■先行馬よりも差し馬
逃げ馬(11)ホーリーグレイルが大外枠。ここは内から前走で短距離を使っている(9)コパノヴィンセントと(10)ミリアッドラヴがある程度抵抗していく形でペースが速くなりそうだ。差し馬に期待したい。
川崎11R 全日本2歳優駿 ダ1600m
◎ (12)ナチュラルライズ
○ (1)グランジョルノ
▲ (3)ウィルオレオール
結論 馬複12-1,3 (38:12) ワイド12-1,3 (38:12)
■有力馬と評価コメント
◎ (12)ナチュラルライズ
札幌ダ1700mの新馬戦で古馬3勝クラス通用級の破格の指数を記録した馬。同レースでは4番枠から五分のスタートだったが、すっと上がって好位の中目を確保。スピードがあり過ぎるようで、先頭に接近してクビを上げる場面もあった。そのあとは折り合いもついて、向正面では淡々と好位の内目を追走。
3角過ぎから先頭のベルベルコンパスが後続を突き放しにかかったところで、鞍上がゴーサイン。あっという間に差を詰めてベルベルコンパスに並びかけ、直線では2頭のマッチレースとなった。ラスト1F手前でベルベルコンパスを競り落としたが、そこからも脚色は衰えず、2着に6馬身差をつけて圧勝。3、4着馬には3秒3という大差をつけた。
前走のカトレアSは勝って当然の組み合わせ。ここでは12番枠から出遅れ、そこから挽回して中団馬群の外目に突っ込んでいく。すると掛かりだして外へ誘導。
3角で外へ逃げて3角で5頭分外、4角で4頭分外から押し上げるロスを作って好位の外から直線へ。序盤で2番手に上がり、ラスト2Fで追い出されるとすっと先頭。ラスト1Fで抜き抜けかけたところを、一気に内からクレーキングに詰め寄られたが、振り切って3/4差で勝利した。
前走は並みの馬なら大敗のレースぶりだったが、それでも押し切った辺りに能力の高さが窺える。左周りの前走で外に逃げようとしたことから、右側のみチークピーシーズを装着する模様。時計を要した今回の札幌ダートも、高速ダートの東京もこなしており、2歳ダート路線では№1の存在。ここはさすがに逆らいにくい。
○ (1)グランジョルノ
前走のJBC2歳優駿の2着馬。前走は8番枠からゆったりとスタートを切り、無理なく後方3番手を追走。向上面でダノンフェルゼンが捲ってペースが上がり、隊列が縦長になったが、そこでも後方3番手で我慢させる。
3角手前から進出して、2列目付近の外目から直線へ。序盤は4角で外から上がった(6)ソルジャーフィルトとともに伸びたが、ラスト1Fで同馬に3馬身離されてしまう。それでも内のタガノマカシヤをクビ差で差し切った。
前走は前半3F36秒8と速く、上がり3Fが40秒0も要した消耗戦。差し馬に有利な展開だったが、ソルジャーフィルトよりも先に動いたことは評価できる。またソルジャーフィルトは前走が目標だった。対して本馬はまだキャリア2戦目で伸びしろも見込め、ここもそれなりに展開に恵まれそうだ。
▲ (3)ウィルオレオール
前走の平和賞では、3着馬に5馬身差をつけて圧勝した馬。前走は7番枠から五分のスタートを切り、すっと好位の外まで上がると、道中は好位の中目を追走した。3角手前で内に入れて進出し、4角出口で外に誘導して3列目で直線へ。直線序盤で3番手まで上がり、ラスト1Fで先に抜け出したガバナビリティーを差し切ってアタマ差で勝利した。
ガバナビリティーは次走で準重賞のチバテレ盃を6馬身差で圧勝。このレースの2着馬が平和賞で6馬身離された4着馬のアッカーマンだったように強豪が集っていた。
ウィルオレオールがこれまでに先着を許した相手はベラジオゼロのみ。そのベラジオゼロはブリーダーズGJCでも(5)ソルジャーフィルドと0.1秒差だから、ここでも大きく見劣りしない。今回はさらに相手が強くなるが、◎と○以外の中央馬は前走の兵庫ジュニアGPやエーデルワイス賞を目標にした後の一戦だけに、ここで通用の余地がある。