命にしたいです。

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