2024年 ジャパンダートクラシックの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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地方競馬

2024.10.02
2024年 ジャパンダートクラシックの予想

■波乱要素もある一戦

 ジャパンダートクラシックは新たに創設された3歳馬による秋のダート頂上決戦。昨年まで7月に同舞台で実施されていたジャパンダートダービーを引き継ぐ形になるが、今春からJpn1に格上げされた羽田盃や東京ダービー上位馬や、Jpn2・不来方賞、G3・レパードS、そして海外の重賞に出走していた馬や地方各地区のエースが集う。

 つまり、真の頂上決戦という対戦図式になるが、4月~6月に実施されるJpn1やG1の上位馬はここが始動戦になることが予想され、先日のマリーンカップの関東オークス馬アンデスビエントのような取りこぼしの危険性もある。


大井11R ジャパンダートクラシック ダ2000m
 ◎ (3)カシマエスパーダ
 ○ (10)ミッキーファイト
 ▲ (1)フォーエバーヤング
 注 (4)ラムジェット
 △ (2)フジユージーン
結論 馬複3-10,1,4,2 (16:17:16:1) 複勝3 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (3)カシマエスパーダ

 デビューから上昇一途で鳳雛Sを勝利した馬。同レースでは五分のスタートだったが、軽く促されると行き脚がついて逃げ馬ブルーサン(雲取賞の優勝馬)の外2番手を追走。道中は楽な手応えでブルーサンを突いていく。3~4角でもブルーサンが抵抗し、同馬と3/4差で直線へ。ラスト1F標地点で同馬をかわして追い出されると、突き抜けて4馬身差で完勝した。

 鳳雛Sはカシマエスパーダがブルーサンを突いていったことで緩みない流れとなったが、後のレパードSの3着馬ミッキークレストの追撃を待ったく問題にしなかった。本馬がここで記録した指数は、(10)ミッキーファイトが優勝したレパードSと同等なもの。

 スタミナが不足する休養明けの前走、不来方賞は4番枠から好スタートを切り、初速の違いで先頭。外の逃げ馬パッションクライに行かせようとしていたが、同馬が行かず、結局、逃げる形。ラスト1Fで苦しくなったところを(12)サンライズジパングに差されて3馬身差の2着となった。しかし、今回は前走で苦しい競馬をしたことで息持ちが良くなってくるはず。巻き返しを期待したい。

○ (10)ミッキーファイト

 前走のレパードSの覇者。前走は1番枠からまずまずのスタートを切り、そこからは押しての2列目の最内を追走。向上面で外に誘導して2列目の外で3角へ。3~4角で2列目外から前2頭を見ながら直線へ。序盤で追われ、先に抜け出したサトノフェニックスに食らいついて半馬身差の2番手に上がり、ラスト1Fで同馬をしっかり捉えて1馬身差で完勝した。

 前々走のユニコーンSでは、4番枠から五分のスタートを切り、好位の内目を追走していたが、最後の直線では前が壁となり、(4)ラムジェットに1馬身3/4差を付けられたもの。しかし、前走は2列目の内から最後に直線でそのまま内を狙っても抜け出してこれそうな手応えだった。ミッキーファイトはこれまでのキャリアが4戦と浅いことから、さらなる上昇力を期待したい。

▲ (1)フォーエバーヤング

 通算6戦5勝3着1回。唯一の3着は、前走のケンタッキーダービーになる。前走は11番枠から出遅れたが、二の脚で挽回して中団中目。そこからじわっと位置を下げて外に誘導し、道中は中団の外を追走した。3~4角の外から徐々に進出して直線へ。

 序盤で3~4角で同馬の後ろから上がったシエラレオーネに外から迫られ、激しく馬体をぶつけられながらの叩き合い(3回接触)。ラスト2Fで2列目まで上がったが、好位の内から抜け出したミスティックダンを捉えきれず、シエラレオーネにも競り負けてハナ+ハナ差の3着に敗れた。

 前走は暫定で前後半5F59秒0-64秒3。かなりのハイペースだが、ケンタッキーダービーとしては極端に前半が速いというほどではなく、例年より瞬発力よりのレースになっている。それでも展開に恵まれたのは確か。

 前走を大目標にした後の疲れ残りの一戦で、陣営も状態に自信を持っていないし、一完歩目が速くない本馬にとって最内枠も減点材料になるが、能力はここでは一枚上。

 京都ダ1900mの新馬戦でラスト2F12秒8-12秒2と急加速して勝利し、次々走の全日本2歳優駿の時点で東京ダービーに準ずる指数を記録したほどの素質馬だけに、ここはそこまで評価は下げられない。

注 (4)ラムジェット

 これまで7戦5勝3着1回、唯一、馬券圏外(9着)に敗れたヤマボウシ賞は、出遅れて位置取りが悪くなり、馬群の内目に入れて行ったら進みが悪くなり、9着に敗れたもの。またダ1400mではゲートも二の脚も遅く、追走に苦労している面があったが、1600m→1900m→2000mと距離を延ばして上昇した。

 前走の東京ダービーは14番枠からやや出遅れたが、すぐに挽回して好位の外を追走。向上面では前2頭から離されないように軽く促しながら前2頭の外3番手を追走した。3~4角では前2頭にやや離されたが、直線序盤で追われると前2頭に並びかける。ラスト1Fで先頭に立つと、そこから後続を引き離して6馬身差で完勝した。

 前走は強かったが、今回は前走を大目標とした後の始動戦。先週の関東オークスのアンデスビエントのような取りこぼしの危険性もないわけではなく、評価を下げた。

△ (4)フジユージーン

 地元水沢、盛岡で9戦8勝。3走前のダイヤモンドSでは2番枠からトップスタートを決め、コントロールしながらハナを主張。1角でしっかり先手を取ると、リードを広げて5馬身ほどの差で向上面へ。3角では2番手のエドノバンザイに3/4差まで詰め寄られたが、3~4角で馬なりのまま振り切って2馬身ほどのリードで直線へ。序盤で追い出されると2番手に上がったオオイチョウに4馬身ほどの差。ラスト1Fでも差を詰めさせることなく、4馬身差で完勝した。

 3走前は4走前のスプリングCや前々走の東海優駿のように大差勝ちはできなかったが、この2レースは岩手の馬が相手で2着馬はサクラトップキッド。前々走ではそのサクラトップキッドに2.9秒差を付け、次走の北海優駿の3着馬オオイチョウに4馬身差、3着のエドノバンザイには12馬身差を付けている。

 休養明けの前走、不来方賞ではJRA馬を相手に4着と初めて土付いたが、ペースが上がらないのに折り合ったことも敗因のひとつと見ている。本馬はそれまで逃げ馬を突いて失速させ、早々と先頭に立つようなレースをしていたような馬。前走は最後の直線でキレ負けするように失速しているだけに、人気薄のここは少し買いたい。

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