今年から鎌倉記念TRの若武者賞が重賞に格上げされましたが、同レースは少頭数8頭立てで、さらに1頭取り消して7頭立てとなりました。低配当で決着する可能性が高いので、今週は9月13日(木)の戸塚記念一本にさせて頂きますm(__)m。
川崎11R 戸塚記念 ダ2100m
◎ (4)ドラケン
○ (3)ヒーローコール
▲ (8)マンダリンヒーロー
注 (6)ナンセイホワイト
△ (11)ローアヴァンフレア
△ (1)マイキーマジック
△ (10)コルドゥアン
馬複 4-3,8,6,11,1,10 (16:16:10:4:2:2) 複勝4 (50)
■三度目のヒーロー対決
サンタアニタT大敗から中1週で黒潮盃を優勝したヒーローコールは前走で勝負懸かりだった可能性が高い。また、休養明けの黒潮盃で2着だったマンダリンヒーローは、今回で二走ボケを起こす可能性が否定できない。2強の実績、能力からあっさり2頭で決まる可能性もあるが、馬券的には2強が崩れる可能性に期待したい。
■有力馬とそのコメント
◎ (4)ドラケン
4走前の羽田盃では2着馬(3)ヒーローコールと0.9秒差(6着)、前々走のジャパンダートダービーで2着キリンジと1.9秒差(7着)だった馬。前々走は10番枠からスタート後に内のオマツリオトコに軽く接触して、さらに外のキリンジにも接触。挟まれて中団やや後方からの追走となった。けっしてスムーズな競馬ではなかったが、ここではミックファイア以外の地方馬には先着しており、悪い内容でなかった。
前走の黒潮盃では、ヒーローコールに1.2秒差(4着)離されてしまったが、このレースでは7番枠から好スタートを切って、2列目の(8)マンダリンヒーロー、(3)ヒーローコールを見ながら3列目の外、ヒーローコールの後ろを追走。3角手前でヒーローコールが動いてペースが上がったところでやや置かれて、位置が下がったが、直線でさらに外に出されると、しっかり伸びて来た。
前走時は内が有利の馬場&ペースの中、勝ちに行く競馬で外々から進出するロスを考えれば上々の内容。このように本馬はレースを順調に使われ、上位馬にそこまで大きく離されていない。また前走時はかなり高速馬場で、やや追走に苦労していただけに、時計の掛かる川崎と1.5Fの距離延長はプラスだろう。よって今回の本命馬とした。
○ (3)ヒーローコール
羽田盃、東京ダービーではミックファイアに完敗の2着だったが、同世代対決となった前走の黒潮盃は堂々の優勝。12番枠から五分のスタートを切り、そこからかなり押して好位の外を追走。向正面で2番手に上がり、3角手前から動いて、4角でウインドフレイバーに並びかけ直線へ。ラスト1Fでウインドフレイバーを交わして先頭。外から(8)マンダリンヒーローが迫ってきたが、残り100mで差を詰めさせず、1馬身3/4差で完勝した。
森泰斗騎手が羽田盃後に「距離が延びるのは絶対にプラス」とコメントしていたように、マイルのサンタアニタTは忙しく、8番枠からスタート時に内にヨレて接触し、そこから押して行ったところで、外からシュアゲイトが急に内に切れ込んだ影響(斜行に近い状態)で、進路が狭くなって立ち上がり、後方3番手からの競馬になる不利もあったが、前走はその鬱憤を晴らすような勝利だった。
しかし、前記したように、前走で勝負をかけに行った疲れが気になるところである。今回は本来の能力を出し切れれば、勝ち負けになる相手だが、ここは対抗馬とした。
▲ (8)マンダリンヒーロー
デビューから4連勝目でハイセイコー記念を優勝し、その次走の雲取賞では○(3)ヒーローコールに土を付けられた馬。その次走では、ケンタッキーダービーの前哨戦であるサンタアニタダービーに出走してハナ差の2着。このレースは逃げ馬が3~4角で失速して5着、それに競り掛けた馬が最下位8着に敗れているように、いかにも米国らしい緩みない流れ。中団馬群の中目でレースを進めていた本馬は展開には恵まれたが、このレースの4着馬National Treasureが次走のプリークネスSを優勝していることから、それなりのレベルにあったはず。
しかし、2度目のヒーロー対決となった前走の黒潮盃では、再びヒーローコールに敗れての2着。前走は2番枠から好スタートを切ったが、外のウインドフレイバーを行かせて、2列目の内を追走し、向正面で早めに動いたヒーローコールを追い駆けたが、ついて行けずに位置が下がり、もたつきを見せて3~4角へ。4角出口で外に出して追ったが、残り100mからヒーローコールとの差を詰められなかった。
前走内容は雲取賞と似ており、ヒーローコールに完敗の内容。万全の状態のヒーローコールに対して逆転を見出すのだとすれば、同馬よりも前の位置で進めることが条件になると見ている。しかし、今回はヒーローコールが万全の状態ではない可能性もあり、休養明けを一度使われたことでさらなる前進があればここで逆転の可能性もあるだろう。ただし、本馬も二走ボケの可能性もあるだけに、評価を下げた。
注 (6)ナンセイホワイト
3連勝目でダービーTRを制し、前走の東京ダービーでも2着○(3)ヒーローコールと0.3秒差(3着)と好走した馬。ただし、東京ダービーは好位馬群の中目でレースを進め、3角手前でヒーローコールが強気に仕掛け、ミックファイアがそれに抵抗してペースを引き上げたところで動かず、ワンテンポ待って仕掛けたことで展開に恵まれた面がある。それでありながら最後の直線でヒーローコールとの差を全く詰められなかった辺りにやや不安を感じるが、その後の休養中に成長していれば、アッサリ通用しても不思議ない。
△ (11)ローアヴァンフレア
これまで4戦4勝。前走の芙蓉賞は、大外7番枠から好スタートを切って2番手外を追走。2週目の向正面で外からヴァレンティヌスが上がってきたので、それに抵抗して早め先頭。最後の直線でも粘り通して、外から迫るコルドゥアンをハナ差で凌いで勝利した。
前走はスタミナが不足する休養明けで2.5Fの距離延長。そこを考えれば収穫のある勝利だった。ただし、今回は重賞で大幅に相手が強化される。キャリアが浅い馬なのでまだまだ伸びしろはありそうだが、過大評価も禁物だ。
△ (1)マイキーマジック
前々走の芙蓉Sは△(11)ローアヴァンフレア、(10)コルドゥアンに完敗の5着。3番枠から五分のスタートを切ってかなり押して序盤は好位の直後を追走していたが、そこから徐々に下がって後方2頭目を追走。しかし、末脚を活かしてこその本馬としては、スタミナが不足する休養明け&2Fの距離延長でありながら、位置を取りに行き過ぎたのも敗因のひとつ。
本馬はダ1400mの新馬戦を前崩れの展開に恵まれ、追い込んで勝利したばかりに長らくマイル路線を使われているが、マイルでは追走に忙しい競馬が続いているので、本質的には2000m前後の距離のほうが向くはず。ダ2100mで1番枠を利してロスの少ない立ち回りができれば、一発あっても不思議ない。
△ (10)コルドゥアン
前々走の芙蓉Sの2着馬。前々走は6番枠から五分のスタートを切って中団の外を追走。2週目の3~4角の外から動いて、最後の直線ではメンバー最速の上がり3Fタイムで△(11)ローアヴァンフレア、ヴァレンティヌスらに迫り、ローアヴァンフレアとはハナ差だった。前々走は前半5F68秒8-後半5F66秒0のかなりのスローペースで前有利の流れを考えると、悪くない内容。
前走の黒潮盃も内と前が有利の馬場&展開を、9番枠から出たなりで最後方を追走。3~4角では最内から押し上げてはいたが、序盤の位置取りが絶望的過ぎたのも確か。今回も逃げ馬不在でペースが上がらない可能性が高いが、前走から1Fの距離延長と時計の掛かる川崎ならもっと走れるはず。