■1400mでまさかの逃げ馬不在
1400mでまさかの逃げ馬不在。テンが速いのはデュアリストだが、本馬は昨年5月のかきつばた記念(名古屋1500m)で逃げて5着に失速。以降は1200m以下を使われていることから、距離延長を懸念して逃げない可能性もある。
正直、何が逃げるのかわからないが、実績馬は自ら勝ちに行かなければならないリスクを背負っており、人気を裏切る危険性もある。ここは自在性のある馬を本命馬とした。
この状況を見ると、この路線で常にレースメイクをしてくれたエンテレケイアに頭が下がる思いだ。
大井11R フジノウェーブ記念 ダ1400m
◎ (5)ティントレット
○ (11)アウストロ
▲ (2)マックス
注 (7)イグザルト
△ (1)ギャルダル
△ (6)デュアリスト
△ (3)カールスバート
△ (4)マザオ
結論 馬複5-11,2,7,1,6,3,4 (14:14:10:4:4:2:2) 複勝5 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (5)ティントレット
2走前の北海道スプリントCで3着。ここでは3番枠から出遅れ、後方2番手を追走。道中で後方馬群の後ろに追いつくと、3~4角の中目から徐々に位置を上げ、4角出口で外に誘導。直線序盤でしぶとく伸びて中団に上がり、ラスト1Fでチカッパには離されたが、早め先頭に立ったエートラックスとの差はじわじわ詰めて3着に健闘した。
2走前は前後3F35秒1-37秒5のかなりのハイペースで展開に恵まれて3着。そこから楽をさせた後の始動戦となった前走のウインタースプリントでは5着敗退。しかし、前走は前後半3F35秒0-37秒4のハイペースを先行して甘くなったもの。
前走で厳しい流れを経験したことでスタミナが強化され、ここで前進が見込める。キャリアの浅い4歳馬だけに成長力も見込め、斤量が54Kgと軽い点も好ましい。2走前に差し形も収得し、幅広い展開に対応できる点も好ましく、本馬に推す。
○ (11)アウストロ
2023年秋の復帰戦で馬体重24Kg増の成長した姿を見せると、そこから10戦8勝2着2回と躍進した馬。5、6走前に負けた相手もその後の南関重賞で3勝のエンテレケイアと今週の京成盃グランドマイラーズで2着のムエックス(今年1月の川崎マイラーズでは5馬身差の圧勝)だ。
昨年12月のゴールドCでは、6走前に敗れたエンテレケイアを撃破。ここでは4番枠から五分のスタートを切り、押して先行策。1角手前で外に誘導して、道中は好位の外でスマイルウィをマークしながら進めた。
3~4角で3頭分外からスマイルウをマークして押し上げ、2列目付近まで上がったが、4角でやや置かれて3列目で直線へ。そこからしぶとく伸び続けて、ゴール寸前で逃げ粘るエンテレケイアを差し切ってクビ差で勝利した。
エンテレケイアは昨年のS1・習志野きらっとスプリントで逃げて6馬身差で圧勝したように、1000mがベストの快速馬。またここはスマイルウィが本来の能力を発揮できなかったが、アウストロは現状、1400m路線ではトップクラスの存在と言える。
ただし、今回は逃げ馬不在で斤量58Kg。ゴールドC時のスマイルウィのように、勝ちに行って終いが甘くなる危険性も考慮し、対抗評価とした。
▲ (2)マックス
3走前の東京盃で2着。ここでは3番枠からまずまずのスタートを切り、押して2列目の最内を追走。道中は先頭のエンテレケイアに離されないように進めて、3~4角でもペースが落ちていない中でキックバックを受けながら食らいついていく。
直線序盤でエンテレケイアの外に誘導して進路が開くと、ラスト1Fで外のシャマルを制して内から先頭に立ったが、外からチカッパに差されて半馬身差だった。
3走前にはJBCの前哨戦Weekを前に砂厚が10cm→9㎝に変更され、内有利の馬場だったが、それを考慮しても前後半3F34秒4-37秒6のかなりのハイペースを勝ちに行って2着に粘ったことは評価できる。
2走前のJBCスプリントは、5番枠からやや出遅れて中団馬群の内目を追走していたが、3角で2列目に上がって外に出すタイミングがなく、最後の直線ではさらに砂厚が深く、伸びない内を通して6着敗退。行きっぷりが悪かったので、前走の兵庫GTでは無印にしたが、やはり調子が悪かったようで9着に大敗した。
今回は前走から休ませ、立て直されての一戦。1200mがベストのタイプだが、1400mでも中央所属時を含めて4勝の実績があり、この距離が全くダメというわけではない。2番枠を利して上手く内目を立ち回れれば、上位争いに加わるチャンスはある。