■馬場が軽くてもペースが上がりそうな一戦
逃げ馬は(2)ノーブルゲイル、(4)ジャスパーロブストの2頭。(2)ノーブルゲイルは揉まれ弱い馬なので、(4)ジャスパーロブストに抵抗していくことが予想される。しかし、外にハナもOKの(11)ムルソーがいるので(4)ジャスパーロブストもいるのでペースが落とせない。
重馬場で行われた3月のOP・総武S(ハイペース)でも1分51秒5の決着となったように、中山なら重馬場でも極端に軽くなることはなく、ここもけっこうペースが上がると見ている。2着、3着は勝ちに行かないいわゆる差し馬である可能性が高い。
中山11R イサ殿下御来場記念 ダ1800m
◎ (11)ムルソー
○ (10)ハビレ
▲ (14)ブレイクフォース
注 (7)ゼットリアン
△ (3)カンピオーネ
△ (2)ノーブルゲイル
△ (13)マンマリアーレ
△ (1)ワールドタキオン
結論 馬複11-10,14,7,3,2,13,1 (18:10:10:5:3:3:1) 複勝11 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (11)ムルソー
ダートで6戦4勝。敗れた2戦は前崩れの展開を先行した昨年のユニコーンSと内枠で苦しい競馬を強いられた総武S時。一方、4勝の全てが1秒差以上で圧勝している。特に2走前のブエナビスタC(3勝クラス・京都ダ1900m)が圧巻で、ここでは現OP馬のマーブルロック(3着)に大差をつけている。
その2走前は8番枠からやや出遅れ、押し進めて最内からハナを主張したマーブルロックの外2番手を確保。道中はマーブルロックをマークしながら進めて半馬身差で3角に入る。
3角で楽な手応えでマーブルロックに並びかけ、4角でもう先頭。直線序盤で追われて3馬身ほどリードを奪うと、後続を突き放す一方。2着のテリフィックプランに7馬身、マーブルロックに13馬身差をつけて圧巻だった。
この時はタフな馬場で前後半4F49秒3-48秒9の緩みない流れ。前半のペースは遅かったが、3角から動いてマーブルロックをぶっ潰しており、豊富なスタミナを感じさせた。
前走の総武Sでは4着に敗れたが、この時は2走前に自己最高指数を記録した後の休養明けの一戦。出脚が良くなかったが、2番枠で序盤から速い脚を使わされたうえに、向上面で捲り馬に抵抗していく形で苦しくなったもの。今回はそこから立て直されての一戦となる。
さらに今回は11番枠で内枠の逃げ馬(2)ノーブルゲイルや(4)ジャスパーロブストの出方を窺いながら動ける点も好ましく、ここでの巻き返しに期待が高まる。
○ (10)ハビレ
オープン、リステッド競走で2着2回、3着1回の実績馬。3走前のオアシスSではゴール線上で横一線の3着に健闘している。その3走前は7番枠から出遅れ、いつものように無理なく後方からの追走。道中は後方2番手で進め、後方列の3頭の真ん中で3角に入る。
3~4角では中目から外に誘導して直線へ。序盤で伸び始めてラスト2Fでしぶとく伸びて中団列まで上がってくる。ラスト1Fで苦しくなった前をかわし、早めに抜け出していたバトルクライに迫ったが、最後の直線でハビレの後ろから動いたバトゥーキにかわされて、アタマ+アタマ差の3着に惜敗した。
この時は標準馬場で外からハナを主張したモズミギカタアガリに、内からユティタムが抵抗する形で前後半4F47秒2-48秒3のハイペース。後方有利の展開に恵まれての3着だった。
本馬は上述したオープン、リステッド競走で2着2回時もハイペースの展開に恵まれたもので、5走前の総武Sでは◎(11)ムルソーにも先着している。これを考えるとここも展開に恵まれての上位食い込みが怖い。
▲ (14)ブレイクフォース
昨年8月のBSN賞を休養明けながら勝利した馬。この時は3番枠から出遅れて、無理なく後方2列目の内を追走。ここはテーオーリカードがぶっ飛ばして、道中の隊列は縦長。本馬はそのまま後方2列目の内で脚を温存した。
3~4角では新潟らしくペースダウンしたが、そこで前との差を詰めて4角出口で大外に誘導して直線へ。序盤で伸び始めていたが、内から寄られてまだ中団。ラスト1Fでも内のゲンパチルシパーとともにしぶとく伸び、最後に同馬を半馬身ほど差し切って勝利した。
この時は標準馬場で前後半4F47秒6-50秒9という極端なハイペースで、先行馬が総崩れする展開。ここは前半、中盤で脚を温存したことで展開に恵まれる形での勝利だった。
本馬は前有利の展開だった4走前のアルデバランSで0秒9差の5着に敗れるなど、後半4F40秒台後半の決着は苦手だが、50秒台ならば堅実に上位争いに加わってこられる。
休養明けの前走・BSN賞時は、やや内有利の馬場状態。(4)ジャスパーロブストのマイペースで展開に恵まれなかったが、前走から一転してハイペースなら逆転も可能なはずだ。
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■ダ1400mながら、逃げ、先行馬が手薄
ダ1400mながら逃げ馬は(7)プルートマスターと(12)ダノンスウィッチの2頭と手薄。また(7)プルートマスターよりも内枠で抵抗できそうな馬も(1)プロミシングスター、ダート適性があった場合の(5)キャプテンシーくらいしかいない。
阪神ダ1400mは3角までの距離が542mもあるコース形態だけに、他先行馬が積極的に出して、終わってみたらハイペースという決着も稀にあるが、10回やったら8~9回は前有利の展開になるパターン。ここは前へ行ける馬が主力と見る。
阪神11R 大阪スポーツ杯 ダ1400m
◎ (7)プルートマスター
○ (12)ダノンスウィッチ
▲ (5)キャプテンシー
△ (4)キャピタルサックス
△ (10)ジャーヴィス
△ (8)セミマル
△ (3)メイショウタイゲイ
△ (6)ランスオブサターン
結論 馬連7-12,5,4,10,8,3,6 (16:10:10:10:2:1:1) 複勝7 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (7)プルートマスター
脚部不安による長期休養後の3~4走前は体が減っていたが、立て直された2走前・2勝クラス(京都ダ1400m)は馬体重10Kg増と馬体が回復し、見事に復活した馬。
2走前の2勝クラスは4番枠からまずまずのスタートを切り、押し進めて前半は先頭4頭併走状態の最内を追走。そこから行き切って3角手前で単独先頭に立った。
3~4角では上手くペースを落として直線へ。序盤ですっと伸びて3馬身ほどリードを奪う。ラスト1Fでジャスパーバローズにやや差を詰められたが、余裕を持って2馬身半差で勝利した。
この時は高速馬場だったが、前後半3F35秒0-36秒4のハイペース。ラスト2F12秒0-12秒1と最後までしぶとかったのが印象的だった。
しかし、昇級戦の前走・桶狭間Sでは6着に敗退。ここでは12番枠から好スタートを決めてハナを主張したが、内から抵抗されて前後半3F34秒3-37秒9の超絶ハイペースに。結果6着に敗れたが、0秒6差なら悪くない。
今回はゆったりと逃げられる組み合わせだけに、巻き返せると見る。
○ (12)ダノンスウィッチ
休養明けの前走・2勝クラス(阪神ダ1400m)で、これまでの競馬ぶりから一転して逃げ切り勝ちを決めた馬。前走では4番枠から五分のスタートだったが、押してハナを主張。ダートに入った地点では先頭を取り切って、2番手に1馬身半差のリードがある状態で進める。道中でもその差を維持して3角に入る。
、3~4角で先行勢が上がってくると、4角で仕掛けてすっと伸び、直線序盤で2馬身半差。ラスト1Fでそのまま後続に差を詰めさせることなく、2馬身半差で完勝した。
この時は標準馬場で前後半3F35秒3-36秒8のハイペース。本馬はこれまでもスタート地点が芝のダ1400mでは行き脚がついて先行することが多かったが、前走は鞍上が押して行ったこともあり、これまで以上に行き脚がついた。
本馬はおそらくダ1400mで揉まれない競馬がベスト。今回は休養明けで自己ベスト指数を記録した後の一戦で疲れが出る危険性もあるが、今回も逃げ、先行勢が手薄かつ、12番枠で揉まれない競馬ができる加点材料がある。よって、対抗評価とした。
▲ (5)キャプテンシー
京都芝1400mの山城Sで2着の実績がある馬。この時は4番枠から五分のスタートを切り、無理をさせずに外に誘導して後方3番手を追走。道中は後方2列目で脚を温存。3~4角でも我慢させて4角出口で外へ誘導。直線序盤でもまだ後方だったが、ラスト1Fで一気に伸びて前をかわし、3着に健闘した。
この時はタフな馬場で前後半3F36秒4-34秒1の極端なスローペース。脚をタメたとはいえ、グングン伸びた末脚に見どころがあった。
今回は初めてのダート。ダート適性があるかは未知数だが、前走の豊明Sで前進気勢を見せて前半3F34秒7で通過している点に魅力を感じる。逃げ、先行勢が手薄のここで先行できれば、一発あっても不思議ない。