近年は前年のJBCレディスクラシックの連対馬がここに出走してくることが少なかったが、今年は昨年のJBCレディスクラシックの上位2頭、(1)ヴァレーデラルナと(2)グランブリッジが出走してきた。確かに前記2頭は強いが、マイペースで逃げられればそれ以上に強い(7)サルサディオーネを推す。
川崎11R エンプレス杯 ダ2100m
◎ (7)サルサディオーネ
〇 (1)ヴァレーデラルナ
▲ (4)フラーレン
注 (2)グランブリッジ
△ (5)アーテルアストレア
△ (6)テリオスベル
結論 馬連7-1,4,2,5,6 (20:14:8:4:4) 複勝7 (50)
◎ (7)サルサディオーネ
2021年のスパーキングレディーCで後のJBCレディスクラシックの覇者テオレーマ等を相手に6馬身差で圧勝し、牡馬相手の同年の日本テレビ盃も優勝した逃げ馬。さすがにその頃ほどの勢いはないが、それでも3走前の日本テレビ盃では、差し馬フィールドセンスを台頭させる超絶ハイペースで逃げて3着に粘っている。
今回は同型馬の(6)テリオスペルが出走しているが、テンのスピードは本馬のほうが上。前走でダ2100m戦を使っているテリオスペルに対し、本馬は前走でダ1400m戦を使っているので、今回は楽にハナに行けるはず。前に行って持久力を生かしたいテリオスペルは早めに上がって来る公算が高いが、川崎2100mは隊列が縦長になりやすく、ハナを奪うまではないと見て、本馬を本命とした。
○ (1)ヴァレーデラルナ
目下4連勝で昨秋のJBCレディスクラシックを制した馬。前走のTCK女王盃は2番枠から好スタートを切って一旦先頭に立ったが、外からハナを主張するテリオスベルに行かせて離れた2番手を追走。3~4角で差を詰めて直線序盤で一気に先頭に立ったが、ラスト1Fで甘くなって(2)グランブリッジに差されて2着に敗れた。
前走はJBCレディスクラシックを大目標にした後の休養明けの一戦だったことを考えると、好内容だった。また逃げ馬が不在だったことで勝ちにいきすぎた面もある。JBCレディスクラシック同様に(7)サルサディオーネを見ながら折り合ってレースを進められれば、ここも上位争いのはず。テンが速くて控えても行ける馬なので、とにかく崩れにくい。
▲ (4)フラーレン
3走前のJRAアニバーサリーSを逃げ切り勝ちした馬。3走前は9番枠から五分のスタートだったが、そこから押してハナを主張。向正面からペースを引き上げて、2着馬に2馬身差で勝利した。本馬がこのレースで記録した指数はオープンでも通用するレベルのもの。その次走は休養明け好走の反動で小差4着に敗れたが、休養明けをひと叩きされてのここは巻き返しに期待する。
注 (2)グランブリッジ
デビューから上昇一途で、昨秋のJBCレディスクラシックでも2着とと好走した馬。JBCレディスクラシックでは9番枠からスタート後に躓いたがそこからすぐに立て直して、好位の外まで挽回し、終始好位の外目を追走。向正面から徐々にペースが上がり、3~4角ではやや置かれて位置を下げたが、直線ではしぶとく伸びて勝ち馬▲ヴァレーデラルナにクビ差まで迫った。
本馬は昨年の関東オークスの覇者であり、高速ダートのJBCレディスクラシックではやや追走に忙しい競馬になっていたことからも、距離が伸びるのはいいはず。ただ前走のTCK女王盃では○ヴァレーデラルナをマークで乗り、仕掛けのタイミングがドンピシャ。自己最高指数を記録した後の一戦となるだけに、今回における余力面でやや狙いが下がる。
△ (5)アーテルアストレア
2勝クラス、3勝クラスと目下2連勝中の馬。本馬は追い込み馬で、JRA勢の中ではもっとも後方からのレースになると推測されるが、◎サルサディオーネがペースを引き上げるほど、チャンスが広がる。しかし、前走からもう少し成長を見せてくれないと、厳しい立ち位置ではある。
△ (6)テリオスベル
これまでの5勝中4勝が逃げ切り勝ちという、前に行って持久力を活かしてこその馬。前半4F48秒3-後半4F53秒4の超絶ハイペースを後続を失速させて逃げ切った3走前のクイーン賞の内容が優秀だった。しかし、本馬は2番枠で外に出せず、好位の最内で折り合う競馬で3着と善戦しているように、何が何でもハナというタイプでもない。玉砕覚悟で◎サルサディオーネに競ってはいかないと見ているが、ベストは3走前のように外枠からじわっと先頭に立って逃げる競馬だけに、狙い下げた。