■エンテレケイアの前走圧勝をどう読むか?
前走の習志野きらっとスプリントを6馬身差で圧勝したエンテレケイアが1番人気。前走は問答無用に強かったが、前走は逃げ馬の成績が【7・3・0・2】と、圧倒的に前有利な馬場だった。
オーストラリアの白砂(海砂)を使用している船橋は容易にダートが軽くならないが、一転して軽くなると、今年のかしわ記念当日のように、逃げ馬パラダイスになるから質が悪い(しかし、馬券は当てやすい)。
ここへ来て地力を付けているのは確かだが、本日は好位差しが有利な馬場でもあり、同馬の評価は▲に止めたい。
大井11R アフター5スター賞 ダ1200m
◎ (5)スワーヴシャルル
○ (12)ジゼル
▲ (3)エンテレケイア
△ (9)ローウェル
△ (10)ブラックストーム
△ (11)スターシューター
結論 馬複5-12,3,9,10,11 (16:16:6:6:6) 複勝5 (50)
■有力馬と評価ポイント
◎ (5)スワーヴシャルル
JRAの新潟ダ1200mのOP・越後S勝ちの実績馬。同レースでは2番枠から好スタートを切り、好位の内を追走。3~4角で中目に誘導して直線へ。直線序盤で2番手に上がり、残り100mで逃げ馬を捉えて先頭に立ったが、そこで外差し勢に迫られ、クビ差で勝利した。
前記の越後Sのクビ+クビ差の3着馬は今年の東京スプリント2着、先月のクラスターCでも2着のクロジシジョ―。この比較からもわかるように、スワーヴシャルルはここでダートグレードでも通用レベルの指数を記録している。また南関東移籍後もダ1200mでは3戦3勝と崩れていない。
前走の習志野きらっとスプリントでは、逃げた(3)エンテレケイアに6馬身も離されたが、当日は逃げ馬の成績が【7・3・0・2】と圧倒的に有利な馬場だった。得意距離のここでの巻き返しを期待したい。
○ (12)ジゼル
前々走のしらさぎ賞では3着。同レースでは8番枠からやや出遅れたが、押して好位の外4番手を追走。3角手前で3番手まで上がり、3~4角で外に膨らんで4番手に下がってしまったが、そこからジリジリ伸びて内のサダムスキャットとの2着争いをアタマ差で敗れた。このレースでは4角出口でかなりのロスを作りながらも3着と、大健闘だった。
ジゼルはデビューが3歳6月と遅かったが、そこから4走前のティアラCまで11連勝。それもデビュー7戦目までは1.0秒差以上も圧勝しているのだから大したもの。しかし、揉まれ弱い弱点があり、前々走のナデシコスプリントでは2番枠から出遅れ、そこから挽回していったが、頭を上げて急激に失速する場面があって4着に敗れた。
そういう意味で今回の外枠は好ましく、相手強化のここでも斤量52Kgでスムーズな立ち回りができれば、チャンスがあると見る。
▲ (3)エンテレケイア
前走の習志野きらっとスプリントも勝ち馬。前走は11番枠からトップスタートを切って、押してハナを主張。内からオールスマートが競ってきたが、これを制してハナを主張し、そのままペースを落とさずに3角へ。3~4角でやや息を入れて、直線で追い出されると、どんどん後続との差を広げて4馬身ほど。ラスト1Fでさらに差を広げて6馬身差で圧勝した。
エンテレケイアは前々走の川崎スパーキングスプリントでもアタマ差の2着に善戦しているように、ここへ来ての地力強化は明確。また8走前のミズナラ賞(浦和1400m)ですっとハナを主張して、9馬身差で圧勝しているように、距離1200mでも長いということはない。しかし、前走はダートが軽く、逃げ馬が圧倒的に有利な馬場だった。前走は馬場に恵まれたこともあり、激走しているので、今回はその疲れが心配でやや評価を下げた。
△ (9)ローウェル
JRA所属時代はダ1400mの3勝クラスで2着2回の実績。前記の2着はともに逃げたもので、JRA所属時代は1~2番手でしか3着以内の実績がない。つまり、前に行ってこその馬であり、南関東の4勝も3角3番手以内のもの。
しかし、前走のジュライCはスタミナが不足する休養明けながら、そこを強く意識し、トップスタートを切ったフジコチャンのハナを叩いてオーバーペースで逃げて3着に失速した。
しかし、前走で厳しい流れを経験したことでスタミナが強化され、今回の粘り強化に繋がるだろう。今回はテンの速い馬が多数で、とこまっで前に行けるかという課題はあるが、変われる可能性は十分にある。