2025年 佐賀記念の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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地方競馬

2025.02.04
2025年 佐賀記念の予想

雪の影響で軽いダートに

 今年の佐賀記念は除雪した後の重馬場で軽いダートが佐賀記念は除雪した後の重馬場で軽いダートが予想される。地方でダートが軽いと、先行馬が有利の傾向が強くなるだけに、先行馬多数のここも前有利と見て予想した。

佐賀10R 佐賀記念 ダ2000m
 ◎ (2)メイショウフンジン
 ○ (8)デルマソトガケ
 ▲ (4)グロリアムンディ
 注 (13)クラウンプライド
 △ (7)ノットゥルノ
結論 馬複2-8,4,13,7 (12:12:12:14) 複勝2 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (2)メイショウフンジン

 5走前の平安Sの3着馬。ここでは12番枠から五分のスタートを切り、押して進めていたが、内のミトノオーが速く、外枠なので2番手で折り合うことを選択。向正面でミトノオーがペースを落とすと、そこで息を入れて3角へ。

 3~4角でもミトノオーの外2番手で仕掛けを待ち、4角で同馬が仕掛けると食らいついて2番手で直線へ。序盤で1馬身3/4差までリードを広げられたが、ラスト1Fでミトノオーがやや甘くなり、そこをじわじわ差を詰める。最後にハピにも差されたが、上位2頭と半馬身差の3着を死守した。

 平安Sは2番手に控えたことで、前有利な展開となりミトノオーと共存する形。同型馬が不在を利して逃げ切った6走前のブリリアントS(東京ダ2100m)同様に展開に恵まれる形となった。

 その一方で、4走前のマーキュリーCは8着大敗。ここでは1番枠で出鞭を入れて出していったが、2番枠から好スタートを切ったヒロシクンに被されて同馬に外に誘導していったが、外から(13)クラウンプライドに蓋をされて2列目最内に押し込まれる形。結果、向上面から早々と手応えが悪くなり、3角で後続に交わされて2.4秒差に敗れた。

 このように本馬は揉まれ弱く、逃げや好位の外で進めたい一方で、テンの脚が遅く、自分の型に持ち込めない時は崩れることが多々あった。このためダイシンピスケス、ライトウォーリア、アウトレンジなど、揉まれたくない逃げ、先行馬が多数出走していた2走前の浦和記念では2番枠だったこともあり評価を下げたが、初めて着用したブリンカー効果があったよう。

 ここでは2番枠からかなり押して出鞭も入れていたがハナを切ることに成功。アウトレンジに早めに捲られる苦しい展開でも3着に粘った。また前走の師走Sでも3番枠からスタート後にいつものように気合をつけられていたが、わりとスムーズに2番手を確保しており、ここも2番枠を利してハナか、2番手に行ける可能性が高い。

 仮にハナへ行けずに揉まれる形になったとしても、ブリンカー着用ならかつてのような揉まれ弱さを見せないはず。イメージ先行でかなり人気がないここは、本馬の一発を期待したい。中央の1900mで実績のある馬だけに、馬場が軽くなるのもいいだろう。

○ (8)デルマソトガケ

 一昨年のBCクラシックで2着の実績馬。同レースでは4番枠からまずまずのスタートを切って、好位の中目。5通過が45秒73と相当な激流だったが、3~4角でも先頭列に大きく離されないようについていった。直線序盤で外に誘導し、早め先頭に立ったホワイトアバリオを追いかけてジリジリ2番手に上がると、ラスト1Fでもしぶとく伸び続けてホワイトアバリオに1馬身差まで迫った。

 このBCクラシックでは激流を前目の位置から踏ん張り通したことは評価できる。本馬はその後、調子を落としていたが、2走前のBCクラシックは信じられないほどの前半のスピードで5F通過56秒台前半。日本の計測法なら55秒台前半で通過したことになる。

 デルマ―は米国屈指の高速ダートだが、それを考慮してもオーバーペースで、C.ルメール騎手は地方でも海外でもダートは力任せの競馬をさせすぎることを認識させられた。そういう意味で松若風馬騎手に乗り替わるのは悪くないだろう。

 前走の東京大賞典では出遅れて挟まれて前には行けず、スローの前有利の展開に泣く形になってしまったが、ここは逃げ、先行しての巻き返しに期待する。

▲ (7)グロリアムンディ

 船橋のタフな馬場で行われた2023年のダイオライト記念で、休養明けながら大楽勝した馬。同レースでは1番枠から五分のスタートを切り、軽く促して好位の内目を確保。そこからじわっと控えて道中は中団中目。2周目の向正面で徐々にペースが上がったが、楽な手応えで内から押し上げて3角に入る。

 3~4角でやや詰まったが、ワンテンポ待って砂の深い最内から押し上げ、4角ではもう先頭。2馬身差ほどのリードで直線を向かえると、一気に後続を引き離して5馬身。ラスト1Fでさらにぶっちぎって9馬身差で圧勝した。

 本馬はこのレースで自己最高指数を記録しており、地方のゆったりと流れる長距離戦がベストのタイプ。その後は不振が続いたが、休養明けで体が絞れた前々走の好位の外を追走し、3~4角から動いてラスト2Fで堂々の先頭で勝利している。

 前走のチャンピオンズCでは9着だが、内有利の展開を中団の外目を回るロスを作りながらも着差1.2秒差と大崩れしていない。

 理想を言えば、もっと距離は欲しいが、前走よりも距離が長くなることや、前走よりもペースが緩んで追走が楽になる点はプラス。よって3番手評価とした。

 3~4角でやや詰まったが、ワンテンポ待って砂の深い最内から押し上げ、4角ではもう先頭。2馬身差ほどのリードで直線を向かえると、一気に後続を引き離して5馬身。ラスト1Fでさらにぶっちぎって9馬身差で圧勝した。

 本馬はこのレースで自己最高指数を記録しており、地方のゆったりと流れる長距離戦がベストのタイプ。その後は不振が続いたが、休養明けで体が絞れた前々走のブリリアントCでは好位の外を追走し、3~4角から仕掛けてラスト2Fで先頭に立って勝利。前走のチャンピオンズCでは9着だが、内有利の展開を中団の外目を回るロスを作りながらも着差1.2秒差と大崩れしていない。

 理想を言えば、もっと距離は欲しいが、前走よりも距離が長くなることや、前走よりもペースが緩んで追走が楽になる点はプラス。よって3番手評価とした。

△ (13)クラウンプライド

 2022年のチャンピオンズCの2着馬。同レースでは10番枠から五分のスタート。そこからコントロールして外のレッドソルダードを行かせて、その外2番手を追走。道中もペースが上がらない中で、コントロールしながら2番手を維持。

 3~4角で楽にレッドソルダードに並びかけると、4角出口で先頭に立ち、直線序盤ですっと伸びてリードはⅠ馬身ほど。ラスト1Fで迫るテーオーケインズを振り切ったが、最後に外から捌いて上がったジュンライトボルトに突っ込まれ、クビ差で惜敗した。

 本馬はその後、韓国のGⅢ・コリアCを一昨年、昨年ともに勝利。一昨年はかなりペースが遅く、我慢できずに2番手から向上面で早々と先頭に立って、2着(7)グロリアムンディに大差勝ち。昨年は大外11番枠から楽にハナに立って平均ペースに持ち込み、ウィルソンテソーロに5馬身差をつけての完勝だった。

 韓国は砂厚が公表では8㎝の(現地で乗っている者はそれよりも浅いという)快速ダートではあるが、それでも圧勝するのは能力があればこそ。もともと日本でも実績があり、本調子ならばここでも通用するが、前走のチャンピオンズCでは1番枠で逃げられず、揉まれて11着大敗。

 前走の東京大賞典では、逃げた本馬をフォーエバーヤングが大名マークする形で後続が動けずややスローペース。前有利の展開でもっと走れても良かったはずだが7着に敗れた。今回は揉まれずに行ける大外11番枠は好ましいが、一変まではどうか。

△ (7)ノットゥルノ

 4走前の名古屋GPを大楽勝した馬。4走前は10番枠からまずまずのスタートを切り、そこからしっかり出して、内のヒロイックテイルに被せて主導権を握った。そこからマイペースで徐々に後続を引き離して、スタンド前では2番手のキリンジに4馬身半ほど差を作る。向上面でも強気に動いてキリンジに6馬身ほど差を作って直線へ。序盤でさらにリードを広げ、ラストは流しての8馬身差の圧勝だった。

 このレースは走破タイムは2分10秒9と速いが、直前のAクラスでも好タイムが出ており、競馬場移動後の過去2回よりも好タイムが見込める状況だった。結果的に1~3番手でレースを進めていた馬が上位を独占したように、馬場と展開に恵まれた面が大きいが、今回のメンバーの近5走ではNO.1の指数を記録している。

 このように本馬は逃げがベスト。また昨年の佐賀記念では好位の外から2周目の3角手前から仕掛けて、4角で一気に先頭に立って4馬身差で勝利しているように、外から早めに動いていく競馬も悪くない。

 前走の名古屋大賞典では2着。前走は斤量60Kgだったが、すっと行き脚がついてハナへ。道中も緩みなく逃げてミッキーファイトとクビ差の2着。ここも強い内容で、今回も序盤からハナに行けるかはともかく、昨年の佐賀記念のような競馬はできるだろう。

 しかし、逃げての好走、特にハイペースでの好走は消耗度が高いもの。一昨年のJBCクラシックで逃げて2着だったその次走のチャンピオンズCでは出遅れて8着敗退。4走前の名古屋GPを逃げて大楽勝した次走の帝王賞でも7着に敗れており、課題評価は禁物だ。ここは本馬が能力全開とならないことを見立てての◎(2)メイショウフンジンという評価だ。

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