2025年 シンザン記念の予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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予想

2025.01.12
2025年 シンザン記念の予想

■現在の中京芝はタフ

 昨日の3勝クラスの中京芝1600m(新春S)では、前後半4F46秒3-48秒1のハイペースで1分34秒4で決着。芝1200mのOP・淀短距離Sでも1分08秒7で決着しているように、かなり時計を要していた。馬場がタフなので瞬発力よりも持久力に富んだ馬を狙いたい。

中京11R シンザン記念 芝1600m
 ◎ (12)ラージギャラリー
 ○ (2)タイセイカレント
 ▲ (8)アルテヴェローチェ
 △ (1)マイネルチケット
 △ (4)リラエンブレム
 △ (5)ジーティーマン
 △ (6)カラヴァジェスティ
 △ (10)ゴールデンカイト
 △ (13)レーヴブリリアント
結論 馬連12-2,8,1,4,5,6,10,13 (10:10:5:5:5:5:5:5) 複勝12 (50)

■有力馬と評価ポイント

◎ (12)ラージギャラリー

 12月の中京芝1600mの未勝利戦を逃げ切り勝ちした馬。ここでは4番枠から好スタートを決めてじわっとハナを主張し、主導権を握った。道中はコントロールしながらマイペースで進め、1馬身半で3角へ。

 3~4角でも後続がプレッシャーをかけてこないので仕掛けを我慢し、1馬身半差を維持して直線へ。序盤で仕掛けるとしぶとく抜け出して3馬身差。ラスト1Fでも食らいつくシドニーホバートらを尻目に3馬身差で完勝した。

 本馬は3走前の中京芝2000mの新馬戦でも2番手から最後の直線序盤で先頭に立って3着と善戦しているように、前に行ってこその馬だ。

 今回、テンの速い(14)アーリントンロウが出走しているが、同馬は休養明けのうえに距離不安があり、逃げない可能性もある。ここは各馬が牽制しあって楽に逃げ、先行できると見て一発逆転を狙う。

○ (2)タイセイカレント

 2走前のサウジアラビアRCの2着馬。ここでは5番枠から出遅れた後、ややつまずいて内の馬と接触。最後方に置かれてしまう。しかし、前の馬たちがペースを引き上げていったので、すぐに下げ切って道中は最後方で脚を温存した。

 3~4角で前が息を入れると、最内から前との差を詰めて4角出口で中目に誘導。直線序盤では肩鞭を合図にラスト2Fで後方2番手から中目のスペースを拾って中団まで上がる。ラスト1Fで中目をさばいてしぶとく伸び、3着馬に半馬身差をつけて2着に入った。

 本馬は中京芝1600mの新馬戦を逃げ切っているが、その時も4番枠からやや出遅れながら押してハナを取り切り、レースをスローで支配していた。出遅れ癖があり、前半からポジションを取れるタイプではないが、長くいい脚を使える強みがある。

 前走の朝日杯FSはGIとしては珍しいほどかなり遅いペースで、3~4角でもペースが上がらず、直線だけの競馬。本馬は大外16番枠からまずまずのスタートを切ったが、無理なく中団の外目で進めて、3~4角では大外から追い上げるロス。4角で前がじわっと加速するとそこでやや置かれて後方に下がり、本馬の強みが活かせる展開ではなかった。レースが普通に流れてくれれば巻き返しがあっていい。

▲ (8)アルテヴェローチェ

 2走前のサウジアラビアRCの優勝馬。ここでは1番枠からまずまずのスタートを切り、行きたがってやや折り合いを欠いた。それでもコントロールしてなんとか下げて2列目、最終的には3列目の最内まで下げて進めた。

 3角手前で前にスペースを作り、4角で外に誘導しながら前のアルレッキーノをマークしながら後方で直線へ。直線序盤の伸びは地味だったが、ラスト2Fから伸び始めて3番手争いに加わり、ラスト1Fで前を捉えて1馬身差で勝利した。

 2走前は秋の東京開幕日の稍重馬場で、前後半4F45秒7-47秒3のハイペース。序盤でやや掛かってはいたが、そこから折り合い重視で脚をタメたことである程度は噛み合っての好走だったと見ている。

 前走の朝日杯FSでは5着に敗退。ここでは8番枠から五分のスタートを切って軽く促して先行したが、ペースが上がらずにコントロールに苦労して好位の中目から下げて中団となった。道中も中団の中目で我慢が精一杯で折り合いに苦労したまま3角へ。

 3~4角でもペースが上がらずに後方まで下げて折り合いに苦労。最後の直線でも進路取りに苦労していたが、前走はGⅠとしては珍しい最後の直線ヨーイ、ドンの競馬。後方まで下げ切った時点で勝ち負けするのは厳しかった。

 本馬は折り合い難の馬だが、レースがある程度、流れてくれればもっと折り合いもマシになるはず。潜在能力は高いので、巻き返しに要警戒だ。

△ (1)マイネルチケット

 2走前のサウジアラビアRCの3着馬。ここでは4番枠からまずまずのスタートだったが、行きっぷり良くハナへ。外からしつこくシンフォーエバーが絡んでくるので、折り合いに苦労。最終的に3角手前で一列下げて、3~4角では2列目の最内を通す。

 4角出口でひとつ外に誘導し、ラスト2Fで追われるとじわっと逃げるシンフォーエバーに並びかける。ラスト1Fで抜け出して先頭に立ったが、最後に(8)アルテヴェローチェ、(2)タイセイカレントに差されて、1馬身+半馬身差の3着となった。

 ここでは3角手前で本馬が一列下げたことでペースが緩んだが、全体的に見ればハイペースで先行馬には厳しい展開。それを考えればよく粘っている。

 本馬は前走の京王杯2歳Sでも2列目の外からラスト2Fで先頭に立ってクビ差の2着と健闘しているように、上昇一途。今回は2走前よりもタフな馬場だけに、なるべく好位の最内で脚をタメたいところ。しかし、1番枠で(12)ラージギャラリーらの外枠勢の出方によっては押し出されて先頭に立ってしまう危険性もあり、そこが不安だ。

△ (4)リラエンブレム

 10月の京都芝1600mの新馬戦の勝ち馬。ここでは8番枠から五分のスタートを切り、無理をさせずに中団中目からの追走。道中は折り合いもついて至ってスムーズ。3~4角半ばで外目に誘導し、4角で外からじわっと2列目の外まで進出して直線へ。直線序盤で追い出されるとしぶとく伸びて半馬身差で先頭。ラスト1Fでそのまま抜け出して1馬身半差で完勝した。

 この新馬戦は時計の掛かる馬場で、新馬戦としてはペースが遅くなかったが、4角の外から動いてラスト2Fで11秒7-11秒5と、ラスト1Fで加速したことは評価できる。上がり3F34秒4は2着馬と同じで、この日としてはそこまで速くないが、今回はそこから成長を促されての一戦。休養中に成長していればチャンスがある。

△ (5)ジーティーマン

 前走の東京スポーツ杯2歳Sでは6着。ここでは2番枠から五分のスタートを切り、軽く促して3列目の最内を追走。道中では相当掛かっていたが、その位置で我慢させ続ける。3~4角でもペースが上がってこなかったが、そこでも我慢させて3列目の最内で直線へ。直線序盤で追われても反応がイマイチ。ラスト2Fで伸び負けして離され、ラスト1Fでも伸びてこれなかった。

 前走は前後半4F48秒5-45秒9のかなりのスローで直線勝負となった一戦。酷く掛かって消耗してしまったのもあるが、直線で伸び負けしたことも、上位馬に離された理由だ。

 本馬は瞬発力よりも持久力型。タフな馬場で淡々とレースが流れて、上がりの掛かる競馬のほうが向くと見ている。また折り合いを欠く面があるので芝1800mよりも芝1600mのほうがいいだろう。条件替わりで一考したい。

△ (6)カラヴァジェスティ

 11月の東京芝1400mの新馬戦の勝ち馬。ここでは大外16番枠から出遅れ、押して中団外まで挽回して追走。道中はブリックスラテをマークして進めた。3~4角で同馬が一番外から進出すると、それを追い駆けて進出し、好位の直後から直線へ。直線序盤でブリックスラテの外に誘導し、ラスト2Fで追い出されるとしぶとく伸びて好位の外まで上がり、ラスト1Fで前を捉え切って3/4差で勝利した。

 前走は前後半3F37秒1-33秒9のかなりのスローペース。3~4角で好位勢が包まれて、最後の直線で進路取りに苦労した馬も少なくはなかったが、3~4角で4~5頭分外から進出して、差し切ったことは評価できる。長くいい脚を使っていたので、1Fの距離延長でも問題なさそう。あとは前走からの成長力次第だ。

△ (10)ゴールデンカイト

 11月の東京ダ1600mの未勝利戦を勝利した馬。ここでは2番枠から出遅れたが、発走地点の芝で行き脚がついて3頭のハナ争いに加わっていく。そこから一列下げて最内から、前2頭の外に進路を切り替えて道中は3番手を追走した。3~4角でも前2頭の外から置かれずについていき、ラスト2Fでは先頭に並びかけると、ラスト1Fで抜け出して1馬身3/4差で完勝した。

 前記の未料理戦では、前後半4F47秒7-51秒1のかなりのハイペースを、出遅れを挽回して先行し完勝。発走地点の芝で勢いがついた辺りにも芝適性の高さを感じさせる。タフな芝ではダートを使われていることが優位に働くことが多いだけに一考したい。

△ (13)レーヴブリリアント

 前走のベゴニア賞で4着。前走は5番枠からやや出遅れ、無理をさせずに中団やや後方からの追走。道中も中目で脚を温存し、3~4角でも中団やや後方最内で、前にスペースがある状態で進めた。直線序盤で追われると最内からじわじわ伸びる。ラスト2Fでもまだ地味だったが、ラスト1Fで鞭が入ると最後は前との差を詰めた。3着ガルダイアの方が伸びが良かったが、同馬と1馬身1/4差ならば悪くない。

 本馬は前々走の中山芝1600mの新馬戦でも出遅れて、後方からの追走になったように、ポジションを取れない点が弱点。それでもこの新馬戦では3~4角で中団の外からじわっと進出して4角で好位の外に取り付き、ラスト1Fでしぶとく伸びて抜け出して勝利したように、後半で早めに動いてもバテない強みがある。タフな馬場にも対応できそうだ。

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