●武蔵野ステークス
武蔵野Sは先週のみやこS同様に、チャンピオンズCの前哨戦。しかし、中距離路線のトップクラスはG1・JBCクラシック、上がり馬はみやこSへ向かうことが多いのに対して、こちらは短距離路線馬が多く出走してきます。しかし、前走でマイル以上の距離を使われていた馬がここで活躍することが多く、それらが勝ち負けした場合には本番に繋がることもあります。(2013年のペルシャザールや2015年のノンコノユメなど)
また、武蔵野Sが行われる東京ダ1600mの舞台は、2コーナー奥の芝からスタートし、最初の3コーナーまで約640mとストレートが長いのが特徴。これによりテンの遅い馬でも3コーナーまでにハナを主張することが可能。つまり、逃げたい馬、積極的なレースをしたい馬が複数出走していれば、隊列形成が激しくなり、ハイペースになることがあります。
ノンコノユメがこのレースを制した2015年も短距離路線の逃げ馬セカンドテーブルに、ニシケンモノノフ、タガノトネールなどが競り掛けて前半4F46秒1のオーバーペースが発生したほど。逆に今年のフェブラリーSのように、逃げ馬がインティのみならば、前半4F48秒0のスローペースで流れて、逃げ、先行馬が楽に残れる場合もあります。
さて、今年はスローペースかハイペースか!? 良馬場ならば前半4F47秒台後半までペースを落とせれば、逃げ、先行馬優勢ですが…前半4F46秒台前半までペースを上げてしまうと、差し、追い込み馬が台頭するようなレースになるでしょう。
●デイリー杯2歳ステークス
2歳G2としては数が少ない伝統のデイリー杯2歳S。2014年より施行時期が10月から11月に繰り下げられ、朝日杯FSの前哨戦になったことやサウジアラビアRC創設や京都2歳Sの重賞格上げなど、2歳重賞が増えたことにより、かつてほど強豪が集わなくなりました。しかし、ホープフルSがG1昇格後は、中距離路線のトップクラスが同レースへ向かうこともあり、案外と本番には繋がっています。そういう意味では、要注目のレースでしょう。
また、デイリー杯2歳Sが行われる京都芝外1600mの舞台は、最初の3コーナーまでの距離が約716mと長いのが特徴。しかし、特に2歳馬のレースは、は3コーナーの坂を意識して前半のペースが上がらないのが特徴。2歳馬はまだ体力がついていないからです。このためか過去10年で逃げ馬が2勝、2着2回、3着1回と活躍しています。昨年もアドマイヤマーズとメイショウショウブの行った、行ったでした。差し馬はメンバー最速クラスで上がってこれる馬でないと厳しいでしょう。