スプリント戦だけあって逃げ、先行馬が多数出走しているが、逃げたい馬はギシギシのみというメンバー構成。本馬が4番枠と内枠に対して、逃げの手もあるブンロート、クルセイズスピリツが8番より外枠を引いたことで、ギシギシがすんなりとハナを取り切って、意外とペースが落ち着きそうな気がしている。そこで好位で立ち回れる馬を中心に予想を組み立てた。
大井11R フジノウェーブ記念 ダ1400m
◎ (4)デュードヴァン
〇 (15)プライルード
▲ (9)ティアラフォーカス
△ (1)アヴァンティスト
△ (3)ギシギシ
△ (8)ブンロート
△ (7)アポロビビ
結論 馬連4-15,9,1,3,8,7,6 (12:10:8:8:8:4) 複勝4 (50)
◎ (4)デュードヴァン
4走前にJRAのオープン・阿蘇Sを逃げ切り勝ちした馬。しかし、21年にはダ1400mのグリーンチャンネルCや師走Sで差す競馬で3着の実績があり、今回距離も問題ないはず。
前走の多摩川OPはファルコンビークが大逃げを打って、前半4F49秒7-後半4F52秒9のかなりのハイペースを離れた3列目の外を追走。3~4角でファルコンビークに並びかけ、直線序盤で先頭に立ったためにラスト1Fで甘くなり(3)ギャルダルに差されたが、3着馬には4馬身差を付けており、好内容だった。
JRA勢が相手のダ1400mではスピード不足で好位を取れない馬だったが、今回のメンバーならば好位が取れるはず。前走時、展開に恵まれたギャルダルが上位人気に支持される相手ならば、通用すると見て、本馬を中心視した。
〇 (15)プライルード
昨春はクラシックロードを使われていたが、羽田盃から一気距離短縮となった3走前の優駿スプリントで変わり身を見せた馬。3走前は1800m戦を後方からレースを進めた後の1200m戦で大外16番枠だったこともありテンに置かれてしまったが、そこから押して好位に取りついて、4角2列目の外からラスト1Fで先頭に立っての優勝だった。
本馬はその後休養し、復帰緒戦のアフター5スター賞はさらに成長した姿を見せて完勝。6番枠からやや出遅れたがじわじわ位置を上げ、2列目の好位馬群の中で3角へ。4角出口で前の3頭の外に出されると、しぶとく伸びて差し切り勝ち。3歳馬で斤量4kgの恩恵を差し引いても、前半3F34秒2-後半3F37秒2のハイペースを好位でレースを進めて、2着馬に3馬身半差の内容は十分に褒められるものだった。
前走のJBCスプリントは相手も強く、超高速ダートで行った、行ったが決まる流れ。前に行けずに差す競馬となった本馬は厳しいものがあった。それでも勝ち馬ダンシングプリンスには大きく離されていなかっただけに、ここは期待したい。
▲ (9)ティアラフォーカス
昨年は優駿スプリントTRを逃げ切り勝ちした次走の優駿スプリントでは、○(15)プライルードに完敗だったが、その後に地力をつけて前走の船橋記念で初重賞制覇を達成した馬。前走は大外12番枠からやや出遅れたが、それを好位の外まで挽回して3角へ。3~4角でもじわっと位置を上げ、直線の外からしぶとく伸びて差し切り勝ち。4歳馬で勢いもあるが、前走を目標とし、そこで結果を出した後の一戦となると楽ではないので評価を下げた。
△ (1)アヴァンティスト
昨年1月の中京ダ1400m戦、すばるSでテイエムサウスダンの2着を始め、中央のオープンで活躍していた実績馬。本馬はダ1400mがベストで昨年のすばるSでも4着、4走前の欅Sでも前有利の流れを4番枠からかなり押して2番手でレースを進め、勝ち馬レモンポップには離されたものの、2着馬とは0.6秒差に善戦している。
南関東移籍後はマイル路線を使われていたが、距離が短くなるのは好材料。揉まれない競馬が理想の馬なので、最内枠というのは好ましい条件ではないが、実績馬が死角を抱えているここは軽視禁物だ。
△ (3)ギシギシ
6走前の東京スプリントでは3着と好走した馬。6走前はトップスタートを切って、ひとつ内から好発を切ったカプリフレイバーと内の中央馬を被せて2番手を追走する形。当日は軽いダートで例年の東京スプリントと比べると前がやや有利な流れではあったが、それでもシャマルやリュウノユキナとの接戦の3着ならば、ここでは十分に胸を張れる立場である。
本馬はその後3連勝で前々走のSⅠ・習志野きらっとスプリントも制覇。前々走のアフター5スター賞は3番枠から出遅れ、そこから押して位置を挽回したために、最後苦しくなって7着に敗れたが、前々走のJpnⅡ東京盃ではハイペースで逃げて5着に粘っている。このように、ここでは実績最上位ではあるが、休養明けで前走から1Fの距離延長となると、スタミナ面の不安もあって評価を下げた。
△ (8)ブンロート
6走前の習志野きらっとスプリントで3着、今年の船橋記念でも3着と好走した馬。5走前の千葉ダートマイルで2着の実績があるように、1400mでもこなせない距離ではないが、1200mくらいまでがベストだろう。逃げ馬カプリフレイバーに競り掛け、厳しいペースになりながらも、ラスト1Fで先頭に立って押し切った4走前の総の国記念がかなり見せ場のある内容だった。
また前走の駿麗賞ではスタート後に躓いて後手を踏んで、外からじわじわ挽回していく競馬になったにせよ、あまり見せ場がなかったこともあって評価を下げた。
△ (7)アポロビビ
中央のダ1200mのオープンで2勝、リステッドで2着の実績があるバリバリのオープン馬でありながら、10月のサラオクに出品され、30811万円で落札されて注目を集めた馬。5走前の京葉Sで直線一気の競馬で2着の実績を考えると、もっと走れてもいいが、出遅れ続きの現状を考えると、1200mは距離が短いと判断せざるを得ない。
前走の’23ウインタースプリントは出遅れて後方2番手から、メンバー2位(メンバー1位の2着馬二シノライトニングと0.1秒差)の上がり3Fタイムを駆使しても、届かなかった。1Fの距離延長ならば多少出遅れても挽回できるし、追走が楽になるはず。また1400mの前々走ゴールドCは7着に敗れているが、これは高速ダートで行った、行ったが決まる流れを出遅れたもの。時計の掛かるダートの1400m戦なら巻き返しがあって不思議ないので、ここは少し買っておきたい。