2024年 クラスターC&黒潮盃の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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2024.08.14
2024年 クラスターC&黒潮盃の予想

■不良馬場でスタートも3Rで重まで回復

 台風の影響で開催が12日から本日に順延。不良馬場でスタートしたものの、3Rでは重まで回復。このまま回復の一途をたどるようだ。ダ―トが回復していく仮定では差しが決まりやすく、本日も“差せる馬場”ではありますが前へ行く馬の方が強いのは明確。

\ ただ1番人気のドンフランキーには海外遠征後で今回は叩き台の気配が強いだけに、ここは他馬の逆転を狙う。

盛岡12R クラスターC ダ1200m
 ◎ (12)コスタノヴァ
 ○ (7)ドンフランキー
 ▲ (9)ケイアイドリー
 注 (2)ジレトール
 △ (5)スペシャルエックス
 △ (11)クロジシジョー
結論 馬連12-7,9,2,5,11 (22:10:10:4:4) 複勝12 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (12)コスタノヴァ

 芝のデビュー戦は大敗したが、ダートに変わってから急上昇。これまで6戦5勝2着1回の実績を誇る。特に前走の欅Sでは7番枠から出遅れたが、そこからじわっと好位まで挽回。3角手前で内に入れ、3~4角では2列目の内を通し、4角出口で中目に誘導。ラスト2Fで先頭列の間を割ってすっと伸びて先頭。外からエンペラーワケアが食らいついてきたが、最後まで踏ん張り通して1馬身1/4差、3着馬には6馬身1/4差を付けており、圧巻の内容だった。

 この馬はすでに指数最高値も(7)ドンフランキーと差がないところまで来ている。(7)ドンフランキーが海外遠征後で今回は叩き台の気配が強いだけに、順調の強みで逆転を狙う。

○ (7)ドンフランキー

 3走前のプロキオンSで初重賞制覇を達成した馬。同レースでは7番枠からまずまずのスタートを切って、楽に内に切り込みながらハナを主張。ただ外からメイショウテンスイが競り掛けてきて、ペースを落とさずゴリゴリ押して3角へ。3~4角で最短距離を通して淡々と1馬身半差ほどのリードで直線へ。

 序盤で追われても手応えが悪かったが、他も甘くなり、唯一リメイクだけが1馬身半差まで詰め寄ってくる。ラスト1Fでもうひと踏ん張りし、食らいつくリメイクをクビ差で振り切った。このレースでは3着馬に6馬身差を付けており、圧巻の内容だった。

 ドンフランキーはその後のクラスターC2着、東京盃1着。距離が長いフェブラリーSでは、ウィルソンテソーロが同馬に競り掛けて行くまさかの展開でもあり、9着に失速した。しかし、前走のドバイゴールデンシャヒーンではおおよそ前後半3F33秒5-36秒7のかなりのハイペースを演出して2着。強いのは確かだが、今回はこの先が目標の始動戦ということもあり、対抗評価までとした。

▲ (9)ケイアイドリー

 今夏の北海道スプリントCで初重賞制覇を達成した馬。同レースはダンシングプリンス、(5)スペシャルエックス、ジャスティンが競り合って、前半3F33秒7-後半3F38秒0の超絶ハイペース。ケイアイドリーは1番枠から五分のスタートを切って、最内から好位まで挽回して行く形。3角手前では2列目の最内。3~4角で最内からじわっと動いて、単独4番手に上がり、直線では前3頭の外に誘導。直線序盤ですっと伸びて先頭に立ち、ラスト1Fでそのまま突き抜けて1馬身差で完勝した。

 前記の北海道スプリントCは前がぶっ飛ばして自滅したのは確かだが、今回も(7)ドンフランキーの逃げで展開に恵まれる可能性が高い。

 ケイアイドリーは3走前の兵庫GTでも2着。3番枠からやや出遅れて、早い段階から外に誘導して押し上げていく形で2着に健闘している。近2走の海外遠征は相手も強く振るわなかったが立て直されての巻き返しを期待する。

注 (2)ジレトール

 ダ1200mのオープンを2連勝。前々走の天王山Sでは3番枠から五分のスタートを切って中団の内を追走。3~4角では内からじわっと前との差を詰めて4角口で外に誘導し、4列目付近から直線へ。直線序盤ですっと伸びて2列目に上がり、ラスト1Fでもしぶとく突き抜け、1馬身3/4差で完勝した。

 前々走は前後半3F35秒1-35秒9とそこまで速い流れではなかったが、差し切っての勝利。前走の松風月Sでは10番枠から出遅れ、腹を括って後方から、最後の直線では馬群の中目を捌きながら追い込んで勝利している。

 ジレトールは昨年の欅Sで逃げてバトルクライ(同年の根岸S3着馬)と半馬身差の実績があり、逃げてもやれる馬ではある。しかし、ベストはダ1200mで後半型の競馬をしてこそ。目下2連勝の勢いは怖いが、今回は交流重賞なのである程度、位置を取りに行って終いが甘くなる可能性もあるので評価を下げた。
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■ダテノショウグンはここを突破できるか?

デビューから6戦全勝。3歳世代の大将格であるダテノショウグンがここでどういうレースをするかに注目が集まる。同馬はこの先の戸塚記念が目標だが、ここで連対を死守してジャパンダートクラシックへの優先出走権を手にしたいところでもある。

大井11R 黒潮盃 芝1800m
 ◎ (10)ダテノショウグン
 ○ (2)マコトロクサノホコ
 ▲ (3)シシュフォス
 △ (5)オーウェル
結論 馬複10-2,3,5 (20:20:10) 複勝10 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (10)ダテノショウグン

 デビューから6戦全勝。前々走のハイセイコー記念では好位追走から、ラスト1Fで2着ライゾマティクス(後のニューイヤーC3着)に8馬身差、3着馬クルマトラサン(後のニューイヤーCとネクストスター東日本で2着)に9馬身差を付けて勝利していることから、現3歳世代の大将格と言える。

 その後、左前脚の蹄を損傷し、クラシック出走が叶わなかったが、復帰戦となった前走の赤兎馬賞を圧勝。前走では7番枠から好スタートを切り、逃げ馬の外2番手を追走。同馬と半馬身差を維持して追走し、3~4角でもぴったりマーク。直線序盤で離されたが、そこで追われると、しぶとく伸びて先頭に立った。ラスト1Fでは後続を離す一方。ここでも5馬身差で圧勝した。

 今回で負けるとするならば自身の体調面。前走では成長をアピールする形ので勝利だった、疲れが残って二走ボケで凡退する危険性もないわけではないが、それでも2着を死守する可能性は高いと見る。

○ (2)マコトロクサノホコ

 前々走で東京湾Cで南関重賞を初制覇した馬。前々走では7番枠から出遅れ、進みも悪く後方3番手からの追走。道中も後方3番手で脚を溜め3角で最内から進出していく。4角出口で外に誘導し、3列目4番手から直線へ。序盤でしぶとく伸びて2列目まで上がり、ラスト1Fで前2頭を捉えて2馬身半差で勝利した。

 前走は前後半4F49秒4-54秒9の超絶ハイペース。展開に恵まれての勝利だったが、当時の2着馬(3)シシュフォスとは勝ったり負けたりの力関係。前有利の展開となった3走前のアクアラインCではシシュフォスが逃げ切り、マコトロクサノホコは2着に敗れている。ただ、今回でも(10)ダテノショウグンが後続を離して優勝するとなると、差せるこの馬の方が有利だろう。

▲ (3)シシュフォス

 3走前のクラウンCで南関重賞を初制覇した馬。前々走は2番枠から好スタートを切り、外から前を主張する馬を行かせて、2列目の最内に収めた。道中でスペースを作って、3~4角でスペースを潰して4角で前2頭の外に誘導。直線序盤で追われるとしぶとく伸びて先頭。ラスト1Fで抜け出して1馬身半差で完勝した。

 前々走は前後半4F51秒2-後半53秒2のハイペース。休養をひと叩きされたこととや、コーナ―のきつい川崎で森騎手らしくロスのない立ち回りだったことが好走要因。

 しかし、前々走の東京湾Cでは9番枠からスタート後に挟まれて後手を踏んだが、そこから好位の直後まで挽回して行く。3~4角から進出して2列目の外で直線へ。ラスト1Fであっさり○(2)に差し切られたが、内のコルベットをかわして2着に浮上した。

 前々走では差し有利の展開だったが、早めに動いていく競馬で勝利した内容は褒められる。今回で勝ちに行くと終いが甘くなるが、もう少し脚をタメていければ、前走のダービー時のようにマコトロクサノホコに先着も可能だ。

△ (5)オーウェル

 4走前の鶯特別の3着馬。4走前は2番枠から好スタートを切ったが、外のコルベットとッチバイパーの2頭が速く、それらをの外に進路を切り替えて3番手から追走した。向正面で前の2頭がペースを引き上げ、それらとの差は広がったが、3~4角でその差を詰め、前2頭の外から直線へ。そこからしぶとく伸び続けたが、ラスト1Fで内から一気にデザートトレインに差され、スピナッチバイパーをかわして3着となった。

 4走前は3~4角の最内を立ち回った馬のワン、ツー決着だったように当時は内が有利の馬場。逃げた勝ち馬コルベットとは2馬身差を付けられてしまったが、これは仕方ない。逆に3走前のアヴニール賞は外が有利な馬場の中団最内からポジションを上げていく競馬。1Fの距離短縮で追走に苦労し、伸びない最内から追い上げるしかなく、4着に敗れた。

 前々走の東京湾Cでは印上位の○(2)マコトロクサノホコや▲(3)シシュフォスばかりではなく、コルペットにも再度の先着を許してしまったが、ここは本調子ではなかったよう。本来は中距離がベストと推測される。

 今回は再び笹川騎手が鞍上。小久保厩舎は交流重賞を叩き台にする厩舎なので、おそらく前走の東京ダービーで大敗し、そこから楽をさせたことで陣営も「2歳時の頃に馬体が戻った」とコメントしている。ここは一考したい。

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