2023年 埼玉栄冠賞の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2023.10.18
2023年 埼玉栄冠賞の予想

ここは(3)ランリョオーに向きの展開になりそうですが、本馬は昨年の大井記念、東京記念を連勝しているように、高速ダートの大井がベスト。浦和を使うのは馬主さんの都合によるところが大きく、8着に大敗した昨年の埼玉栄冠賞同様に、休養明けで前走の東京記念を大目標にした後の一戦である点が不安材料だ。

確かに昨年のこのレースではかなり折り合いを欠いての敗戦ではあったが、断然の1番人気である以上、いっそ切ってしまって◎の複勝で補填ということで下記の予想となりました。

浦和11R 浦和新聞栄冠賞 芝2000m
 ◎ (5)ヴェルテックス
 ○ (12)カイル
 ▲ (4)マンガン
 △ (1)オーヴェルニュ
 △ (2)エルデュクラージュ
 △ (7)コパノジャッキー
結論 馬連5-12,4,1,2,7 (18:18:6:6:2) 複勝5 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (5)ヴェルテックス

 2021年の名古屋GPの覇者。同レースでは11番枠から出遅れたが、ダンビュライト、ライトウォーリア、ケイアイパープルの3頭を見ながら、その内の4番手を追走。2周目の向正面からペースアップする流れを楽について行き、3~4角の外から4角で先頭列に並びかけて直線へ。最後までしぶとく伸び続けて、2着ケイアイパープルに2馬身半差で完勝した。

 また浦和2000mでは2021年の浦和記念で、4番枠から五分のスタートを切り、そこから押して2列目の内まで上がり、3~4角の最短距離を通して、4角2番手から3着に粘った実績もある。昨夏以降はスタートが悪く下降線となったが、南関東に移籍し、尾持ちスタートで挑んだ前走・東京記念では好スタートを切り、(3)ランリョオーの2番手を追走できた。

 前走は最後の直線で失速し、勝ち馬と0.6秒差(5着)に敗れているが、休養明けのぶんもあったはず。今回は前走から前進があると見て、本馬を本命馬とした。

○ (12)カイル

 4走前の金盃の覇者。同レースでは2番枠から好スタートを切ったが、外の4頭が競り合いながら内に切り込んで来たので、それらを行かせて中団最内で折り合う競馬。最短距離を通し、2週目の3~4角の最内からじわっと進出し、4角出口で外。直線序盤でさらに外に出されてスパート。外から併せるようにしてセイカメテオポリスが伸びて来たが、同馬を差し返し、最後に先頭のトーセンブルをアタマ差下して優勝した。

 4走前は逃げた(3)ランリョオーが6着に失速しているように、前がとても厳しい流れ。本馬は距離ロスのない立ち回りと、展開に恵まれたことは確かだが、昨年の東京ダービーで逃げるシャルフジンにプレッシャーをかけに行って、ハイペースの前崩れの流れを作り出し、ラスト1F手前で同馬を競り落として優勝した実績もある。

 また、いかにも消耗戦に強いタイプらしく、連続好走が難しく、成績が崩れたところからしか巻き返して来れないのが本馬のパターン。4走前も5走前の報知オールスターCで、逃げていたが2周目の向正面で(2)エルデュクラージュにあっさりと交わされて、同馬と1.4秒差(5着)に敗れた後の巻き返しだった。

 ぶっつけ本番の前走・東京記念は、好位の直後でレースを進め、直線で外に出した時点でもう脚がなくなり、2.8秒差(10着)に大敗したが、ひと叩きされたことで変わってくるだろう。ただ、前走があまりに負け過ぎているので、連対圏内まで巻き返せるかとなると不安もあり対抗評価とした。

▲ (4)マンガン

 一昨年の金盃の覇者。同レースでは3番枠から五分のスタートを切って、外の各馬を行かせて、中団の最内を上手く立ち回り、2週目の3~4角で外に出されると、4角大外から一気に2列目に進出。直線序盤で先頭に立つと、そこから突き抜けて9馬身差で圧勝した。

 本馬はその後の東京記念TRで2度の優勝があるように、長距離がベストだが、昨年の埼玉栄冠賞でも2着の実績があるように2000mも守備範囲。復帰後の近2走も崩れていないことから、ここも走ってくるだろう。

 ただ昨年の埼玉栄冠賞では、出遅れて二の脚も付かずに最後方と、かなり置かれてしまったことから、昨年の同レースのようにペースが上がらなかった場合の不安はある。その上で今回で逃げたいのは(3)ランリョウオーと(10)ジョエルのみ。内枠のランリョウオーがハナを取り切って、そこまでペースが上がらない可能性が高い。そこを考えると、善戦止まりの可能性もあり、3番手評価までとした。

△ (1)オーヴェルニュ

 2021年の東海Sと平安S(中京ダ1900m戦)の覇者。前記の平安Sは5番枠から好スタートを切ってすっとハナへ。そこから外の各馬に行かせ、好位の最内を追走。3~4角で逃げ馬アメリカンルシードが引き離したが、その差を詰めて同馬の後ろから直線へ。序盤でその外に出されるとラスト1Fで先頭。そこから突き抜けて圧勝した。

 当時の走りが出来ればここも勝ち負け可能だが、南関東移籍後の距離が短いプリムローズ賞や川崎マイラーズCばかではなく、3走前の武蔵野OPでも勝ち馬と0.7秒差(3着)の敗れているように、さすがに全盛期の能力はない。

 しかし、昨秋のシリウスSで2番枠から好スタートを切って好位の最内を立ち回り、最後の直線で早め先頭に立って3着の実績を考えると、まだここで通用する可能性の余地が残されている。最短距離を立ち回るのが本馬の好走パターンでもあり、立て直されて1番枠のここは一発を警戒したい。

△ (2)エルデュクラージュ

 2020年の東京ダ2100m戦ブリリアントS、スレイプニルSでマスターフェンサーを2着に下して2連勝し、一昨年のダイオライト記念では2着、昨年の川崎記念でも2着の実績馬。

 昨年の川崎記念は1番枠から軽く躓いてやや出遅れたが、そこから押して逃げ馬の直後まで挽回し、3番手を追走。2週目の向正面で前2頭の外に出されると、内からハナに立ったカジノフォンテンについて行く。3~4角から直線序盤まで併走状態だったが、何とか同馬を交わしたところで、外からチュウワウィザードに一気に突き抜けられたが、そこからしぶとく踏ん張って、外から迫る(5)◎ヴェルテックスをクビ差で退けた。

 本馬はその後行きっぷりが悪くなり、それに伴って成績も不振だったが、昨秋の埼玉栄冠賞では行きっぷりに復調が見られると、今年1月の報知オールスターCでは完全復活を成し遂げた。本馬は持久力を行かして前に行ってこその馬なので、中距離なら時計の掛かる船橋や川崎が好ましいが、今回は先行馬が手薄で好位でレースを進められそうな点が好ましい。昨年の埼玉栄冠賞でも休養明けでペースが速くなった中、好位からの競馬で3着に善戦しているので、一発がありそうだ。

△ (7)コパノジャッキー

 3走前の橘Sでオープン3勝を挙げた馬。同レースでは7番枠から出遅れ、後方2列目の外を追走。しかし、2週目の向正面で一気に動いて3角手前で先頭。そのまま押し切って6馬身差で圧勝した。本馬はエンジンの掛かりが遅く、早めにエンジンを掛けて行くことが好走条件の馬。3走前と同様に森騎手が騎乗した2020年9月の大井1600m戦、A2・ロマンティックナイト賞でも向正面で一気に捲って先頭に立ち、6馬身差で圧勝している。

 前走の千葉ダート1800ではレースが緩みなく流れており、捲りるタイミングがなかったが、今回のメンバーならばそこまでペースが速くならないので、捲りのタイミングができる可能性がある。一考しておきたい。

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