●福島記念
この時期は芝の中距離のハンデG3が少ないこともあり、福島記念は例年のように出走登録馬が多く、厳選されたメンバーが集います。福島は東京や京都(今年は阪神)と比べると時計を要すこともあり、夏の北海道や福島(特に七夕賞)で活躍した馬が力の要る馬場を求めて、中央のオープンや重賞ではなく、ここに出走してくるというのも福島記念がレベルアップしている理由でしょう。
近年の優勝馬を見てもミトラ、ヤマカツエース、ウインブライト、スティッフェリオと、後のG2の優勝馬やG1でも通用している馬が多数。今後を占う意味でも、注目の一戦でしょう。昨年のこのレースで初重賞制覇を果たしたクレッシェンドラヴも、今年のサマー2000シリーズやオールカマーで活躍を見せました。
また、福島記念は夏の七夕賞と同じ福島芝2000mが舞台。このコースは最初の1コーナーまでの距離が約505mと長く、さらにテンから2度の坂を下るために、福島芝1800mよりも前半が速くなる傾向があります。最初の下り坂で競り合うと、必要以上にペースが上がることになるので、その結果、ハイペースとなり、差し、追い込み馬が台頭することもあります。
マルターズアポジーが逃げ切った4年前のように、他馬とのスピードの違いを見せるつけるかのように、1コーナーまでに楽々とハナを奪い切ってしまえばスローペースになる場合もありますが、それは稀。大半はテンはそこまで速くないけど逃げ、先行して、決め手不足を補いたい馬が多いので、福島記念はかなりの確率で平均ペースよりも速い流れになります。この時期は外差し馬場の傾向があるのでなおさらです。
今年はは近5走のオープンや重賞で連続で逃げている、それも玉砕的に逃げているトーラスジェミニの逃げが確定的。同馬が逃げるとなると遅くても平均ペースでハイペースになることが大半だけに、展開上は、中団以降の馬が有利となるでしょう。そういう前提で予想を組み立てたいです。
●エリザベス女王杯
『SPAIA AI競馬』にて、PP指数を用いてエリザベス女王杯の傾向と人気馬、有力馬、穴馬を掲載しています。今年は前哨戦の府中牝馬Sで、1~3番人気の実績馬が総崩れしたことや3歳馬が不振なこと、さらに阪神芝2200mで開催されることで難解な一戦となりました。結果はいかに?