■隊列がすぐに決まりそうな組み合わせ
逃げ馬は(8)ヴィブラフォンと(11)アンデスビエントの2頭。テンの脚はヴィブラフォンのほうが速いが、同馬は揉まれなければ2番手でも可能なタイプ。アンデスビエントが逃げて、ヴィブラフォンが2番手、もしくは(1)ダノンブレットとヴィブラフォンが2列目というような形ですぐに隊列が決まりそうだ。
ここはややスロー~平均ペースで流れ、先行馬が有利と見て予想した。
京都11R アルデバランS ダ1900m
◎ (9)リアレスト
○ (16)ジューンアオニヨシ
▲ (7)ヒップホップソウル
△ (1)ダノンブレット
△ (3)ソニックスター
△ (6)ブライアンセンス
△ (8)ヴィブラフォン
△ (12)ゼットリアン
結論 馬連9-16,7,1,3,6,8,12 (20:5:5:5:5:5:5) 複勝9 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (9)リアレスト
2走前にダート路線に転向して2連勝。2走前の東京ダ2100mの2勝クラスでは、大外16番枠から五分のスタート。大外を利して1角までにじわっと位置を上げて2列目の外を追走。道中のペースがかなり遅く、向上面で外から被されて好位馬群の中に押し込まれて3角へ。
3~4角では好位の中目に包まれて直線序盤で仕掛けを待たされたが、ラスト2Fで捌いて抜け出し1馬身半差。ラスト1Fでさらに差を広げて3馬身差で完勝した。ここでは砂を被る競馬でも怯まず、ダート適性の高さを感じさせる内容だった。
前走の晩秋Sは11番枠からアオり気味のスタートで中団外からの追走になったが、ラスト2Fですっと伸びて2番手に上がり、先頭のプラウドヘリテージを捉えて3/4差で勝利している。
本馬は芝では速い上がりの対応に苦しんでいたが、ダートではまだ伸びしろがあると見る。
○ (16)ジューンアオニヨシ
初めてのダート戦となった前走の京都ダ1900m戦、ペテルギウスS(L)では2着。ここでは14番枠から五分のスタートだったが、押して好位の外を追走。道中は緩みなく流れて隊列が縦長になったが、3~4角で先頭列の直後まで上がって2列目の外から直線へ。
直線序盤で内の(13)タイセイドレフォンとともに伸びて3番手に上がり、ラスト1Fで同馬を捉えて半馬身差。ただ直線序盤で先頭にたったサンデーファンデー2馬身半ほど前にいた。
しかし、サンデーファンデーは次走のプロキオンSも逃げ切り勝ちしたほどの馬。ミトノオーに同馬がプレッシャーをかけていく前後半4F48秒0-50秒0のかなりのハイペースを好位から押し切れたことは高評価できる。
本馬のように初ダートでも対応できる馬というのは、ダート適性が高く、ダートに慣れてさらに前進するパターンもある。しかし、前走が消耗度の高いレースになっているので、ここでスムーズに上昇するかは微妙な面があり、対抗評価までとした。
▲ (7)ヒップホップソウル
初めてのダート戦となった前走の中山ダ1800m戦、ラジオ日本賞(OP)では8着。前走では8番枠から出遅れたが、出たなりで中団後方を追走。道中でやや掛かって外に誘導し、3~4角の外から中団まで上がって直線へ。直線序盤で追われるとそれなりに伸びていたが、ラスト1Fで甘くなっての敗退だった。
前走ではダートをこなせていたが、折り合いを欠いて外々を回るロスを作ったぶん、最後に甘さを見せたもの。五分のスタートを切ってスムーズならもっと着順を挙げられると見て、3番手評価とした。
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京都10R エルフィンS 芝1600m
◎ (2)カムニャック
○ (10)ダノンフェアレディ
▲ (6)グローリーリンク
△ (3)ピリカサンライズ
△ (4)サタデーサンライズ
△ (5)サウンドサンライズ
結論 馬連2-10,6,3,4,5 (20:15:5:5:5) 複勝2 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (2)カムニャック
中京芝2000mの新馬戦では、1番枠からトップスタートを決めたが、そこから控えて後方2番手まで下げ、1角までに外に誘導した。道中は後方2番手で5F通過64秒1のスローペース。これで届くのかと思われたが、3角過ぎから外を回りながら位置を押し上げ、4角で好位の外と前を射程圏内に。
4角出口でワンテンポ待ってさらに外に誘導されると、フットワークが大きくなり楽に抜け出してラスト1F標で先頭。そこから突き抜けて3馬身半差で勝利した。
上がり3Fタイム33秒6はこの週の中京芝中距離では最速。ラスト2F10秒9-10秒9も高評価ができる数字だ。ただ牝馬クラシック戦線では短い距離に対応する必要があり、芝1600mでレースの流れに乗れるのかという不安があった。
前走のアルテミスSでは6着敗退。ここでは10番枠から好スタートを決めて内枠各馬の出方を窺いながらコントロールし、2列目の外を追走。道中もペースが上がってこない中で、前に壁が作れず、やや掛かる場面を見せながらも2列目の外を維持。
3~4角でも好位の外を維持して直線へ。序盤で内のシホリーンに蓋をし、じわっと仕掛けて2列目に上がったが、ラスト1Fで甘くなって最後は蓋をしたシホリーンにも差された。
前走は終始外々を回るロスを作ったぶん、ラスト1Fで甘くなったが、勝ち馬との着差は0.2秒と小さく、コンクリート馬場の1600m戦でも流れに乗れていたことは評価できる。ここも素質場が揃った一戦だが、川田将雅騎手が本馬を選んだことに賭けたい。
○ (10)ダノンフェアレディ
6月の東京芝1600mの新馬戦の勝ち馬。ここではスタート直後は外のショウナンザナドゥの方が速かったが、1番枠ということもあってハナを主張。スローではあるが、新馬戦特有の超スローというほどではないペースで逃げて、3角では2番手外のショウナンザナドゥと3/4差ほど。4角で同馬に並びかけられたが、直線序盤で追われると2馬身半まで差を広げた。それを目標に仕掛けたショウナンザナドゥにラスト1Fで半馬身差まで詰め寄られたが、3着以下には7馬身以上の差をつけての勝利だった。
当日4Rの同距離で行われた3歳未勝利戦が走破タイム1分32秒6に対し、この新馬戦が1分33秒8だからそこまで速いように感じないが、実は4Rは1勝クラス級の指数を記録したハイレベルな一戦だった。道中のペースは新馬戦の方が明らかに遅く、上がり3Fタイムは断然上。よって、この新馬戦は高指数評価となった。
2着ショウナンザナドゥはこの週に行われた他の新馬戦に出走していればどこでも勝てた計算で運がなかった。地齋にそのショウナンザナドゥは次走の未勝利戦を5馬身差で勝利し、アルテミスSでも3着と健闘している。
ただ、ダノンフェアレディは新馬戦でがんばりすぎた面があったようで、その後に種子骨靭帯炎を発症。靭帯炎は屈腱炎と並ぶ競走馬にとって致命的な病気で運動強度を上げると再発リスクもある病気。そこから復活を果たした馬もいるが、始動戦は能力全開とはならないケースもあるので評価を下げた。
▲ (6)グローリーリンク
タフな馬場で行われた1月の中京芝1600mの未勝利戦の勝ち馬。ここでは1番枠から五分のスタートを切って押していったが、進みが悪く2角で中目に誘導して中団中目からの追走。道中は淡々と流れて、隊列が縦長に。先頭からやや離されたが、3角で内に入れて最短距離を通し、4角出口で中目に誘導。直線序盤で馬群を捌いて一気に抜け出し、ラスト1Fでは後続を引き離す一方。結果5馬身差の圧勝だった。
前記の未勝利戦はデビュー戦だったが、既走馬を相手に圧勝したことは評価できる。当然、指数も高指数で強いことは間違いないが、デビュー戦としてはタフな馬場で、流れもややタフ。
前走から中1週で出走してくるからには状態が悪くないのだろうが、疲れが出る可能性もあり、3番手評価とした。