■今年は雨の影響でペースが上がる?
京王杯2歳Sが行われる東京芝1400mの舞台は、スタートして約60mから緩やかに坂を上り、350m地点ほどで3角を迎えるため、前半ペースが上がりにくいのがポイント。
またこのレースは朝日杯FSの前哨戦であり、前走芝1200mで逃げて好走した馬たちが、ここで脚をタメて将来的にもっと長い距離もこなす工夫をしてくることがとても多い。
昨年こそジャスパーノワールが大逃げを打って前後半3F34秒1-34秒9とややペースが上がったものの、一昨年までの過去10年は前半3Fが後半3Fよりも速くなったことがなかった。
基本的にペースが上がりにくいレースだが、今年も馬場悪化の影響で前後半3F34秒5前後-35秒0前後まで上がる可能性が高い。そうなれば展開上は差し馬が有利。しかし、先行馬でも十分に押し切れるペースだ。それならばあの人気薄馬に期待したい。
東京11R 京王杯2歳S 芝1400m
◎ (5)エンドレスサマー
〇 (6)ヒシアマン
▲ (7)パンジャタワー
△ (3)エイシンワンド
△ (11)マイネルチケット
結論 馬連5-6,7,3,11 (20:10:10:10) 複勝5 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (5)エンドレスサマー
函館芝1200mの新馬戦では逃げて5馬身差で圧勝。ここで1クラス上でも通用する指数を記録すると、前々走の函館2歳Sでも3着と好走した。
前々走では1番枠から五分のスタート、そこから押していったが、外のニシノラヴァンダが速く、その後ろを狙っていく。3角では2列目の内。3~4角でもニシノラヴァンダの後ろから最内を通し切って直線へ。序盤で2列目の内から捌いていくが、やや置かれてしまう。ラスト1Fで外からサトノカルナバルに差されたが、じわじわ伸びて前のニシノラヴァンダにアタマ差まで迫った。
前走の小倉2歳Sは6着敗退。ここでは13番枠で前に行かず、控えると折り合いを欠いてしまった。また中京芝1200mで前後半3F34秒5-34秒5のスローペースとなり、前有利の展開に泣く形となった。
しかし、ここは内枠を利して(13)シンフォーエバーの後ろの2番手、もしくは2列目の内を追走できる可能性が高く、巻き返しに期待したい。前の影響で速い上がりが求められないのも好ましい。
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■かなりタフな馬場で差し馬有利に
ファンタジーSが行われる京都外回りの芝1400mの舞台は、スタートして約200m地点から3角にかけて急坂を上って行くコース。この週はA→Bコース替わりの影響もあり、前半のペースが上がりにくいのが特徴だ。
またこのレースは阪神JFの前哨戦であり、前走芝1200m~芝1400m戦で逃げて好走した馬たちが、ここで脚をタメて将来的にもっと長い距離もこなす工夫をしてくることがとても多い。このため過去10年で逃げ馬が1勝、2着3回、先行馬が5勝、2着2回、3着3回と前に行ける馬たちが展開の後押しもあって活躍している。
本日はA→Bコース替わりの影響で前半はなかなか前が止まらなかったが、ダートの京都8Rは取りやめになるほど雨が降って差し馬場に。芝がかなりタフになっているうえに、ここは芝1200m組が中心のメンバー構成になるので、コントロールしてもある程度、ペースが上がるはず。差し馬有利の展開になると見て予想した。
京都11R ファンタジーS 芝1400m
◎ (6)ハイファイスピード
○ (15)カワキタマナレア
▲ (3)ゴージャス
△ (1)スリールミニョン
△ (12)ダンツエラン
△ (5)ウォーターガーベラ
△ (9)ヴーレヴ―
△ (10)キャッスルレイク
△ (11)ウォーターエアリー
結論 馬連6-15,3,1,12,5,9,10,11 (10:8:8:8:4:4:4:4) 複勝6 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (6)ハイファイスピード
中京芝1200mの新馬戦では出遅れて中団外まで挽回し、最後の直線半ばで小倉2歳S上位のエイシンワンド、クラスペディアが抜けたあと、3着に浮上。続く前走の中京芝1200mの未勝利戦では、3馬身差で圧勝した。
前走でも3番枠からスタートの反応が悪く出遅れ、序盤で置かれたが、そこから挽回して後方3番手を追走。3角でも後方3番手の最内だったが、3~4角で押し上げながら好位列の後ろを通し、4角で外に誘導。直線序盤で2列目の外から残り300mで仕掛けると一気に先頭。ラスト1Fでさらに差を広げて3馬身差の圧勝だった。
前走は時計が掛かる馬場で前後半3F34秒2-35秒3のハイペース。今回はそれ以上にペースが上がる可能性が高い。前走から1Fの距離延長でタフな馬場なら、近2走のように前半で無理のない追走ができるだろう。地力強化と展開に恵まれての一発に期待する。
○(15)カワキタマナレア
札幌芝1200mの新馬戦、シンガポールTC賞(昨年までのすずらん賞)を連勝した馬。前走は4番枠から出遅れて後方からの追走。しかし、鞍上は新馬戦時のように慌てた様子はなく、中団馬群の後方中目でジックリ脚を溜めさせた。3~4角では馬群の一番外から進出、4角では大外。随分と距離ロスが大きく、直線序盤でもまだ中団だったが、ラスト1Fでしっかり脚を伸ばして1馬身3/4差で完勝した。
本馬は新馬戦で上がり3Fタイム33秒8と素晴らしい瞬発力を披露。2着馬に3馬身半差、3着馬に7馬身半差をつけて好指数で圧勝した。この好内容の走りから、次は重賞に出てくると思っていたが、オープンに出走。ここなら明確に能力上位で、勝つのは当然として、どのように勝つか注目していたが、力の違いを見せる完勝だった。
これで2戦2勝。2戦連続の上がり最速を記録しているが、荒っぽいレースぶりから今後は結果にムラが出そうだ。瞬発力は間違いなく重賞級だが、人気もあるここは対抗評価までとした。