2025年 フェアリーSの予想 – 競馬予想 – 山崎エリカ –

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予想

2025.01.11
2025年 フェアリーSの予想

■Cコース替わりで内と外がフラットな馬場に

 6回中山開催の9日間はAコース使用。今開催2日間はBコース使用で悪化した内側がカバーしきれていなかったが、今週からCコースに替わり、悪化した内側がしっかりカバーされ、内と外がフラットな馬場になった。

 それならば中山外回りの芝1600mのコースの特性を活かした予想をしたい。中山外回りの芝1600mは円状コースで初角(2角)までの距離が約240mと短く、外枠に入った馬は終始外々を回されがちになるので、内有利と見て予想した。

■有力馬と評価ポイント

◎ (1)マイスターヴェルク

 前走の新潟芝1600mの未勝利戦では、8番枠から好スタートを決め、そこから押して2番手を追走。道中でペースが落ちても折り合いながら2番手の外を維持。3~4角でもペースが上がらなかったがコントロールして逃げ馬と半馬身差で直線へ。序盤で追われて逃げ馬に並びかけ、ラスト2Fでしぶとく抜け出して2馬身半差。ラスト1Fでもそのまま粘って2馬身差で勝利した。

 9月の中山開幕週の芝1600mの新馬戦では、コンクリート馬場のかなりのスローペースで、ラスト2F11秒5-10秒8と加速する展開。勝ち馬のファンダム(先週のジュニアC勝ち)や2着シホリーン(次走の未勝利を好指数で勝利し、アルテミスSでは鞍上の致命的なミスで詰まって終戦)が強かったのもあるが、前に行けない弱みと決め手に泣く形になった。

 しかし、前走ではわりと楽に2番手を取れたことは大きな収穫。新馬戦時のような高速馬場ではないことも好ましく、1番枠を利しての好走を期待する。

○ (7)ホウオウガイア

 前走の百日草特別の2着馬。ここでは6番枠から出遅れ、そこから挽回していったが、2角で前のパートオブワールドが外に張られて急に外に飛び出す場面。本馬はその影響を受けて躓いてバランスを崩したが、そこから立て直して道中は中団中目を追走した。

 3角でもペースが上がらなかったが、そこでは我慢し、4角で中目からじわっと前のスペースを詰めて好位の直後で直線へ。最後の直線では外のショウナンマクベスと併せて伸び、ラスト2Fで一旦先頭に立ったが、ラスト1Fでやや甘くなり、そこを同馬に差し切られ、1馬身1/4差で敗れた。

 前走はスムーズさを欠く内容。本馬はタフな芝の福島1800mの新馬戦で、中団から4角で外を回って直線序盤で早々と先頭に立ち、ラスト1Fで2着馬に3馬身差をつけて好指数で勝利した馬。この新馬戦は新馬戦としては緩みが少なく消耗度が高いレースになっていただけに、前走はその疲れが残っていたと推測される。

 それでも2着に健闘したのは地力があればこそであるが、ゲートや二の脚が遅く、芝1600mよりも芝2000mを感じさせるので対抗評価にした。2023年に追込馬のキタウイングが優勝しているが、当時は前2頭が競り合ったことで展開に恵まれたもの。前走時の前半3Fがもっとも遅いだけに、ペースがある程度、上がらなかった場合の不安がある。

▲ (9)モルティフレーバー

 2走前に9月の中京芝2000mの新馬戦を勝利した馬。ここでは2番枠からトップスタートを決めて、すっと先頭へ。道中はマイペースで進めて1馬身差のリードで3角へ。3~4角の半ばで仕掛けると、2列目勢が食らいついてきたが、ラスト2Fでもしぶとく粘り通して先頭を維持。ラスト1Fで2列目勢の失速で差が広がって1馬身3/4差で勝利した。

 前走の芙蓉Sでは6着敗退。ここでは大外9番枠から五分のスタートだったが、じわっと促して1角手前で先頭へ。外からジェットマグナムに終始プレッシャーをかけられて2走前のようにペースを落とし切れず、最後の直線で苦しくなって失速した。

 前走は馬体重14kg減。2走前の好走が負担になったようで大きく体を減らしていた。今回はそこから休ませて馬体回復を図っての一戦。また前走時、最後の直線で甘くなった辺りに、距離が短くなるのは好材料と感じさせる。ここも逃げ、先行策でペースがそこまで上がらなければ一発がありそうだ。

△ (3)ジャルディニエ

 2走前のアスター賞の勝ち馬。2走前は1番枠からやや出遅れ、内枠だったこともあり、無理せずに中団最内を追走した。道中ではある程度速く流れたが、中団馬群の後方内目で我慢。

 3~4角で中目に誘導し、4角で外に誘導して仕掛けながらじわっと押し上げて3列目の外へ。直線序盤でしぶとく伸びて2列目外まで上がり、ラスト1Fで早めに抜け出したキタノクニカラを差し切って1馬身半差で完勝した。

 前走の阪神JFは10着完敗。ここでは4番枠からやや出遅れ、じわっと中団最内まで挽回したが、最終的には後方の最内に下がってしまう。

 3~4角で前のビップデイジーが動いてくれたので上手く中団最内まで押し上げ、最後の直線で中目からじわじわ伸びて挽回したが、ラスト1Fで中団中目を捌きながら追い上げる形となった影響も多少あり、勝ち馬に1.1秒も離される結果となった。

 前走はタフな馬場でハイペースになったことを考えると、明確に物足りない内容だったが、スタミナが不足する休養明けの影響もあったはず。叩かれの前進を警戒する。

△ (8)レイユール

 前走の赤松賞の2着馬。前走は3番枠から出遅れ、前にスペースがなく、いったん下げて最後方からの追走。道中も最後方の最内で進めた。3角で最後方列から中目に誘導し、4角出口で中目のスペースを維持して直線へ。

 直線序盤で追われて中目のスペースをじわっと詰め、ラスト2Fで外に誘導して4番手に上がる。ラスト1Fで先頭と2馬身半ほどあった差をしっかり詰めたが、3/4差及ばなかった。

 本馬は9月の中山芝1600mの新馬戦でも3番枠から出遅れ、中団最内を追走。3~4角で内ぺのスペースを押し上げながら進出し、4角で前のニシノヒナアラレが外を狙ったので、上手く最内のスペースを拾って2列目の最内から直線へ。

 直線序盤で先頭列の内からすっと先頭に立ち、ラスト1Fでそのまま突き抜けて3馬身半差で圧勝した。この新馬戦は中山のコンクリート馬場でややスローペースだったが、ラスト2F11秒8-10秒8と加速して勝利。このように本馬は末脚抜群。今回のメンバーならばNO.1の末脚を持っていると言える。

 しかし、ゲートが甘く、芝1600mだとやや追走に苦労している点が難点。新馬戦のように内枠で上手く内のスペースが開いてくれればいいが、フルゲートの重賞だと、簡単に内は開かないだろう。後手後手に回って3~4角でロスを強いられる危険性もあるので評価を下げた。

△ (10)ルージュミレネール

 前開催の中山芝1600mの未勝利戦では馬体重12kgと成長した姿を見せ、逃げ切り勝ちした馬。ここでは15番枠から五分のスタートだったが、かなり押して勢いをつけて1角手前で先頭。道中はマイペースで進めていたが、3角手前で2列目勢が迫ってくると、そこでペースを上げて1馬身差。

 3~4角で息を入れるとまた2列目勢に迫られ、4角で仕掛けて1馬身差のリードで直線へ。直線序盤で2馬身半まで差を広げ、ラスト1Fで後続を突き放しにかかったが、外から一気にマイネルアウルムに迫られたが、凌ぎ切って半馬身差で勝利した。

 前走は最後まで他馬に並ばせることなくゴールイン。ある程度、時計の掛かる馬場で前有利の展開だったわけではないが、危なげない逃げ切りだった。前走からさらなる前進があれば、ここで通用してもいいはず。

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