■目下3連勝のサンライズホークは対抗評価
サンライズホークは距離を1200mから1400mに延ばしたことで1~2番手に行けるようになり、目下3連勝。また今年よりかきつばた記念が2月下旬に移行し、かきつばた記念→黒船賞の順で行われるが、昨年までのかきつばた記念は前走の黒船賞で1着だった馬が活躍しており、そういう意味でも有力と言える。
しかし、同馬は前走時、やや出遅れから砂厚の深い最内から先頭に立つ、荒技で自己最高指数を記録した後の一戦。今回も逃げられるとみているが、余力面での不安があり、前走から指数ダウンの可能性を視野に入れて対抗評価とした。今回の本命馬は今回の条件が噛み合っている馬だ。
高知5R 黒船賞 ダ1400m
◎ (2)シャマル
○ (4)サンライズホーク
▲ (8)ヘルシャフト
注 (7)マルモリスペシャル
△ (6)メルト
△ (10)タイガーインディ
結論 馬連2-4,8,7,6,10 (20:16:10:2:2) 複勝2 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (2)シャマル
短距離のダートグレードで4勝の実力馬。昨年の黒船賞では4番枠から五分のスタート。好位の内を前の馬とのスペースを作って追走し、3~4角でスペースを詰めて4角で砂厚の深い最内から抜け出し、直線序盤で外に誘導しながら一気に先頭。そこから後続との差をじわじわ広げ、3馬身差で完勝した。
シャマルは一昨年のマイルCS南部杯3着やチャンピオンズC5着の実績もあるが、昨年の黒船賞では自己最高指数を記録しており、やはりダ1400mがベスト。その後のさきたま杯、プロキオンSでは二度にわたる右後肢跛行で競走中止や除外となったものの、今年の根岸Sで復帰すると地道に良化。前走のかきつばた記念は前後半3F36秒3-38秒2のハイペースを11番枠から終始好位の外々を回るロスの大きい競馬で4着に善戦している。
本馬は砂を被るのが苦手で内枠は好ましくないが、高知のような最内を開けて走るコースなら昨年の黒船賞時のような立ち回りができる。ここ1、2戦よりも追い切りの動きが良く、ここでの変わり身に期待する。
○ (4)サンライズホーク
距離を1200mから1400mに延ばしたことで1~2番手に行けるようになり、目下3連勝。前走のかきつばた記念は、4番枠からやや出遅れ、外から進路をカットされたが、そこから進路を砂厚の深い内に切って最短距離から先頭へ。3~4角で外から(11)ヘリオスに競られたが、直線序盤でそれを振り切り、1馬身半差で勝利した。
速い流れを逃げ切った前走は、かなり強い内容で自己最高指数を記録。今回も逃げられると見ているが、余力面での不安があり、前走から指数ダウンの可能性がある。そのうえ1番人気に支持されていることもあり、対抗評価に止めた。
▲ (8)ヘルシャフト
3歳時の伏竜Sで10番人気を覆し、テーオーケインズを撃破した実績馬。同レースでは2番枠からまずまずのスタートを切って、そこから押して楽にハナを主張。淡々としたペースで逃げ、3角で2番手のダノンファラオに対して1馬身差。4角でも1馬身差のリードだったが、直線序盤で3馬身まで差を広げる。ラスト1Fで外からテーオーケインズにやや差を詰められたが、2馬身半差で完勝した。ヘルシャフトは揉まれ弱い馬で、ここでは逃げての一変だった。
本馬はその後、11ヵ月に及ぶ謎の長期休養。翌年の古馬オープン・大和Sに出走予定だったが、ここでも「感冒」という名目で突然の取消。そしてそのまま姿を晦ましたが、何と1年8ヵ月後に園田でデビュー。2022年10月には高知に移籍し、目下、高知のスプリント重賞で2連勝。ともに2着馬に5馬身差を付けての捲り勝ちであり、ここも期待してみたい。揉まれない競馬ができれば、JRA勢相手のここでも上位に食い込める可能性がある。
注 (7)マルモリスペシャル
前々走で中央のOP・ギャラクシーSを勝利した馬。前々走は4番枠からは五分のスタート。押して位置を取りに行って好位馬群の後方中目を追走。3~4角で徐々に進出し、4角で前のアイオライトが仕掛けると、それを追い駆けて直線へ。序盤でしぶとく伸びて2番手まで上がり、ラスト1Fでアイオライトをかわして先頭。外からカセノダンサーに食らいつかれたが、踏ん張ってクビ差で勝利した。
前走は前が厳しい展開ではあったが、北海道スプリントCの2着馬アイオライトを撃破しているように、オープンとしてはなかなかの指数が高く、ここでも通用する指数を記録している。前走の兵庫ゴールドTは出遅れを挽回して中団を追走し、3~4角で外を回るロスが生じたこともあり、終いが甘くなって4着敗退。今回はそこから立て直されての出走となり、体調面の良化が見込めるだけに要警戒だ。
△ (6)メルト
前走のかきつばた記念の6着馬。前走は9番枠から出遅れたが、そこから挽回して中団の外を追走。3角手前で内に入れて4角出口で大外に誘導。そこからバテた馬をかわしての6着に善戦した。
黒船賞は地方馬が2勝、3着5回と地方馬が活躍の舞台。勝ち馬はシンプルに強いことが多いが、3着馬は展開に恵まれての流れ込みが多い。メルトにはそのパターンを期待したい。
△ (10)タイガーインディ
2021年に中央の3勝クラス、下総Sを逃げ切り勝ちした馬。同レースでは4番枠から好スタート。押してハナを取り切ると、緩みないペースを刻み、3角では1馬身半差、4角では2馬身差のリードを奪う。直線序盤で6馬身差までリードを広げ、ラスト1Fで甘くなったところを外から急追されたが、半馬身差で振り切った。
タイガーインディはその後、中央のオープンで2度5着した後、園田へ移籍。しばらく不振が続いたが、3走前にスプリント路線に転向し、前走の兵庫ウインターCでは差し切り勝ちと、近走は揉まれずに行って、差す競馬にも対応している。
黒船賞は地方馬が2勝、3着5回と地方馬が活躍の舞台。勝ち馬はシンプルに強いことが多いが、3着馬は展開に恵まれての流れ込みが多い。タイガーインディもそのパターンを期待したい。