2011年01月16日

中山金杯の回顧

やっぱりレベルが高かった中日新聞杯
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中日新聞杯の勝ち馬トゥザグローリーが昨年暮れの有馬記念で3着に好走して穴を開けましたが、今年の中山金杯を勝利したのも中日新聞杯2着のコスモファントムでした。コスモファントムは天皇賞(秋)が久々の芝のレースとなり、力を出し切れていなかったことや、先行勢が手薄だったことから中日新聞杯では◎としましたが、今回は中日新聞杯から指数をダウンさせる形での勝利でした。

中日新聞杯のラスト3Fは11秒5-11秒3-11秒1でラストに向かって加速する流れ。決着指数も-26と高いものがありました。だから有馬記念では中日新聞杯で余裕タップリの勝利だったトゥザグローリーを◎としたのです。おそらく日経新春杯の穴メーカーも前走の中日新聞杯で距離ロスや不利があり、力を出し切れなかった馬でしょう。

今年の中山金杯は実力馬の近走不振によりレースレベルがダウンしたことで、キョウエイストームが2着に突っ込んで来たわけですが、ただ3着のナリタクリスタルは意外でした。競走馬が今回で好走するには、前走で厳しい流れを経験するか、前走で力を出し切れないか(余力を残すか)のどちらかですが、そのどちらにも該当しなかったナリタクリスタルは力をつけているのでしょう。
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2010年12月19日

東京スポーツ杯2歳Sの回顧(朝日杯フューチュリティSのポイント)

強かった!サダムパテック
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近年の東京スポーツ杯2歳S同様に1戦1勝の素質馬が数多く出走してきた今年の東京スポーツ杯2歳S。そんな1戦1勝馬がキャリアの浅さから若さを見せて伸び悩む中、直線で突き抜けたのは前走の未勝利戦で出遅れながら好指数-8をマークしていたサダムパテックでした。

今回のサダムパテックは2着のリフトザウイングスに3馬身半差をつけての圧勝で、京王杯2歳Sを勝利したグランプリボスと並ぶ、現2歳世代牡馬のトップタイをマークしました。今回もサダムパテックは出遅れており、まだ全能力を発揮しきってしまった感はありません。まだまだ上昇が見込めそうなサダムパテックですが、それでも本命にするのも危ういものがあります。

なぜなら内枠有利の傾向が顕著な中山芝1600mのフルゲートで出遅れ、更にスローペースにでもなってしまうと4コーナーでは大外を回さざるを得ず、それが致命傷になってしまう可能性も十分考えられるからです。

また東京スポーツ杯2歳Sは2着も出遅れから追い込んだリフトザウイングス、3着も7番人気の追い込み馬フェイトフルウォーだったように先行馬総壊滅の流れでしたから、東京スポーツ杯2歳S組から狙うべき穴馬は、東京スポーツ杯2歳Sでは能力値最上位だったあの馬でしょう。先行して直線一旦先頭からよく粘ばりました。

サダムパテックは今回も出遅れる前提で、私は別路線組から狙い撃ちしたいですね。
(この予想を単品買いしたい方は、ウマニティへどうぞ!)
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京王杯2歳Sの回顧(朝日杯フューチュリティSのポイント)

上昇馬&もともと強い馬の巻き返し注意
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1番枠のテイエムオオタカが好スタートを切りましたが、前走未勝利を勝ったばかりの13番人気という低評価で侮られたテイエムオオタカに誰も競り掛けてはいきませんでした。そのためレースは前半3F35秒1、4F47秒5、5F59秒2のスローペースで流れました。こういう流れになると、位置取りが着順を大きく支配します。出遅れやコースロスが致命傷となるのです。

勝ったのは新馬戦でその後の札幌2歳Sの勝ち馬オールアズワンを下していたグランプリボスでしたが、2番枠のリアルインパクトが出遅れたことにより、3番枠を利して絶好位置からロスなく立ち回った分、終いで伸びた印象がありました。グランプリボスはそれなりに強いとは思いますが、この一戦においては完璧に乗っての結果だった感が拭えず、次走朝日杯フューチュリティSで大きな上積みを見せられるのかと問われれば「?」です。

2着のリアルインパクトも出遅れたとはいえ、その後慌てず騒がずスムーズに中団のインで脚を矯めたことが好走の要因です。しかしキャリア2戦目にして、好センスの競馬が出来たことは高く評価したいです。直線ラスト1F手前で前にいたテイエムオオタカが邪魔になり、進路を内から外に切り替えた時も、ジョッキーの指示に素直に反応していました。

とにかくこのレースは出遅れた馬が多く、スローペースのわりには縦長の隊列になっているので、もともと強く今回で出遅れた馬の巻き返しは警戒したいです。
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2010年12月12日

ファンタジーS(阪神ジュベナイルFのポイント)

位置取りが結果を分けた一戦
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新潟2歳Sの勝ち馬マイネイサベル、芙蓉Sの勝ち馬ホエールキャプチャ、クローバー賞の勝ち馬サクラベルなどの実績馬たちを差し置いて、今回のファンタジーSで1番人気に支持されたのは1戦1勝馬ケイティーズジェムでした。

ケイティーズジェムは新馬戦でラスト2F11秒1−11秒1と2番手追走からラストまで脚色が衰えることなく、その後の東京スポーツ杯2歳Sの勝ち馬サダムパテックに先着しました。高い素質を秘めている馬であることは間違いないでしょう。

しかし、キャリア2戦目というのは、新馬戦で強い競馬をしたことで強くダメージが残り、結果が実らない場合も少なくないというもの。そういう意味では、ケイティーズジェムは危険な人気馬と言える存在でした。(新馬で高いパフォーマンスを示した馬よりも、勝ち方は地味でも新馬→500万下or重賞を連勝する馬の方が強い=だからこそ、PP指数は競走馬は近2走の平均値で走る概念を取り入れている)

ファンタジーSの結果は1着のマルモセーラから10着のルリニガナまで0.4秒差の決着。こういうレースでは、位置取りが結果を大きく支配します。そういう意味では好位の最内をロスなく立ち回った勝ち馬マルモセーラはあてにならないでしょう。3着のホエールキャプチャもタフな流れを最後方から馬群をうまく縫ってのもの。馬が強かったというよりは、鞍上の武豊騎手が武豊らしい騎乗で3着に導いたというような内容でした。

近年はファンタジーS出走馬は阪神ジュベナイルFで苦戦傾向にあるのですが、ファンタジーS組で唯一狙いたいのは、もともと強く、4コーナーで外に張られるロスのあったあの馬です。

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2010年12月10日

デイリー杯2歳Sの回顧(阪神ジュベナイルFのポイント)

現2歳牝馬の最高水準レーヴディソール
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新馬戦ではラスト1Fで次元の違う末脚を見せて一瞬のうちに他馬を差し切ったレーヴディソール、デビュー2戦目の小倉1800m未勝利戦で圧勝してから一戦ごとに順調な成長をみせるメイショウナルト、8月札幌の新馬戦では後の札幌2歳Sの勝ち馬オールアズワンに勝利したグランプリボスが上位人気に支持されました。

レース前はこれまでの戦績から見てやや小粒な一戦のように思いましたが、レースはレーヴディソールが決着タイム1分33秒6という好タイムを最後まで加速し続けるという驚きの内容で快勝。レーヴディソールはこの時点での今年度2歳戦最高の指数-12をマークしました。この-12という数字は今年度2歳牝馬では現時点でも最高のものとなります。

最後まで脚色が衰えないということは今回のレース内容にまだ余裕がある証拠になります。追い込み一手の脚質から安定した成績を残すタイプではないでしょうから、阪神ジュベナイルFでも確実に好走できる保障はありません。しかし能力の天井はかなり高いところにあると思われる馬だけに、現2歳世代牝馬の中心的存在として今後も活躍していくでしょう。

(その他の重要レースに関しては、後ほど回顧します)
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2010年12月03日

武蔵野Sの回顧(JCダートのポイント)

稀に見る凡戦
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今回が初重賞挑戦となるエイシンクールディの逃げで、前半3F35秒9、4F48秒9、5F1分00秒8のゆったりとしたペースで流れたように、武蔵野Sとしては稀に見る凡戦レースでした。東京ダ1600mで施行されるようになった2000年以降の武蔵野Sで、前半3F「35秒9」という数字はワースト1で、これまでの武蔵野Sでは1000m通過が60秒を超えることはありませんでした。これはどの馬もスタミナに自信がないから、エイシンクールディのハナを叩いてやろうとか、早めに交わしてやろうとかしなかったのです。

当然ながら指数もワースト1の-28となりました。その後の重賞を1度も勝利していないキクノサリーレが勝った2008年の武蔵野Sでさえも-30あったのに、それよりも凡戦というのは困ったものです。勝ったグロリアスノアは次走JCダートに休養明け好走のダメージを残さないという意味では良かったのでしょうが、今年の武蔵野Sのレベルを考えるとJCダートには繋がらない気がします。柔軟な思考回路で考えても、初ダートでいつものように出遅れ、メンバー中最速の上がり3Fタイムで5着まで追い上げたマルカシェンクがダートに慣れて上昇するパターンくらいしか思い浮かびません。

この結果は、今年からJCダートの前哨戦としてみやこSが創設され、JCダートの前哨戦がJBCクラシック、みやこS、武蔵野Sと3分化されたことによるものでしょう。同じ賞金のみやこSと武蔵野Sのどちらを使うかと言われたら、本番と同距離ダ1800mのみやこSのほうがいいでしょうから、近い将来、武蔵野Sがなくなってしまうかもしれませんね。
posted by 山崎エリカ at 04:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 重賞回顧

みやこSの回顧(JCダートのポイント)

ジワジワ前進のトランセンド
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今年からJCダートの前哨戦として新設された重賞みやこS。レースは能力値1位のトランセンドが緩みのないラップを刻んで逃げたために、休養明けの馬には厳しいスタミナ比べの一戦となりました。

戦前から前走の日本テレビ盃をオーバーペースで逃げたトランセンドが2番枠を利して、オーバーペース気味に逃げるのが見え見えで、昨年3連勝で武蔵野Sを勝利したワンダーアキュートや前走アンタレスS勝ちのダイシンオレンジなどの実力上位馬はスタミナを切らして不発のパターンが読めていました。だから該当馬がトランセンドとキングスエンブレムの2頭しかいなくて逆に困りました。どちらを◎にするか悩んだ末に、今秋滑り出し上々のキングスエンブレムのほうを選んだのですが、勝ったのはトランセンドのほうでした。

トランセンドは厳しいペースを自ら刻んで勝利したのですから、ジワジワ力をつけていると言えるでしょう。2着のキングスエンブレムもシリウスSの回顧でも綴ったように、ダート路線に転じて底を見せることなく、今後も更に上昇していく気配を感じます。

JCダートでチャンスがあるとしたら、みやこSの上位2頭と、今回休養明けで力を出し切れなかった馬、あとは前走で自己ベスト指数を叩き出したために、今回でダメージが残ってしまったあの馬でしょう。
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JBCクラシックの回顧(JCダートのポイント)

とにかく強かった、スマートファルコン
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地方競馬の上半期総決算、帝王賞の勝ち馬フリオーソが前走日本テレビ盃で連勝を重ねたこともあり、単勝オッズ1.7倍の断然人気に支持されました。フリオーソは3番枠。そして同じ川島厩舎のマグニフィカが2番枠です。

この枠順により大方はマグニフィカの逃げでフリオーソはその番手で競馬がしやすくなると考えたようですが、誰でも考えられるようなことは騎手でも考えつくのが競馬の常。外枠から武豊騎乗のスマートファルコンが「思いどおりにさせないぞ」とばかりに、内から主導権を握ろうとするマグニフィカを迷うことなく制して先頭に立ちました。

スマートファルコンに競りかける前走南部杯勝ちのオーロマイスターに、フリオーソ。その競り合いでスマートファルコンの闘争本能に火が突き、前半3F34秒1、4F45秒9、5F58秒1で通過していきました。地方競馬の中距離戦では前半3F34秒台前半で通過するレースは数少なく、仮に前半3F34秒台前半で通過したとしても3、4F目で13秒台のラップを刻み1000m通過は60秒を超えていきます。つまり今年のJBCクラシックはG1レースであることを考えても“超”のつくオーバーペースだったのです。

そのペースで競り合いに加わりながらも2着入線を果たしたフリオーソも強いですが、そのフリオーソに7馬身も差をつけ、自身の逃げでメンバー中最速の上がり3Fを記録したスマートファルコンはかなり強いです。スマートファルコンは次走浦和記念でのダメージが懸念されましたが、JBCクラシック-43から浦和記念-33と大幅に指数をダウンさせながらも勝利しました。相手が弱かったのも勝因のひとつですが、力をつけているのも確かでしょう。

このレースで先行して力を出し切れなかった馬の巻き返しには注意しましょう。JCダートでは休養明けで力を出し切れなかった馬の巻き返しが怖いです。
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シリウスSの回顧(JCダートのポイント)

ダートで上昇キングスエンブレム
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昨年5月の上賀茂Sを初のダート戦ながら好位から楽に突き抜けて勝利し、ダート適性の高さを証明したキングスエンブレムが初重賞制覇を果たしました。キングスエンブレムは上加茂Sを勝利した後、脚部不安でスランプに陥り、今春の甲南Sは10着、阪神スプリングSは11着と振るいませんでしたが、立て直されたオークランドRCTで復活Vを果たすと勢いに乗り、ここもアッサリ通用しました。

兄ヴァーミリアンも若かりし頃は芝路線を使われ、初ダートのエニフSを勝利するまではただラジオたんぱ杯2歳S(現ラジオNIKKEI杯2歳S)を勝った程度の普通のオープン馬でしたが、その後の交流G1やJCダート、フェブラリーSを勝利し、計9つのG1タイトルを手に入れました。(国内では、2006年の名古屋グランプリから2008年のJBCクラシックまで連勝) 昨年のJCダートを勝利したエスポワールシチーや2005年、2008年のJCダートを勝利したカネヒキリもそうですが、若かりし頃は芝を使ってダート路線に転じるパターンは本当によく走りますね。競走馬としての寿命を長くしてあげる行為のような気がします。

キングスエンブレムも次走みやこSでは2着に敗れたものの、ダートでは底を見せたとは言いがたいものがあり、今後ダート路線でどこまで成長していけるかが楽しみです。一昨年のJCダート2着馬メイショウトウコン(この馬も若かりし頃は芝)あたりまでいければ上々なのではないでしょうか。
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2010年11月12日

秋華賞の回顧(エリザベス女王杯のポイント)

先行馬の巻き返しに要注意
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アグネスワルツの見た目以上のオーバーペースの逃げで、先行勢にとっては息が入らない厳しい流れになりました。その流れを利して4コーナーの大外から差し切り、4冠目のタイトルを手に入れたのはアパパネ。2着はそのアパパネよりも更に後方からレースを進めて、直線では馬群の中から追い上げた前走ローズSの勝ち馬アニメイトバイオでした。

しかし、アパパネもアニメイトバイオも強い馬ではありますが、この一戦においては展開が後押ししての1、2着だったことは否めません。実際に秋華賞で先行して11着のオウケンサクラが先日の天皇賞(秋)で4着に、15着のエーシンリターンズが先週のユートピアSで巻き返して勝利しています。今年の秋華賞は字面のラップ以上にタフなレースだったことに確信が持てていたからこそ、ユートピアSではエーシンリターンズを自信の◎に推すことができたのです。

したがって今年のエリザベス女王杯は、秋華賞の厳しい流れを早め外から強引に上がり、4コーナーでは大外の好位から最後いっぱいになりながらも6着を死守したティアアレトゥーサで堅いと踏んでいたのですが、残念ながらあと一歩のところで出走の願いが叶いませんでした。陣営も色気を持って、ここに照準を合わせて調教していたようなのに本当に残念です。そういう意味では、アパパネは本当に運がある馬なのかもしれませんね。

また今回の秋華賞でオーバーペースを作った張本人のアグネスワルツは、大敗しても不思議ではなかったのに、9着に踏み止まりました。アグネスワルツはオークス3着の輝かしい実績がまやかしとなって、これからも中距離路線を主体に使われていくのかもしれませんが、現状では素質のスピードだけで走っているように見受けられるので、マイル路線を使ったほうがいいかもしれませんね。
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