2024年 ブリリアントCの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.04.09
2024年 ブリリアントCの予想

■本日は前と内が有利な馬場

 昨年の勝島王冠で先週の川崎記念の覇者ライトウォーリアを撃破した。サヨノネイチャが断然の1番人気に支持されている。しかし、昨年の勝島王冠は外差し有利の馬場&展開。逃げたカジノフォンテンにプレッシャーをかけながら砂厚の深い内から2頭目を追走し、最後の直線で早めに抜け出して粘りとおしてハナ差のライトウォーリアのほうが、断トツの好内容だった。

 ライトウォーリアは前記の勝島王冠が強かったこともあり、報知オールスターCでは本命◎、先週の川崎記念では同馬を対抗○に推したのだが、見事に連勝してくれた。

 今回は一転して、前と内が有利な馬場。前が競り合ったり、前有利を意識して早めに動いた場合には外差しも決まっているが、ここはもっとも前走でテンの速い馬が(6)ヒーローコールなので、そこまでペースが上がらない可能性が高いと見ている。

 (10)サヨノネイチャは目下5連勝と勢いもあるが、今回が始動戦でこの先のSⅠ・大井記念が大目標なのは明確。同馬は対抗○評価とし、本命馬は馬場と展開に恵まれる可能性が高い人気薄馬の一発に期待する。

大井11R ブリリアントC ダ1800m
 ◎ (2)ブリッグオドーン
 ○ (10)サヨノネイチャ
 ▲ (5)ランリョウオー
 △ (1)コパノジャッキー
 △ (3)レッドソルダード
 △ (4)ミヤギザオウ
 △ (6)ヒーローコール
 △ (8)マンダリンヒーロー
 △ (12)ナンセイホワイト
結論 馬複2-10,5,1,3,4,6,8,12 (14:12:4:4:4:4:4:4) 複勝2 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (2)ブリッグオドーン

 2020年の東京ダービー4着馬。当時の鞍上、水野騎手は東京プリンセス賞の2着馬リヴェールブリスにも乗れる立場だったが、本馬を選択。後方外から4角で勢いに乗せながら外に誘導し、直線でしぶとく伸びて3着ティーズダンクにクビ差まで迫った。

 ブリッグオドーンは東京ダービー以降、大井1800mで5勝、船橋1800mで2勝。その勝ちパターンが全て逃げ、2列目、好位の外や捲りであるように、揉まれない競馬ができるとしぶとい馬である。そして近走はさらに地力をつけて安定感が増している。

 昨年のこのレースは、ブリリアントカップTRを捲り勝ちした後の一戦でぶっ飛んだが、今年は前走で格下のレースを使って、勝利した後の一戦。前後半4F53秒5-51秒3のスローペースを3番手で進めて勝利と消耗度の小さいレースだったこと、本日は不良馬場で内と前が有利と想定される中で、2列目くらいには付けられそうなことから本命馬とした。

○ (10)サヨノネイチャ

 目下5連勝で前走の勝島王冠を勝利した馬。前走は2番枠から出遅れ。そこから押して中団やや後方を追走。3角で外のロードレガリスが先に動いて、3~4角ではそれを追い駆けて進出し、直線序盤では好位の外。そこからしぶとく伸びて3番手まで上がり、早めに抜け出してラスト1Fで苦しくなったロードレガリス、ライトウォーリアを差し切ってハナ差で勝利した。

 前走では先週の川崎記念を優勝したライトウォーリアに先着。しかし、レース当日は外差し有利の馬場&展開で、ライトウォーリアは逃げたカジノフォンテンにプレッシャーをかけながら砂厚の深い内から2頭目を追走しながらもハナ差まで粘りとおしている。カジノフォンテンが最下位に敗れる流れでのハナ差2着はかなり強く、それもあって先週の川崎記念では対抗○としたが、見事に優勝してくれた。

 つまり、サヨノネイチャはライトウォーリアほど強くないが、ここなら最上位の存在で勢いもある。しかし、今回は始動戦。この先のSⅠ・大井記念が目標と推測されるだけに、ここは対抗評価とした。

▲ (5)ランリョウオー

 2020年の大井記念の覇者で、昨年のブリリアントカップでも2番手から抜け出して勝利した馬。本馬はテンは遅いが、前に行って持久力を生かすのがベストの馬。同型馬が手薄で前の位置を取ってペースが上がらなければ1800mでも通用するが、ベストは2400m戦以上で2022年の東京記念、そして前走の金杯では楽に先行して勝利している。

 昨年のこのレースは逃げ馬不在だったが、今年は(6)ヒーローコールや(3)レッドソルダードが出走しており、昨年よりはテンが速くなりそうな組み合わせ。また、今回は前走2600mからの大幅距離短縮でもあり、楽に前の位置が取れないと見ている。しかし、今回は前走から相手弱化の一戦。ペースがそこまで速くならなければチャンスがありそうだ。

△ (3)レッドソルダード

 JRA時代に逃げて4勝を挙げた馬。昨年2月の3勝クラス、金蹄Sでは1番枠から好スタートを切って逃げたが、向上面序盤でラストヌードルが競ってきたので、これを行かせて2番手で進める。しかし、3~4角で同馬がまさかの故障。ここで再びレッドソルダードが先頭に立たされたが、迷わずペースアップし、1馬身差で直線へ。序盤の伸びはやや地味だったが、徐々に後続を突き放し、最後に甘くなったところを外からバイシュラバナに差され、ハナ差の2着となった。

 レッドソルダードは前記の金蹄Sでは3着馬に2馬身半差をつけており、好内容だった。このように本馬は何が何でも逃げなくてもいいが、決め手がないので逃げがベスト。前走の日吉OPは9番枠からまずまずのスタートを切って、そこから押してハナへを主張。しかし、キタノオクトパスが外から早々と競り掛けて苦しい展開となり、2着に敗れた。しかし、マイペースで1~2番手を追走できればしぶとく、ここも自分の形のレースが出来れば面白い存在だ。

△ (1)コパノジャッキー

 前走の日吉OPの覇者。前走は10番枠から出遅れ、後方2番手から追走。前走は逃げた(3)レッドソルダードにキタノオクトパスが1週目の3~4角から競り掛けて行って行ったことでオーバーペースとなり、展開に恵まれた勝利だった。

 しかし、コパノジャッキー7走前の橘Sでは出遅れから向上面で捲り切って勝利しているように、マイルよりも追走が楽な中距離の法が好ましく、スタミナもある。今回は内枠に恵まれただけに、警戒しおきたい。

△ (4)ミヤギザオウ

 前々走の金盃TRで2着、前走の金盃では3着と、長距離がベストの馬。前走では14番枠から五分のスタートだったが、促されると行きっぷり良く、2列目の外を追走。1週目の3~4角で外からアンタンスルフレが上がって、スタンド前では好位の中目5番手に下がったが、その位置で我慢。2週目の向上面でセイカメテオポリスがじわっと捲って、3角手前で▲(5)ランリョウオー、セイカメテオポリスがスパートすると、それを追い駆けて3番手で直線へ。最後の直線では前2頭はかわせなかったが、差を広げられることもなく、2馬身半差の3着と善戦した。

 ミヤギザオウは2022年の羽田盃の覇者であるが、同レースでは15番枠からゆっくり出して1角で最内に入れて、最短距離を通して勝利したもの。前後半4F47秒4-後半4F52秒9の超絶ハイペースの消耗戦をイン差から差す形での、展開に恵まれた勝利だった。その後はスピード不足で前に行けず、約2年も勝ち星に見放されているが、ここ2戦は行きっぷりがとても良く、1800m戦の今回でも絶望的な位置からの競馬にはならない気がしている。一考してみたい。

△ (8)ヒーローコール

 今年1月の報知GCは古馬の強豪相手に2着。同レースでは1番枠から五分のスタートを切ってかなり押して行ったが、外のエルデュクラージュのほうが速くて逃げられず。そこから同馬の外を狙ったが、外からマッドルーレットが2番手に上がったので、エルデュクラージュの後ろをスペースを作って追走する形。3~4角では最短距離から前との差を詰めて、直線序盤で逃げ粘るエルデュクラージュの外に誘導。ラスト1Fで同馬が甘くなり、そこで徐々に差を詰めたが、2馬身差までだった。

 本馬は前走で船橋1600mの京成盃グランドマイラーズに出走。当然、ここでも前に行けず5着に敗れたが、前走でマイルの速い流れを経験したことで、今回はレースの流れに乗りやすくなるだろう。今回は馬場と展開に恵まれる可能性が高く、距離もおそらくこれくらいがベスト。ただし、3歳時から大きな成長を見せられておらず、現状はここで能力が足りるのかという不安がある。そのうえで毎度、過剰人気ということもあり、評価を下げた。

△ (6)マンダリンヒーロー

 昨秋のダービーGPではあのミックファイアに0.2秒差まで迫った馬。同レースでは6番枠から好スタートを切ったが、外からミックファイアがハナに行くのを待って、その2番手を追走。3角手前から同馬にプレッシャーをかけ、3~4角では並びかけて行く。4角でマンダリンヒーローが一瞬先頭に立ったが、直線序盤で振り切られ、1馬身半差で2着に敗れた。

 前記ダービーGPは好内容だったが、このレースはミックファイアが本来の能力を出し切れていない。また、昨年の3歳三冠路線はやや低調な面があった。マンダリンヒーローは米国でも通用するスピードの持ち主でもあり、スタートも速いが、末脚を生かす競馬をしているのが良くないと見ている。ただし、マイル戦はやや距離不足で前走での隅田川オープンはやや追走に苦労していた面があったので、1Fの距離延長となるここは警戒したい。

△ (12)ナンセイホワイト

 前走のブリリアントカップTRの覇者。前走は8番枠から五分のスタートを切って、中団中目を追走。向正面で好位の直後まで上がり、3角で内に入れて、3~4角の最内から直線へ。直線序盤で逃げバテしたウェイキーを外からかわしてまた最内に入れ、そこからしぶとく伸び続けて半馬身差で勝利した。

 前走時は外差し有利の馬場。馬場の3~4角の最内から差し切った内容は、着差以上に強いものがあった。しかし、ブリリントTRの勝ち馬は、昨年の◎(2)ブリッグオドーンは9着とまだ走ったほうで、ことごとく2桁着順に終わっている。明日の東京スプリントでもフジノウェ―ブ記念の連対馬が人気でドボンの歴史が続いている。

 例年のブリリアントカップなら、TRの勝ち馬は迷わず消しだが、昨年の暮れからの勢いを考慮し、買い目に加えた。前走のャニュアリー賞ではブリッグオドーンに敗れているが、前有利の展開を考慮すれば情状酌量の余地があった。

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