■不良馬場からの回復も…
7回大井初日は良馬場で3角先頭馬が5勝、2着が2回。2日目は不良馬場で3角先頭馬が6勝、2着が1回。しかし、昨日は東京記念TRでマンガンの大外一気が決まったように、差しも決まっていた。本日は昨日の水が浮いた馬場からの回復になるが、基本的に開催後半になるにつれて差しが決まるので、本日は初日ほど前からの押し切りが決まらないと見ている。
大井11R サンタアニタトロフィー ダ1600m
◎ (8)ヒーローコール
〇 (6)エスポワールガイ
▲ (7)デュープロセス
△ (4)ピュアオーシャン
△ (10)シュアゲイト
△ (14)タイムフライヤー
△ (9)ロイヤルペガサス
結論 馬連8-6,7,4,10,14,9 (16:8:8:8:8:2) 複勝8 (50)
◎ (8)ヒーローコール
今春の羽田盃、東京ダービーともに2着だった馬。羽田盃は8番枠からやや出遅れたが、二の脚で楽に前に行って好位外を追走。向正面でやや位置を上げて2列目の外で直線へ。直線ではどんどん差を広げられ、結果6馬身離されてのゴールだった。
この点を踏まえて東京ダービーでは、3番枠から五分のスタートを切って好位の直後の中目から向正面で外に出して早めに動き、3角手前で外から2番手のミックファイアに並びかけて行く競馬。しかし、3~4角で同馬に差を広げられ、直線ではさらに突き放されて6馬身差の2着に敗れた。この2戦、ミックファイアに対しては完敗だったが、同馬は後のジャパンダートダービーの覇者だけに、相手が悪かったとしか言いようがない。
今回は2週後の黒潮盃に向かわずに、古馬が相手のここへ。ミックファイアと戦うよりも分がいいが、楽に勝てる相手でもない。しかし、実績上位の(12)ダノンスプレンダーは、今回が始動戦で目標はこの先。レースを順調に使われている強みと3歳馬の成長力を加味すれば、ここでも通用するはず。前走から距離が2F短くなるので、後方からの競馬になる可能性が高いが、道中で動ける強みに期待したい。
○ (6)エスポワールガイ
昨年のこの時期に優駿スプリント2着、黒潮盃勝ちと勢いに乗った馬。今年も3走前に復帰してから着実に調子を上げてきた。前走のサンタアニタTRは8番枠から、じわっと出して好位の外3番手を追走。3~4角でも前2頭の外から離されずについて行き、直線では4角で完全に先頭に立った(13)リコーシーウルフを目標に動いてラスト1Fでは2番手。そこからじわじわ差を詰めて1馬身半差で快勝した。
本馬は昨夏の黒潮盃は逃げ切り勝ちだったが、好位からの競馬も可能な馬。今回も(10)シュアゲイトや(13)リコーシーウルフが出走しているが、それらを見ながらレースを進められる優位性がある。
▲ (7)デュープロセス
3歳時にユニコーンS・2着の実績や兵庫GT勝ちの実績馬。その後、しばらく不振だったが、昨夏のBSN賞ではあのジュンライトボルトを相手に3着と善戦し、復調気配を見せた。BSN賞はアメリカンシードの逃げで前半4F48秒2-後半4F50秒9とかなり速い流れ。12番枠から出遅れて、後方3番手で脚をタメて、4角大外から進出した本馬は展開に恵まれたのは確かだが、本来は中央のマイル戦でも中団くらいは狙っていけるテンの速力はある。
その後の2戦はレースを順調に使えなかったこともあり、振るわない成績だが、立て直された今回で変わり身を見せて不思議ない実力馬だ。
△ (4)ピュアオーシャン
昨夏に復帰するとA2・ルビー賞でいきなりクビ差の2着に好走し、そこから軌道に乗った馬。その後A2クラスでは善戦しながらもなかなか勝ち切れなかったが、前々走のエメラルド賞でようやく勝利した。前々走は高速馬場の平均ペースを好位の直後6番手から、3~4角で3頭分外から追い上げ、ラスト100mで一気に差し切っている。この時に下した相手は、○(6)エスポワールガイ、(13)リコーシーウルフだったことからも、ここでも通用の余地がある。
前走のサンタアニタTRは、前々走で好走した後の疲れが残る一戦で、前有利な流れだったこともあり、前記2頭に敗れる形での4着だったが、当時よりも差しが利く馬場で巻き返しが期待できる。
△ (10)シュアゲイト
昨年7月に中央から高知に移籍し、そこから8連勝の馬。前走のB3・昌平坂賞も2番枠からトップスタートを切ってマイペースの逃げ。最後の直線で追い出されると、後続との差をどんどん広げ、5馬身差で完勝した。
重賞の今回は一気の相手強化となるが、前走どおりに走れればここでも通用するはず。ただし、逃げ馬は消耗度が差し馬よりも高いもの。前走で能力を出し切った感が強く、ここでのダメージが懸念される。また、本日は差し有利の馬場でもある。しかし、ハンデ51.5Kgの優位性を考えると侮れない。
△ (14)タイムフライヤー
2020年のエルムSの勝ち馬で1700m前後がベストの馬。昨年のフェブラリーSでも、前と内が有利な流れの中団中目から、最後の直線でいい伸びを見せて5着に善戦しているが、以降がひと息。それでも強豪相手の昨年の大井記念で4着、前走のブリリアントCで3着と南関東の重賞なら通用する実力はある。
前走は1番枠から五分にスタートを切って、好位直後の最内を追走。3~4角で前との差を詰めながら4角出口で外に出されると、ラスト1Fでじわじわ前との差を詰めて2着接戦の3着に善戦した。ただし、今回は始動戦で目標はこの先。また近走は1600mよりも、1800mのほうが良い走りを見せているだけに、ここは評価を下げた。
△ (9)ロイヤルペガサス
1400mで1勝目を挙げてから、長らく1400m路線を使われていた馬。しかし、1600mでも未勝利の立場で挑み、相手が強かった(勝ち馬ヴァケーションは、次走で全日本2歳優駿勝ち)、2歳時の平和賞しか崩れたことがない馬だ。
昨年4月のA2・ポインターズ賞で、かなりのハイペースで逃げて3着馬セイヴァリアントに3馬身半差をつけて2着に粘るなど、1400mでもスタミナがあるところを見せられているので、1600mで超人気薄の今回はヒモ穴で一考したい。
△ (10)リコーシーウルフ
4走前のA2・ジューン賞では、13頭立ての10番人気で勝利した馬。同レースでは4番枠から好スタートを切って先行争いに加わり、向正面でハナを取り切ると、3角最内から先頭。そのまま押し切って1馬身3/4差で完勝した。まさに距離を短くして行き切ることで一変。その後のサンタアニタトロフィーTRでもエスポワールガイとアタマ差、A2B1・東京中日スポーツ賞では3馬身半差で楽勝と、早めに先頭に立つ競馬で安定した成績を収めている。
前走のサンタアニタTは、逃げたシュアゲイトが強く、テンも速かったために同馬を交わせずに8着に敗れたが、前に行ききれればしぶとい馬。今回は相手が強いが、展開ひとつでチャンスがありそうだ。