2022年 かきつばた記念・若潮スプリントの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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地方競馬

2022.05.03
2022年 かきつばた記念・若潮スプリントの予想

ゴールデンウィ―ク第一弾は、交流重賞のかきつばた記念と南関東重賞の若潮スプリントの2レースを掲載します。かきつばた記念は外の方が伸びているのが気になる材料。

名古屋11R かきつばた記念 ダ1500m
 ◎ (2)タガノビューティー
 〇 (12)ヘリオス
 ▲ (11)ワイドファラオ
 注 (3)ラプタス
 △ (4)インペリシャブル
 △ (10)ピンシャン

見解

 ■今年は新・名古屋競馬場の1500mで行われる

 今年のかきつばた記念は、2022年4月オープンの新・名古屋競馬場で行われます。新・名古屋競馬場はかつての弥富トレーニングセンターで旧・名古屋競馬場と同じコース形状でしたが、1周距離が1100mから1180mに延長されました。その影響で1400mの距離設定がなく、1500mで行われることになりました。

 最後の直線の長さはおよそ240m。さらに旧競馬場とは違い、3角はカーブが緩く、4角はそれよりも急なスパイラルカーブになっています。かきつばた記念はといえば、2020年と2021年の覇者ラプタスのように、逃げ馬の活躍が目立っていましたが、コース形状やタフな馬場で、かつてよりも差し馬が活躍するようになっています。

 さらに今回は逃げ馬のラプタスとピンシャンが出走。3番枠を利してラプタスが逃げる可能性が高いものの、ピンシャンは上手く折り合えるタイプではないので、5走前の天保山特別時のように1角までに先頭を取る可能性があります。同馬がハナを切った場合にはハイペースになる可能性が高いので、それも踏まえて予想を組み立てました。

 ■予想

 ◎ (2)タガノビューティー

 出遅れ癖のある馬。前々走の根岸Sでも出遅れていつも通りに後方からでしたが、前半3F34秒4-後半36秒9のハイペースを利して、4角大外から最速の上がり3Fタイムで伸びて3着に食い込みました。前走のポラリスSは、酷い躓きで5馬身くらいの大出遅れ。そこから3~4角の外を回って進出して行ったために、4着に敗れました。しかし、ここでも最速の上がり3Fタイムを記録しており、末脚は確か。

 出遅れ癖があるので1400mよりも1500mのほうがいいし、もともとマイルのリステッド競走(オアシスS)でも勝利実績のある馬なので、ここは中心視しました。

 ○ (12)ヘリオス

 昨秋に復帰して東京ダ1400mのグリーンチャンネルCと、霜月Sを逃げて連勝し、前々走の根岸Sでも2着と善戦した馬。前々走はやや出負けから促して2列目の内、3~4角では3列目から変に前には競りかけずに4角出口で外に出して2着を死守と速い流れを考えれば好内容でした。前走の黒船賞もやや出負けしましたが、タフな馬場で前半3F37秒5-後半3F39秒3のハイペースを、2番手外でレースを進めて2着なら上々。

 ヘリオスはこのように1400m戦では安定して走れる馬ですが、ただ昨年のフェブラリーSでは大敗。昨春のオアシスSでも小差とはいえ◎タガノビューティーに敗れていることから、前走から距離延長でペースが速くなった場合に、は危うい要素もあるので対抗評価としました。

 ▲ (11)ワイドファラオ

 2019年のユニコーンS、2020年のかしわ記念を逃げ切り勝ちした馬。前走のマーチSはスタミナが不足する休養明けで2Fの距離延長。逃げたアイオライトに競り掛けて、レースが終始緩みなく流れたために14着に失速しました。しかし、かきつばた記念は2014年の優勝馬タガノジンガロ(6番人気)や、2017年の2着馬タムロミラクル(4番人気)など、前走で中距離を使われていた馬が穴を開けることが多いレース。この傾向はかきつばた記念のコース、距離、馬場が変わったことでより強まるはず、

 ワイドファラオはかつてと比べて揉まれ弱い面を見せなくなっており、今はハナに行けなくても問題ないはず、また、前走で中距離の厳しい流れを経験した効果による持久力強化で一発を狙います。

 △ (4)ラプタス

 2020年と2022年のこのレースを逃げ切り勝ちした馬で、4走前のサマーチャンピオンでも逃げて圧勝した馬。休養明けの前走・黒船賞はオーバーペースで逃げたために6着に失速しましたが、前走で厳しい流れを経験したことで今回での粘りは増すはず。ただ昨年のこのレース時とはコース、距離、馬場が違うこと、さらにピンシャンに絡まれる危険性もあることから狙い下げました。ただピンシャンに絡まれずにマイペースで逃げられれば、チャンスはあります。

 △ (4)インペリシャブル

 2020年のプラチナCでは、牝馬のダートグレードでも活躍の先週のしらさぎ賞の2着馬ダノンレジーナを3着に下し、2020年のオーバルスプリント2着、兵庫ゴールドT2着のベストマッチョに小差の2着と好走した馬。その次走の同世代対決、黒潮盃(1800m)で6馬身差の圧勝を飾ったことで、その後は中距離路線を使われていましたが、本質は1400m戦後がベストの馬。

 昨秋に長期休養明から復帰してからはスランプは続いていましたが、近走では復調を見せ、前走の東海桜花賞では好位の中目から4角先頭に立って、3馬身差の圧勝。名古屋1500m戦を経験している強みもあることから侮れないでしょう。

 △ (10)ピンシャン

 未勝利勝ちこそダ1200mでしたが、その後はダ1400mで実績を重ねた馬。3走前のすばるSでも内からしっかりとハナを取り切っての勝利でした。徹底先行で活路を開いた本格派スプリンターだけに、1500mは不安な材料。しかし、楽にハナへ行けるという意味では、1200mよりも1500mの方がいいはず。

 前走の東京スプリントは、やや出負けから二の脚で前に行ったものの、相手も強く、さすがにハナに行けなかったために8着大敗を喫しました。しかし、今回は同型馬ラプタスの出方ひとつでハナに行けるので、押さえておいてもいいでしょう。

結論 馬複2-12,11,3,4,10 (16:8:8:4:4) 複勝 (50)


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船橋11R 若潮スプリント ダ1200m
 ◎ (5)スティールルージュ
 〇 (11)スタースタイル
 ▲ (7)クラサーベル
 注 (2)ヒストリックノヴァ
 △ (3)シャインポラリス
 △ (4)エスポワールガイ

見解
 ◎ (5)スティールルージュ

 前々走のユングフラウ賞の勝ち馬。前々走は前半3F36秒0-後半3F39秒4の速い流れを、逃げ馬ジョーストーリーからやや離れた好位の外4番手を追走し、3角で逃げ馬の外2番手まで上がり、ラスト1Fで同馬が失速したところを差し切って勝利。前走の桜花賞は逃げ馬にせりかけ、レースをハイペースにしたために自身も失速しましたが、楽な手応えで逃げ馬の外まで上がったスピードはいかにも短距離向きで、また、1200mのここを意識したような騎乗でもありました。相手弱化のここは巻き返しに期待します。

 ○ (11)スタースタイル

 デビューから5戦全て連対中の馬。前々走のクロッカス特別では二の脚の速さで先頭に立ったものの、内のタイシロンブレードが主張してきたので併走状態のままレースを進め、最後の直線で競り落として6馬身差の独走V。

 前走のアザレア特別でも今度は外からタイシロンブレードが押して押してハナを主張してきたものの、そのハナを取り切って、そこから内のエアロストリームに行かせて2番手でレースをしたために、最後が甘くなってのハナ差2着。そのエアロストリーム、タイシロンブレードがシンガリとブービーに負けたことからもわかるように、ペースが厳しいかったはず。もともとは折り合える馬だけに、積極的に前に競っていくような競馬でなければ通用するでしょう。

 ▲ (7)クラサーベル

 2歳時のイノセントCでは2着プライルード(後の兵庫ジュニアGPと全日本2歳優駿でともに3着)にクビ差まで迫った馬。イノセントCは前半3F35秒1-後半3F39秒7の超絶ハイペース。逃げたプライルードが断然に強いレースをしており、最後方でレースを進め4角後方2番手だったクラサーベルは展開に恵まれたもの。しかし、展開に恵まれれば、上位争いに加われる実力はあるという証明でもあります。

 同馬は前走のクロッカススプリントでは出脚が良くなかったものの、そこから気合をつけて好位まで上がっていく競馬。ペースが速かったこともあり、逃げ馬もバテましが、同馬も逃げ馬を捕らえられずに2着敗退。しかし、重賞で逃げ、先行馬が揃ったここは、再び展開に恵まれる可能性もあると見て一考しました。

 △ (2)ヒストリックノヴァ

 デビュー3戦目の中央の初ダート戦(未勝利)を2列目の外から早めに動いて7馬身差で圧勝すると、次走のエーデルワイス賞でもクビ差2着と好走した馬。同馬は昨年暮れの大一番、東京2歳優駿牝馬でもロマンスロードやスティールルージュなど、逃げ馬が何頭も出走して流れが速くなった中で、中団外から3~4角で早めに動いて4角3番手、ラスト1Fで先頭に立ったところで、外からスピーディキックに差されたものの、濃い内容の2着でした。

 その後放牧に出されてからの2戦は、「浦和適性」で片付けられないレベルの大敗。しかし、再び立て直されたことが吉と出れば、ここで走れても不思議ないでしょう。

 △ (3)シャインポラリス

 デビューから3走前まで1000m~1100mを使われていましたが、休養明け&1200m戦の前々走で逃げて一変、3馬身差で勝利した馬。前走の弥生スプリントは競られてハイペースで逃げたために2着に敗れましたが、今回は休養明け3戦目の上積みが見込め、上手く折り合って行ければ変われる可能性があります。

 △ (4)エスポワールガイ

 前々走の寒椿特別ではスタースタイルと小差の4着。同馬はメンバー上位クラスの上がり3Fタイムで上がってこられるものの、ゲート難で序盤の位置取りが悪くなりすぎるのが、勝ち切れない理由。しかし、前走の若獅子特別ではマイル戦とはいえ、五分のスタートを決め、そこからスピードで押し切っての3着に善戦。得意の1200m戦で五分のスタートを決められれば、一発がありそうです。

結論 馬複5-11,7,2,3,4 (22:10:10:4:4) 複勝5 (50)


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