2024年 兵庫ジュニアGPの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.11.20
2024年 兵庫ジュニアGPの予想

■もっともレベルが高かった1勝クラスは?

 JRA勢5頭のうち、2勝を挙げているのは(12)コスモストームのみ。このレースは中央の2勝馬が活躍する舞台だが、前々走のヤマボウシ賞では(7)ハッピーマンに先着を許している。

 今回出走の中央馬が経由している1勝クラスのヤマボウシ賞、プラタナス賞、なでしこ賞のレベルの序列付けをしっかり把握することがこのレースのポイントとなりそうだ。

園田11R 兵庫ジュニアGP ダ1400m
 ◎ (7)ハッピーマン
 ○ (6)コパノヴィンセント
 ▲ (12)コスモストーム
 注 (11)ベラジオドリーム
 △ (2)ヤマニンシュラ
 △ (4)ラピドフィオーレ
結論 馬複7-6,12,11,2,4 (20:10:10:6:4) 複勝7 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (7)ハッピーマン

 京都ダ1200mの新馬戦では、8番枠から出遅れたが、そこから促して好位列の中目の後ろまで挽回。加速がつきすぎたところから抑えたので道中ではやや折り合いを欠いたが、レースの流れに乗ってからはスムーズだった。

 3角で内に入れて砂を被りながら好位の中目まで上がり、4角出口で外に誘導。直線序盤で追い出されると手応え良く一気に先頭に並びかける。ラスト1Fで突き抜けて2着に3馬身半差、3着に7馬身差をつけて圧勝した。

 上がり3Fタイムの36秒8は、同日3Rの3歳未勝利戦を8馬身差で勝利し、1クラス上の指数を記録したゼンカイパイロと同等の数字。2歳新馬戦としてはかなり優秀なタイムだ。

 ラスト2Fは12秒5-12秒4。ダート新馬戦で最後まで加速したことは高く評価できる。スタート後のロスを考慮すれば、今回の指数以上に強いと評価できる。

 前走のヤマボウシ賞は4着。ここでは大外10番枠で五分のスタートを切ったが、前に壁が作れずに行きたがっていたが、がっちり抑えて序盤は中団の外。道中で好位の外まで上がって3角へ。3~4角で3頭分外を回るロスを作りながらも直線序盤で3番手まで上がったが、ラスト1Fでクレーキングに差されて4着に敗れた。

 前走ではアメリカンビキニと0.6秒差と完敗ではあったが、同馬は小倉ダ1000mの新馬戦で逃げて同日の同距離2勝クラスを上回る走破タイム(指数自体は同日2勝クラスと同等)で勝利したほどの馬。そのアメリカンビキニを大外枠から負かしに行っての4着ならば評価できるし、実際に(12)コスモストームを撃破している。

 今回は前に壁が作れる7番枠。スムーズに立ち回っての上位争いを期待する。

〇 (6)コパノヴィンセント

 中山ダ1200mの新馬戦では12番枠から好スタートを切り、そこから先行争い加わっていく形。先行4頭の併走状態だったので、3角手前で一列下げて2列目の最内で直線へ。序盤で前のウインレアリゼが下がって包まれ、進路がない状態だったが、ラスト1Fで進路をこじ開けて抜け出し、1馬身半差で勝利した。

 本馬が新馬戦で記録した指数は、最後の直線での不利もあり、平凡なものだったが、ここで能力を出し切れなかったことで、前走のプラタナス賞で上昇。

 前走は5番枠。外のウインハルモニアの方が好スタートだったが、押して2番手で追走。道中はスローペースで逃げるメルキオルをぴったりマークで進めた。直線序盤では同馬との差は1馬身程度で射程圏内だったが残り300m辺りからどんどん差を広げられ、5馬身差で敗れた。

 ここではラスト2Fの上がり勝負となった中で、メルキオルに差を広げられ、サトノタワーにもハナ差まで詰め寄られる形。ラストで甘さを見せた辺りに、1600mよりも1400mでこそを感じさせた。1400mのここは前走以上に走れる可能性が高い。

▲ (12)コスモストーム

 前走で1勝クラスのなでしこ賞を勝利した馬。前走は10番枠からトップスタートを切ったが、芝部分でやや置かれて道中は2列目の外付近を追走。3角手前で砂を被らないように先頭列3頭の外に誘導。4角でも3頭分外を回って直線へ。直線序盤で先頭列に並びかけ、ラスト1Fで先頭に立つとそのまま抜け出して2馬身差で完勝した。

 前走は前後半3F34秒5-39秒0のハイペース。最後の直線では前3頭がバテたところを差す形になってはいるが、後続にも差を詰めさせていない。

 ちなみに兵庫ジュニアGPは前走で1勝クラスを勝利した馬が活躍している。2戦2勝馬で一度でも逃げて着差1.0秒差以内だった馬は、2014年のキャプテンシップ(1番人気・6着)、2016年のネコワールド(3番人気・6着)、2022年のトレド(1番人気・競走中止)とことごとく敗れているが、それらを除く前走1勝クラス勝ち馬の過去10年の成績は、【7・4・2・0】と複勝率100%となっている。

 ただし、今年に関してはなでしこ賞<プラタナス賞<ヤマボウシ賞の序列でレベルが高く、なでしこ賞の3着馬は次走のオキザリス賞で7着に敗れている。本馬はヤマボウシ賞時は内枠で揉まれ弱さを見せた面もあり、今回の大外12番枠も歓迎であるが、1番人気に支持されるほど盤石でもない。

注 (11)ベラジオドリーム

 前走のネクストスター門別で2着と好走した馬。前走は8番枠からまずまずのスタートを切って、内の出方を窺いながらじわっと先行策。道中は好位の外を追走した。3角で外から前2頭に並びかけ、3頭併走で直線へ。序盤で先頭に立ったが、ラスト1Fで前に出られて1馬身差で敗れた。

 前走は前後半3F35秒4-38秒1のかなりのハイペース。差し馬有利の展開となった中で、先行策から押し切ったことは高評価できる。本馬は2走前のサッポロクラシックCでも2番枠から押し出されるように逃げ、最後の直線で甘さを見せて2着に敗れたが、今回はここ2戦よりも先行馬が多数。前半である程度脚を溜めての一発に期待したい。

△ (2)ヤマニンシュラ

 中京ダ1400mの未勝利戦を逃げ切り勝ちした馬。ここでは3番枠からかなり押してハナを主張。道中も緩みないペースで逃げて1馬身差で直線へ。ラスト2Fでリードを広げたが、ラスト1Fっで甘くなり、モレポブラーノに半馬身差まで詰め寄られた。

 前走は前後半3F35秒3-37秒6。悪い内容ではないが、先行馬多数の今回は、前走以上にペースが速くなると見て評価を下げた

△ (4)ラピドフィオーレ

 前走のネクストスター園田で逃げて2着。前走は4番枠からかなり押して先頭へ。加速がつきすぎたところから抑えたので、掛かり気味に逃げた。3角からキングスピカにプレッシャーをかけられ、直線序盤でこれを振り切ったものの、最後にオケマルに差されて半馬身差だった。

 ここでは体が前のめりになるほど折り合いが悪く、4角でもやや外に膨らむスムーズさを欠く内容。まだ幼さタップリの内容で2着は褒められる。まだレースぶりに良化の余地があり、一考したい。

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