2023年 ジャパンC・京阪杯+東京8R以降の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

お問い合わせ

予想

2023.11.26
2023年 ジャパンC・京阪杯+東京8R以降の予想

東京11R・ウェルカムSの予想を追加しました。本日は以上となりますm(__)m。

■前へ行ってこその強豪2頭が出走

東京芝2400mは日本を代表する大レースが行われる舞台であり、コースに癖がない。当レースでは、2020年のようにキセキの暴走逃げで5F通過57秒9まで上がったこともあれば、21年のように同62秒2の極端なスローペースになったこともある。

今回は前に行ってこその(8)パンサラッサと(3)タイトルホルダーが出走。パンサラッサはスタートも二の脚も速くはないが、米国タイプの逃げ馬なので何が何でもハナを切りにいくだろう。

この2頭の直接対決となった一昨年の有馬記念では、パンサラッサが内からハナを主張して逃げる展開になったが、前半に坂のあるコースでそこまでペースは上がらなかった。ただ、今回は前半がやや下り坂の東京芝2400m。20年の暴走レベルのペースまで上がる可能性がある。

東京芝コースは見た目には馬場の内側が傷んでいるが、路盤が硬いため、秋の東京17日間連続開催の最終週であっても、超高速馬場が維持され、内でも残れる。3分所(中目)が有利で、外よりも内が伸びる状態だけに、ハイペースでも強い馬なら前から押し切れる。しかし、2020年のキセキが刻んだような暴走レベルのペースになることも見据えて、ここは末脚型の馬を中心に予想を組みたてたい。


本日1番 東京12R ジャパンC 芝2400m
 ◎ (1)リバティアイランド
 ○ (2)イクイノックス
 ▲ (17)スターズオンアース
 注 (5)ドウデュース
 △ (8)パンサラッサ
 △ (9)ヴェラアズール
配分 馬連1-2,17,5,8,9 (35:5:5:3:3:2) 複勝1 (50)

■有力馬とそのコメント

◎ (1)リバティアイランド

 今年の三冠牝馬。オークスでは5番枠からまずまずのスタートを切って、じわっと包まれない外に誘導されたが、出し切れずに中団中目を追走した。そこからは、3角手前で最内に入れて、4角出口で馬場の良い外へ誘導、と完璧な立ち回り。直線序盤で2列目まで上がり、ラスト1Fで一気に先頭に立つと、最後まで加速して、後続に6馬身差をつけて圧勝した。この時点で古馬GⅠでも通用する指数を記録した。

 前走の秋華賞では6番枠からやや出遅れたが、そこから押して挽回し、好位中目を追走。ペースが遅く、道中で包まれたために3角で外に出して、早仕掛けを余儀なくされた。3~4角でスッと上がって、4角で先頭列に並びかけ、直線序盤でもう先頭。この早仕掛けで最後が甘くなり、2着マスクトディーヴァに1馬身差まで詰め寄られるも勝ち切った。ただ、この時に本来の能力を出し切れなかったことで、今回は上昇が期待できる。

 今回は(8)パンサラッサや(3)タイトルホルダーなどの強豪がレースを引っ張ってくれるため、内枠で包まれるリスクは減ったし、前走のように早仕掛けする必要もない。3歳牝馬の斤量減が目いっぱい生かされるのは後半の加速力比べになった場合。今回は後半の持続力比べになる可能性が高く、その恩恵が生かされないのは減点材料だが、ここへ向けての臨戦過程は(2)イクイノックスをはじめ、古馬の有力馬たちよりもいい。後半勝負ならイクイノックスに逆転する可能性もあると見て、本命馬とした。

○ (2)イクイノックス

 昨秋の天皇賞(秋)でGⅠ初制覇を達成し、そこからGⅠを連勝している現役最強馬。前走の天皇賞(秋)では7番枠からまずまずのスタートを切って、そこからコントロールし、外のジャックドールを行かせて上手く3番手の内に収める完璧な入り方。道中は2番手ガイアフォースから2馬身半くらい後ろにつけていた。3~4角では最短距離を通して直線序盤でガイアフォースの外に出ると、馬なりで上がり、ラスト2Fで堂々と先頭に立った。ラスト1Fで外から追い込み馬に強襲されたが、それでも2馬身半差で完勝した。

 前走は速い流れに積極的に乗って、自己最高指数を記録と文句なしの勝ちっぷり。ただし、世界レコードタイムが記録されたように、消耗度の高いレースとなった。目いっぱい走ったことは、今回において余力の面で減点材料。前走から指数ダウンする可能性が高い。

 ただ、スローペースなら斤量が軽い牝馬の◎(1)リバティアイランドや(17)スターズオンアース、(5)ドウデュ―ス、(9)ヴェラアズールの決め手に屈する可能性もあったが、今回は前へ行く強豪2頭はハイペースでレースを引っ張る可能性が高い。そうなると決め手自慢たちの末脚が存分に生かされない可能性があり、トップスピードの持続力に優れた本馬に優位性が出てきた。また、2番枠なら終始ハイペースの外々を回る心配もない。休養明けで消耗度の高いレースをしたことは明確に減点だが、その他の減点材料はなく、3着以内の可能性は高いと見る。

▲ (17)スターズオンアース

 昨年の二冠牝馬。三冠がかかった秋華賞では9番枠から出遅れて挟まれ、最後方付近からの競馬。そこから内目に入れ、4角で中目のスペースを拾って直線と、上手く立ち回れてはいた。ただ平均よりもやや遅いペースで推移し、前にいた馬が最後まで粘っていたため、結果的に序盤が致命的となり、3着に敗れた。

 昨年の二冠牝馬。三冠がかかった秋華賞では9番枠から出遅れて挟まれ、最後方付近からの競馬。そこから内目に入れ、4角で中目のスペースを拾って直線と、上手く立ち回れてはいた。ただ平均よりもやや遅いペースで推移し、前にいた馬が最後まで粘っていたため、結果的に序盤が致命的となり、3着に敗れた。

 前走のヴィクトリアマイルは、2番枠からスタートを決めて好位の最内を上手く立ち回ってはいたが、3~4角でペースが緩んだところでブレーキ。4角で逃げ馬の後ろから外に出たが、反応ひと息でやや伸びを欠き、3着に敗れた。休養明けの大阪杯で好走した反動もあったし、マイルのトップクラスが相手となると、距離が短かったというのもある。

 今回はそこから立て直されての一戦。マイルでは追走が忙しいがこの距離なら17番枠でも早めに内に入れて、(8)パンサラッサや(3)タイトルホルダーから離れた3番手、4番手を追走することも可能だ。有力各馬が○(2)イクイノックスをマークで乗り、同馬が仕掛けが遅れた場合には、一発がありそうだ。

△ (5)ドウデュース

 2歳時は3戦3勝で朝日杯FSを優勝し、昨年の日本ダービーでは○(2)イクイノックスを倒して優勝した。その後の海外遠征ではタフな馬場で結果を出せなかったが、帰国初戦の京都記念では独走V。同レースでは12番枠から出遅れ、そこからコントロールして後方で我慢の競馬となった。向正面で馬群が凝縮したところを、コントロールしながら中団の外まで上がって3角へ。3~4角では外から押し上げるマイネルファンロンを目標に動いて、4角では3列目に上がった。直線序盤で同馬の外に出ると、グンと伸びて一気に先頭。ラスト1Fでそのまま突き抜けて3馬身半差で完勝、しっかり成長していることをアピールした。

 しかし、その後は出走予定だったドバイターフは跛行で取り消し、そこからの休養明けとなった前走の天皇賞(秋)は7着敗退。この敗戦により人気を落としているが、このレースは折り合いを欠いたまま積極策のイクイノックスを追いかけ過ぎたことが敗因だ。

 武騎手が鞍上の場合は、スタート後に抑えて乗られているが、前走は戸崎騎手への乗り替わりだったこともあり、出たなりで位置を取っていく形。中団馬群の中目をコントロールしながら追走していたが、3角でイクイノックスの後ろだったこともあり、ここで掛かり気味のまま追いかけている。レースが緩みなく淡々と流れていた中で、明確に早仕掛けだった。

 本馬は前半ゆったりと入れば、鋭い末脚が期待できるが、戸崎騎手は前半低速で入って、後半で一気に最高速まで一気にギアを上げるような乗り方をしない点がが不安だ。中団内目につけて直線で狭いところを突くような競馬では、中地半端な着順で終わってしまう可能性も考えられる。

△ (8)パンサラッサ

 本馬が国内で自己最高指数を記録したのは、昨年の中山記念。5番枠からまずまずのスタートだったが、そこから押して楽にハナを取り切った。外からワールドリバイバルらが絡んできたこともあり、1~2角でもペースを落とさず、そのまま淡々と逃げてハイペースを展開。3角では2列目のワールドリバイバルらが苦しくなって下がったが、本馬は徐々にリードを広げた。4角では後続に約7馬身差、直線序盤で5馬身差まで詰まり、ラスト1Fはさすがに甘くなったが、結果的には2馬身半差で逃げ切った。

 このように本馬は骨を切らせて肉を断つ、米国スタイルの逃げ切りが身上。昨年のドバイターフも、前々走のサウジC(オールウェザー+ダート)も本馬のスピードとそれを持続し続けるスタミナを活かして逃げ切った。前走のドバイワールドCは初めての純粋ダート。五分のスタートからかなり押して逃げるリモースに強引に競りかけ、激しいハナ争い。4角で好位に下がり、そこから一気に馬群に飲まれたが、5F通過59.24(日本の計測法ならあと1秒は速い)の激流中の激流では仕方ない。

 21年の有馬記念大敗から次走の中山記念で自己最高指数を記録したように、また香港C大敗後のサウジCを逃げて激走したように、逃げ馬は大敗から巻き返すもの。そういう意味ではここは怖い。しかし、今回は(3)タイトルホルダーが出走しており、楽には逃げられない可能性が高いが、上手く自分の型に持ち込めた場合には一発の可能性がある。

△ (9)ヴェラアズール

 昨年3月に淡路S(2勝クラス)で初めて芝を使われると、1番枠を利して後方の最内をロスなく立ち回り、3着馬に7馬身半差をつけて快勝した馬。そこから上昇一途で昨年のジャパンCを優勝した。同レースでは6番枠からやや出遅れたが、中団馬群の中目まで上がって、道中も中団中目を追走。3~4角では内目に入れたことで包まれて進路がなく、直線序盤でも進路がないまま右往左往。ラスト2Fで先に伸びていたダノンベルーガの後ろから内に進路を取ると、ラスト1Fでグンと伸びて3/4差で快勝した。

 昨年のジャパンCはかなりのスローペースの上がり勝負。ラスト1Fでしっかり伸びてきたのは力があればこそだが、場合によっては進路がないまま敗れていた紙一重の優勝だった。その後の芝のレースでは有馬記念10着、宝塚記念8着、京都大賞典7着と凡退続きだが、近走はレースを休み休み疲れているように、順調さを欠いた面があるのだろう。

 また本馬は超高速馬場でキレを活かしてこその馬でありながら、有馬記念、京都大賞典とタフな馬場を使われたことも敗因のひとつ。宝塚記念は高速馬場ではあったが、前半のペースがマイル戦のように速く極端に速く、追走で消耗してしまった感がある。本馬はトップクラスの馬として折り合いも含めて操縦性に乏しい面があり、そういったことも終いの甘さに繋がっている。

 昨年のジャパンCは歴代の同レースと比較をすると低レベルだっただけに、強豪が集ったここでは掲示板にすら乗れない可能性もある。しかし、今回はレースを続戦できるようになった辺りに順調さを感じさせる。また超高速馬場の芝2400m戦も好ましく、人気暴落のここは買い目に加えたい。

推定4番人気馬 (3)タイトルホルダー

 一昨年の菊花賞馬であり、昨春は天皇賞(春)と宝塚記念を連勝した。その天皇賞(春)では16番枠から好スタートを決めて、押して内に切れ込みながらハナを主張し、淡々とした逃げ。レース前日の夜中からの雨で高速馬場とは言えない状況だったが、5F通過60秒5の芝2000m戦かのようなハイペースで進み、1周目の4角では2番手クレッシェンドラヴに6馬身ほどの差をつけていた。

 スタンド前から息を入れ、1~2角でさらにペースダウン。2角ではクレッシェンドラヴとの差は1馬身に詰まったが、向正面から再びペースをじわじわ引き上げた。2周目の4角では2番手のテーオーロイヤルが進出。ここで軽く仕掛け、同馬を振り切った。その後、3~4角の外から仕掛けて上がってきたディープボンドに7馬身差をつけて圧勝した。

 本馬は昨春の天皇賞で自己最高指数を記録しているようにステイヤー。3走前の極悪馬場の日経賞でも迷いなくハナを主張して逃げ、4角で後続馬に約2馬身つけていた差を、直線で8馬身差まで広げて独走した。このことから中距離も悪くはないが、勝ち負けまでとなると馬場がもっと悪化して、スタミナが生かされる流れになってほしいところではある。

 休養明けの前走オールカマーは、高指数を記録した昨春の天皇賞や今年の日経賞とは異なり、超スローペースでの逃げ。後半勝負に持ち込んだことで、決め手ある馬たちと2着接戦となっての2着。叩き台ではあったが、同じようなレースぶりで昨年の日経賞で優勝していることを考えるとやや物足りない。好走条件が揃った時に発揮する能力は○(2)イクイノックス以上だが、ここはそれが揃ったとは言い難く、強く推せない。
_____________________________

本日2番 京都12R 京阪杯 芝1200m
 ◎ (11)シュバルツカイザー
 ○ (17)トウシンマカオ
 ▲ (2)ビッグシーザー
 注 (12)モズメイメイ
 △ (10)ルガル
 △ (18)トゥラヴェスーラ
 △ (6)エイシンスポッター
 △ (15)エクセトラ
 △ (4)スマートリアン
 △ (14)ディヴィナシオン
結論 馬連11-17,2,12,10,18,6,15,4,14 (10:10:10:5:5:3:3:2:2) 複勝11 (50)

■京都芝1200mは前半からペースが上がらない
 
 京阪杯が行われる京都芝1200mは、向正面の半ばからスタートして3角の頂上を目指していくコース。このため前半のペースが上がりにくい。実際にテンがとてつもなく速いエーシンダックマンが逃げた2010年でも、前半3F33秒9までしか上げられなかった。

 今回はスタートが速い時もあるが、遅い時もある(12)モズメイメイが葵S時のようのロケットスタートを決めたとしても、前半3F34秒前後だろう。他にもテンの速い(9)グレイトゲイナー、(2)ビッグシーザー、(16)ヴァトレニが出走しており、京都芝1200m戦としてはペースが上がるとは見ているが、これだけテンの速い馬が揃っていてもペースが上がり切らずに、逃げ、先行馬が残れてしまうのが、このレースの特徴である。

 ちなみに昨日の京都2歳Sでは外差しが決まったが、逃げたカズゴルティスの3角手前の謎のペースダウンで、好位~中団の内目中目の馬が包まれて、3~4角から直線序盤にかけてスムーズさを欠いたもの。終日を通してもトラックバイアスは生じていなかった。また、先週の京都芝は稍重で標準的に時計が掛かっていたが、良馬場の今週は先週からやや高速化した。

 つまり、レースが平均ペースで流れで脚質やコース取りに有利不利はないと見て、予想を組み立てたいということだ。

■有力馬とそのコメント

◎ (11)シュバルツカイザー

 もともとは芝のマイル路線を走っていた馬だが、今年に入って芝のスプリントに路線転向すると一気に成績が上昇し、オープンのしらかばSを勝利。道悪で行われた前々走のキーンランドCでも4着と好走した。

 前々走は大外16番枠から好スタートを切って、そこから押していたが、じわっと下がって好位の外。下がってからも押して3角までのスパンで2列目付近まで押し上げ、逃げるシナモンスティックを追い駆けて直線へ。しぶとく伸びてラスト1Fでは2番手まで上がったが、そこを外から一気にナムラクレアに差され、2着3頭接戦の4着に敗れた。

 前々走は2列目の内の(16)ヴァトレ二が3~4角で馬場の悪化した内を避け、外に張って行ったために、その外の本馬はかなり外を回らされる形。それにより馬場の良いところを走れてはいるが、さすがに距離ロスが大きく、着順以上に強い内容だった。

 前走のみちのくSはそれ以来の休養明けの一戦。叩き台のようなところもあってか、好位の内目を追走していたが、最後の直線で伸びそうで伸びず、能力を出し切れなかった。今回は叩かれて上昇が見込まれる。やや高速馬場の京都芝1200m戦で重賞クラスとなると1分07秒台の決着が予想されるが、3走前のしらかばSでは1分07秒4のコースレコードを記録しているだけに問題ないはず。今回のメンバーでは指数上位になるところも評価し、本命馬とした。

○ (17)トウシンマカオ

 京王杯2歳Sで2着に善戦するなど2歳時から活躍していたが、昨秋に本格化し、リステッドのオパールSを勝利すると、その次走の京阪杯で重賞初制覇を達成した。京阪杯は14番枠からまずまずのスタートを切り、軽く押して一旦2列目の外2番手まで上がったが、外のビアンフェがハナを主張すると、位置を5番手まで下げて追走。前2頭が引っ張る流れを離れた5番手で脚を温存し、3~4角の外から好位列まで上がって直線へ。直線序盤で3番手まで上がり、ラスト1Fで先頭のキルロードを楽に捉えて1馬身1/4差で完勝した。

 昨年の京阪杯は前半で阪神芝1200mで前半3F33秒3-33秒9。けっしてペースは速くなかったが、前半で脚を溜めたことが、最後の末脚に繋がっている。本馬はベステンダンクの半弟というイメージが強いのか、前走のスワンSではNHKマイルC以来の逃げの手を打った。結果的には完敗。これで逃げ、もしくは前半から積極的に出していくと良くないという鞍上の認識に変わったはず。今回は17番枠と外枠であるが、好位の直後あたりから末脚を活かす競馬で一変を期待したい。

▲ (2)ビッグシーザー

 デビュー3戦目の中京芝1200m戦を2歳レコード勝ちして強さを見せると、そこから4連勝。一気に現3歳世代のトップスプリンターと評価されるようになった。特に4走前のマーガレットSは、4番枠から五分スタートだったが、そこから促されて二の脚で好位の内目から2列目まで上がって追走。3~4角では2列目の最内だったが、進路がないので、やや仕掛けを待って3列目に下げて、直線序盤で外へ誘導。そこからすっと伸びて先頭に立ち、ラスト1Fで突き抜けて2馬身差の完勝と、とても見どころのある内容だった。

 ところが本馬はこの秋が不振。成長を見せられていないのならまだしも、マーメイドSで記録した指数でも走れていない。確かに今年の3歳スプリント路線はあまりレベルが高くなかった面はあるが、前走のオパールSはテンがとてつもなく速いメイショウゲンセンが出走しており、2番枠から五分のスタートを切って、そこから押して押しての先行策。本馬はそこまでテンが速くないのに前半3F33秒9と、メイショウゲンセンを追い駆けすぎたのが敗因だ。今回も内枠だがもう少しゆっくり入っていければ、変わる可能性はある。

注 (12)モズメイメイ

 4走前の葵Sでは○(2)ビッグシーザーを撃破して優勝した馬。同レースでは15番枠から抜群のスタートを切って、1馬身半差前に出た状態から内に切れ込んで、楽々とハナを主張。そのままペース落とし切らずに、コントロールして1F10秒台を刻み続け、1馬身半差のリードを保ったまま直線へ。ラスト1Fで内を捌いた(10)ルガルに差を詰められたが、それでも半馬身差で優勝した。

 このレースは偶然タイミングが合ったレベルのロケットスタートで、他馬がスタートを切った時点で1馬身半差も前に出ており、同型馬が競ることができなかった。しかし、10秒台を刻み続けて逃げ切ったのは実力があればこそである。その後はそこまでいいスタートを切れず、先行力も喪失しかけているが、前走で適性のないダート戦に出走し、行かせ切ったことが吉と出れば、ここで変わる可能性もある。楽に前に行けた場合は、怖い存在だ。
_____________________________

本日3番 東京8R ベゴニア賞 芝1600m
 ◎ (8)ガルサブランカ
 ○ (7)オーサムストローク
 ▲ (1)ワイワイレジェンド
 △ (4)カフェグランデ
結論 馬連8-7,1,4 (30:10:10) 複勝8 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にオーサムストローク(-7.0pt)、ニシノコイゴコロ(-3.3pt)、ガルサブランカ(-3.0pt)、カフェグランデ(3.0pt)、コムダビチュード(5.0pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (8)ガルサブランカ

 イクイノックスの半妹にあたる馬。その半兄ヴェイスメテオールも3歳重賞1勝、リステッドを勝利したこともあり、なかなか強かった。前走の新馬戦では2番枠から五分のスタートを切って、スッと控えて好位馬群の中目で折り合う競馬。3~4角でクビを上げ、ヒヤヒヤする場面はあったが、事なきを得、最後の直線序盤では進路確保に苦労していたが、ラスト1F手前で外に出されると、しっかりと抜け出して1馬身半差でゴールした。

 新馬戦は上がり3Fタイム32秒8。これは同週の新潟芝1000m戦を除くとかなり優秀。ちなみにこの週の新潟芝では後にアルテミスSで1着のチェルヴィニアが33秒0。ライトバックが32秒8、関屋記念の勝ちのアヴェラーレが32秒8だからかなり評価できる。ここは通過点となりそうだ。

○ (7)オーサムストローク

 8月札幌のラヴスコールが勝利した、なかなかハイレベルな新馬戦の3着馬。次走ラーンザロープスが勝利した未勝利戦で3着馬に3馬身半差をつけ、好指数で2着すると、前走でようやく初勝利を上げた。

 レースは3番枠からトップスタートを決めて、そのまま逃げる競馬。前日の中山芝は外から差す馬が有利な傾向で、これは苦しい形になったかと思ったが、最後の直線では後続を引き離して独走。同日に行われた2歳1勝クラスのサフラン賞で1着タイ相当の指数を記録した。

 この時点で中山芝は回復していたのだろう。差し有利になると推測されたスプリンターズSが前有利になったのは、馬場の想定外の回復にあったためと見ている。本馬はすでに1勝クラスを突破できる指数を記録しているだけに、対抗馬とした。
_____________________________

本日4番 東京9R アーモンドアイM 芝2000m
 ◎ (2)メジャークロニクル
 ○ (7)ピノクル
 ▲ (6)インスタキング
 注 (5)オクタヴィアヌス
 △ (1)アップトゥミー
 △ (8)アスコルティアーモ
 △ (9)ダニーデン
 △ (10)アヴニールドブリエ
結論 馬連2-7,6,5,1,8,9,10 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝2 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にオクタヴィアヌス、アヴニールドブリエ(ともに-13.7pt)、インスタキング、 ピノクル(ともに-10.7pt)、アスコルティアーモ(-10.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (2)メジャークロニクル

 中央のダ1600mでデビューし、そこでは2着。その後、大井に移籍し、今年3月に再び中央に戻って来た馬。中央再転入後もダートを使われていたが、そこでは結果を出せず、前々走では初めて芝のレースを使われると、まさに一変の2着。

 前々走は10番枠からスタート後に躓いて後方からの追走。3~4角で内目を回って直線序盤で進路を失ったが、ワンテンポ仕掛けを待って外に出されると、しぶとく伸びて勝ち馬にクビ差まで迫った。このレースでは直線序盤でスムーズさを欠きながらも、メンバー最速の上がり3Fタイムを記録しているように、芝適性が高い。

 休養明けの前走は先行策で勝ちに行く競馬。1Fの距離延長で初距離と決して楽な条件ではなかったが、難なく勝利した辺りに成長も感じさせた。今回は芝3戦目。芝に慣れて、さらなる前進に期待する。
_____________________________

本日5番 東京10R アプローズ賞 ダ1600m
 ◎ (10)コスタノヴァ
 〇 (11)フィフティシェビー
 ▲ (5)ミヤビクライ
 △ (4)トウキチロウ
 △ (9)ララエフォール
 △ (14)タイセイキューティ
結論 馬連10-11,5,4,9,14 (10:10:10:10:10) 複勝10 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にコスタノヴァ(-20.0pt)、ネイビースター(-13.3pt)、マイネルサハラ、トウキチロウ、ララエフォール(ともに-12.7pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (10)コスタノヴァ

 新馬戦は芝で大敗したが、ダートに変わってから連勝。特に前々走の1勝クラスは、古馬2勝クラス勝ちレベルを上回る指数での逃げ切りだった。休養明けの前走・両津湾特別はかなりハイペースの逃げで、最後に一気に交わされてもおかしくない展開だったが、2着に踏みとどまった。今回は前々走の舞台に戻る。前進期待。
_____________________________

おまけ 東京11R ウィルカムS 芝2000m
 ◎ (1)ウィズユアドリーム
 〇 (2)エスコバル
 ▲ (6)フレーヴァート゛
 △ (7)ロードデルレイ
 △ (3)フィデル
 △ (4)トーセンリョウ
 △ (12)マイネルモーント
 △ (13)マイネルケレリウス
結論 馬連1-2,6,7,3,4,12,13 (10:10:10:5:5:5:5) 複勝1 (50)

 PP指数の各馬の(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3で算出した『能力値』は、高い順にロードデルレイ(-17.7pt)、マイネルモーント(-16.3pt)、フレーヴァード(-15.7pt)、エスコバル、リフレーミング、サスツルギ(-15.3pt)。

 能力値は競走馬の能力と勢いを示すものであり、原則として本命馬は、能力値5位の中から選出するスタイルで予想を行っている。また穴狙いの場合は、近5走以内に能力値上位馬に準ずる指数を記録し、今回が当時と類似条件となる馬としている。

◎ (1)ウィズユアドリーム

 4走前に逃げて未勝利戦を勝利すると、3走前の御在所特別は、2着スマートファントム(次走で1勝クラス・香嵐渓特別勝ち)に3馬身半差をつけて1クラス上の指数で圧勝。前々走の2勝クラス・西部日刊賞も逃げ切った。前走のセントライト記念は同型馬ドゥラエレーデが出走しており、自分の競馬ができず能力を出し切れなかった。

 本馬はゲート自体がそれほど速くないのだが、今回は1枠1番で何が何でも馬が不在。自分の競馬ができそうな組み合わせだけに、期待してみたい。

記事一覧へ戻る