2024年 報知グランプリCの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.01.18
2024年 報知グランプリCの予想

■1番人気のヒーローコールは、マイペースで逃げられるかが課題

 昨年まで5月に行われていた川崎マイラーズが今年より1月に日程変更された。これにより、マイル路線馬は川崎マイラーズに出走し、中距離馬はここに出走とはっきりした路線分けができた。

 よって、ここはマイル路線の実績馬は不在。中距離路線の何が何でも逃げたい馬が不在のここは、あまりテンが速くない(1)ヒーローコールでも逃げられる可能性が高い。マイペースで逃げられれば勝ち負けまで持ち込めると見ているが、本馬は揉まれ弱い馬だけに1番枠で逃げられなかった場合の危うさもある。

 また、ヒーローコール逃げられたとしても、(3)エルデュクラージュ、(6)マッドルーレット、(7)ジョエルなど先行型も手強いだけに、マイペースに持ち込めるかどうか「?」。危うさもあるのに1番人気に支持されている以上、ここはマイペースで逃げられないほうに賭けてみたい。

船橋11R 報知グランプリC 芝1800m
 ◎ (4)スワーヴアラミス
 ○ (1)ヒーローコール
 ▲ (8)ギガキング
 △ (2)リベイクフルシティ
 △ (6)マッドルーレット
 △ (7)ジョエル
結論 馬連4-1,8,2,6,7 (16:16:6:6:6) 複勝4 (50)

◎ (4)スワーヴアラミス

 2020年のマーチS、2021年のエルムS、そして一昨年の東海Sとこれまでにダートグレードで3勝の実績がある馬。マーチS、エルムSは先行押し切りだったが、徐々に前に行けなくなり、一昨年11月に南関東に移籍した。

 本馬は南関東移籍初戦に川崎ダ2100mの富士見OPを好位の外から早め先頭の競馬で勝利して以降、勝ち星こそないが、南関東の重賞では後方外から長くいい脚を使って、常に善戦している。そして森騎手に乗り替わった前々走の日本テレビ盃では、富士見OP以来の先行策で3着に善戦した。

 前々走は10番枠から五分のスタートを切って、じわっと2番手に上がって追走。向正面からミトノオーにプレッシャーをかけていき、4角では先頭。直線入口で外からウシュバテソーロに一気に交わされたが、そこからもしぶとく粘って3着を死守した。このレースではミトノオー以外にテンが速い馬が出走していなかったというのもあるが、前半3F36秒9で通過しているように、まだまだ南関東の重賞で通用するスピードがある。

 2番人気に支持された、休養明けの前走・勝島王冠では5着とやや崩れたが、当時、「日本テレビ盃の反動懸念」ということで無印にしたように、敗因のひとつは疲れが強く出たもの。また、逃げて外から蓋をされたカジノフォンテンが最下位に敗れたように、当時は内の砂厚が深く、4番手の内を通したことももうひとつの敗因。それでも大外から一気に追い込んだ勝ち馬と0.9秒差は地力があればこそ。ここは巻き返しに期待したい。

○ (1)ヒーローコール

 羽田盃、東京ダービーではミックファイアの2着に敗れたが、その後、黒潮盃、戸塚記念を連勝した馬。戸塚記念は3番枠からまずまずのスタートを切り、かなり押して2番手を追走。2周目の1角で逃げ馬に並びかけ、向正面で先頭。3~4角で後続との差を広げ、直線ではさらに差を広げて6馬身差で完勝した。

 前走の浦和記念は相手強化の一戦で苦しいと見ていたが、9番枠から位置を取りに行って、外から前を主張してきたテイエムサウスダンに行かせて3番手を追走。逃げたミトノオーが2着に粘れるやや前有利な展開だったこともあり、離された4着に善戦した。

 今回はSⅢで相手が楽。マイル路線の実績馬不在の1800m戦なら、テンが速くない本馬でも逃げられる可能性が高い。マイペースで逃げられれば勝ち負けまであると見ているが、(3)エルデュクラージュ、(6)マッドルーレット、(7)ジョエルなど、先行型が手強く、マイペースで逃げられるがやや疑問。展開を考えた場合に不安があるので抵抗評価とした。

▲ (8)ギガキング

 前々走の船橋1800m戦、フリオーソレジェンドCで重賞5勝を挙げた馬。本馬は一昨年、昨年と報知グランプリCを二連覇しているように、船橋1800mを得意としている。昨年の報知グランプリCでは、10番枠から五分のスタートを切って、好位の外から追走。アナザートゥルースが逃げ、ゴールドホイヤー2番手という展開だったが、それらの外からプレッシャーを掛けて行く形。ラスト1Fで苦しくなった前記2頭をかわし、2馬身差で完勝した。

 休養明けの前走・勝島王冠では3着。6番枠から出遅れたが、そこから中団まで挽回して追走。3~4角の中団中目から位置を押し上げにかかったが、外から先に(9)ロードレガリス、サヨノネイチヤに動かれ、それらが蓋となり、直線で馬群に突っ込む形。結局、進路がなく、そこからやや外に出されてたが、じわじわとしか伸びてこれず、7着に敗れた。

 前走は進路取りがズムーズだったとしても、上位に食い込むのは難しい走りだった。勝島王冠では本馬も消したが、その理由は前々走のフリオーソレジェンドCを大目標にした後の疲れ残りの一戦だったからだ。今回は休養明け2戦目。前走から巻き返してくるとは見ているが、近走はゲートに甘さを見せているのが不安な材料である。近2走のように道中で挽回すれば終いの甘さに繋がるし、かといって後方待機策では前に届かない可能性もある。

△ (2)リベイクフルシティ

 4戦4勝で大井1200mのゴールドジュニアを優勝した素質馬。当時2着に下したポリゴンウェイウは次走のハイセイコー記念でマンダリンヒーローと差のない2着しているように、2歳時はトップクラスに準ずる実績を持っていた。

 ただゴールドジュニアは、前半3F34秒2-後半3F38秒6(ラスト2F12秒5-13秒3)の超絶ハイペース。4番枠からやや出遅れて中団中目を追走し、最後の直線で大外から差し切った本馬は展開に恵まれた面が強く、その後はやや苦戦するかもと見ていた。

 しかし、京浜盃4着、羽田盃4着と意外と好走。特に羽田盃は3番枠から好スタートから好位を追走し、3~4角で位置を押し上げて4角で先頭に立ったミックファイアを追いかけて行く競馬。直線序盤ではスパートする同馬について行く脚を見せながらも、ラスト1Fで甘くなったもの。なかなかの好内容だった。

 その後は大敗の連続だったが、休養明け2戦目の前走のハートビートは、2番手追走から最後の直線で抜け出して2馬身差で快勝。今回は一気に相手が強化されるが、4歳馬の成長力に期待したい。同世代の○(1)ヒーローコールよりも斤量が2Kg軽い点も好ましい。

△ (6)マッドルーレット

 昨年6月の船橋1600m戦、A2・B1桑島孝春記念では8番枠から、好スタート&好ダッシュで逃げて8馬身差で圧勝した馬。前々走のA2・スポーツニッポン賞では、2番手の外からマイペースでレースを進められたとはいえ、勝島王冠の覇者サヨノネイチヤと1馬身差の2着は立派。前走の神奈川記念は相手が強く、8着に大敗しているが、マイペースの先行策ならここも通用していいはず。

△ (7)ジョエル

 4走前の千葉ダート1800と3走前の埼玉栄冠賞を連勝した馬。4走前は10番枠からまずまずのスタートを切って、かなり押して2番手を追走。3角で逃げ馬をかわし、楽な手応えで直線へ。序盤で追い出されるとどんどん差を広げて6馬身差で圧勝した。

 本馬は3走前の埼玉新聞栄冠賞では、好位の外からかなりしぶとく粘ったように、被されずに行ければしぶとい馬。本馬自身もここへ来て成長を見せている。次走の浦和記念は相手が強く、外から被されて10着と大敗したが、ここは外目の枠で揉まれない競馬ができそう。取消明けではあるが、警戒しておきたい。

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