2017年09月03日

本日の見所(新潟記念など)

2017年 小倉2歳S、新潟記念
______________

●小倉2歳S

小倉2歳Sが行われる小倉芝1200mは、2コーナー奥のポケット地点からスタートして、ゴールに向かって坂を下って行くコース。しかも、芝1200mなら息を入れたいポイントの3コーナー、4コーナーが“スピードを落とさずに回れる”ことがウリのスパイラルカーブのため、逃げ、先行馬が息を入れるスポットががありません。

小倉芝1200mのレコードタイムが1分06秒6と、他場と比べて次元が違うのは、コース形態上、逃げ、先行馬が激化せざを得ない舞台だから。スピードのある馬ほど、コーナーでスピードを落とし切れないため、上級条件ほどウルトラハイペースが発生します。

つまり、前がキレイに崩れるってこと。小倉芝1200mで行われる、最上級条件の北九州記念史上、逃げ馬の3着以内がゼロというのも、このコースの恐ろしさを物語っていますねぇぇ。言葉を選ばずに言わせてもらえば、このコースを考案した人は、頭が悪いか、性格が悪いかのどちらか。だって、強い馬ほど自滅することになるんだもの!

もちろん、小倉2歳Sも問答無用に例年、「超」のつくハイペース。ただし、こちらはまだ体力がついていない2歳馬がレースメイクすることになる2歳限定戦。古馬と比べれば、それほど速いペースにはなりません。また、永遠の1勝馬から将来のG1馬が集う舞台設定のため、2012年のベルカント(2着)のように、強ければ逃げ馬でも残れるし、先行馬でも通用します。

ただし、逃げ、先行馬が押し切るには、ワンランク上の馬であるということを念頭に入れておく必要があるでしょう。また、そこまで強くなくても、2010年のに逃げて2着入線したシゲルキョクチョウのように通用することもありますが、この場合は、今回のメンバーにおいてキャリアが豊富である必要があります。なぜ、キャリアが豊富である必要があるのかは、前回の札幌2歳Sで綴ったとおりです。


●新潟記念

新潟記念は、距離2000mでありながらワンターンコースで行われます。芝2000mでワンターンコースなのは、当然、ストレートが日本一長い新潟だけ。最初の3コーナーまでの距離は約948mもあるので、先行争いが激化することもあれば、各馬が長い直線を意識して序盤でペースが落ち着くこともあります。つまり、非常に展開に振れ幅が広く、メンバー次第ということ。

また、逃げ、先行馬が多ければハイペースになる、逃げ、先行馬が少なければスローペースになるのは展開における基本的な考え方ですが、ことストレートの長いコースの中距離以上では、それがキレイに当てはまりません。実は、ストレートの長いコースの中距離以上では、逃げ、先行馬の数よりも、逃げ馬がいるかいないかで展開が決まることが多いのです。

例えば、新潟記念の過去10年で前半5F58秒1-後半5F59秒7ともっとも前半が速い流れだった2007年は、逃げ馬が不在だった年。内枠から好スタートを切ったトリリアンカットに外枠からガッツ後藤騎手のトップガンジョーが競り掛け、3コーナーまで隊列争いがもつれました。

逆に過去10年で前半5F61秒8-後半5F57秒8ともっとも前半が遅い流れだった2009年は、逃げ馬のメイショウレガーロがある程度行き切る形で、隊列がすぐに決まりました。2010年〜2012年あたりも逃げ馬がしかりといて、ペースが落ちついています。

さて、今年は逃げ馬がいるのかというと、ウインガナドルがいます。この馬がある程度行き切ってくれれば、ペースはスローで落ち着く可能性がありますが、3歳馬で体力があまりないから〜とか、同系列のマイネルフロストのアシストのつもりで乗られると、他の先行馬が積極的に出して隊列争いがもつれる可能性も…。個人的には逃げウインガナドル、2番手マイネルフロストでペースが落ち着くと見ていますが、実は、新潟芝2000m、こと新潟記念においては、それがそれほど重要ではなかったりします(;´・ω・)。

ここまで展開に長く触れておいてこういうのも何ですが、スローペースに落ちたとしても、高速馬場で直線フラットコースの新潟では、後続勢が4コーナーでもう上がって来てしまうからです。前半でペースが落ちるほど、ラスト4F目などの速い地点からペースが上がり、能力の足りない馬は、直線で早くも脱落します。

逃げ、先行馬が前半のスローペースで流れに乗ったとしても、後半で再加速できないと勝ち負けするのは厳しいということ。つまり、新潟記念は、意外と強い馬が勝っているのです。過去10年の連対馬を見ても、PP指数の能力値上位馬や、最高値の高い馬ばかり。勢いだけの上り馬が容易に通用しないことや、軽ハンデ馬の一発が少ないのもこのためでしょう。
posted by 山崎エリカ at 04:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年09月01日

明日の見所(札幌2歳S)

2017年 札幌2歳S
_________

昨年のこのレースでキャリア4戦のトラスト(5番人気)とキャリア5戦のブラックオニキス(10番人気)で決着したように、特にこの時期の2歳戦は、キャリアが豊富な馬が優勢。先週の新潟2歳Sの2着馬コーディエライト(5番人気)も、メンバー中で2番目にキャリアが豊富な馬でした。

コーディエライトのように、逃げて変わり身を見せた馬というのは逃げ限定タイプであることが多く、新潟2歳Sで逃げられなかった場合を想定すると危うくて、私は本命にすることが出来ませんでした。しかし、まんまと逃げて2着に粘られてしまいました(;´・ω・)。

確かに新潟2歳Sの勝ち馬フロンティアのように1戦1勝でも通用する馬も少なくありません。しかし、そういう馬は、この先の重賞でも通用するような素質馬ばかり。過去に1戦1勝で札幌2歳Sを勝利した馬にロジユニヴァースやレッドリヴェールなどがいますが、これらは後のダービー馬と阪神ジュベナイルFの勝ち馬です。

つまり、横一線の力関係ならば、キャリアが豊富な馬のほうが有利であること。これはデビュー2戦目よりも、デビュー3戦目、それよりもデビュー4戦目のほうが伸びシロが大きいからです。デビュー5戦目を超えてくると、それほど大きな伸びシロがありませんが、とにかくデビュー5戦目までは成長力を見せてくれます。

デビュー5戦目までに未勝利を勝ち上がれない馬の多くが、しっかり休養させて成長を促すか、条件を変えない限り、永遠に未勝利のまま終わってしまうことが多いのは、ほとんど伸びシロがないから。競馬は大いにして、新馬戦をかっこいい勝ち方をした馬が、人気の中心に支持され、一見、そちらを狙うほうが堅実で順当な予想に感じます。しかし、その実、配当妙味のない穴馬を狙っているようなもの。キャリアが豊富な能力上位馬を狙うほうが、よっぽど堅実で順当なのです。

よって、新馬戦を強烈な勝ち方をした馬がいない今年の札幌2歳Sも、堅実で順当な予想を心がけます! もっともこの先の2歳重賞で通用するかしないかは新馬戦でマークした指数の比重が大きく、新馬戦で指数「-3」をマークしたあの馬は、ギリギリ本命候補の基準を満たしていますが、低レベルの今年の新潟2歳S出走ならばともかく、なかなかのメンバーが集ったここはどうか? 不安があるので、対抗に止めることにします!
posted by 山崎エリカ at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年07月23日

本日の見所(中京記念など)

2017年 函館2歳S、中京記念
______________

●函館2歳S

中央競馬では世代最初の重賞となる函館2歳S。意外と知られていませんが、実はこの時期の2歳戦はキャリアが豊富な馬が優勢です。競走馬はデビューしてから5戦目くらいまでは成長曲線を描く傾向があり、レースを経験する度にパフォーマンスを上昇させていくものだから。私は、指数をベースとした予想屋で何年(何十年?)も見て来ていますが、総体的にデビュー戦よりもデビュー2戦目、デビュー2戦目よりも3戦目と指数が高くなるのです。

例えばディープインパクトのクローンAとクローンBがいて、クローンAがデビュー2戦目、クローンBがデビュー3戦目だったとすると、将来的に互角の活躍をするこの2頭でも、この一戦においてクローンBが先着することになります。実際は、同じ能力を持つ馬がこの世に存在しないことが競馬をややこしくしているのですが、確率論で言えばより完成形に近づけるキャリアが豊富な馬が優勢。

だからこそ、このレースの前哨戦としてオープンのラベンダー賞が用意されていた頃は、前走ラベンダー賞組が大活躍していたのです。それでも函館2歳Sで1戦1勝馬が勝つことが少なくなかったのは、最初の時点での性能が違うからです。さて、今年はキャリアが豊富な馬か? それとも性能が違う1戦1勝馬か?

この答えを書いてしまうと、予想をここで公開するも同然になりますので、ポイントのみを綴ります。ポイントは、今年の新馬戦はどれもレベルが高くないことです。例年ならば、福島短距離組よりも函館短距離組のほうがレベルが高いのですが、今年は福島組のパッセの新馬戦の指数が一番高いという構図。さて、結論は、いかに?


●中京記念

中京新装オープンとともに、夏のマイル重賞として生まれ変わって今年で6年目の中京記念。2012年-2014年度は、時計の掛かる馬場で行われていましたが、一昨年より一気に馬場が高速化。普通に1分33秒台の決着タイムが出現するようになりました。

中京マイル戦は、1〜2コーナー間の引き込み線からのスタートして、向こう正面まで緩やかに坂を上るコース。さらに直線では下り坂があるために、後傾ラップが出現しがち。マイル戦はUターンコースということもあり、もともとレースが淀みなく流れがちですが、他場と比べると比較的逃げ、先行馬でも残れるコース。さらに言うならば、逃げ、先行馬がラスト1F地点の急坂で伸びあぐねたところで差せる、決め手ある馬がより優勢のレースです。

昨年のこのレースの覇者ガリバルディのように、今回でメンバー最速クラスの上がりで来られる馬が好ましいでしょう。そういう観点で見ていくと、前走のオープンでメンバー最速の上がり3Fをマークしている1番人気馬ブラックムーンや、2番人気馬グランシルクにぶち当たりますが、ヒモ馬ならばともかく、軸馬にはピンと来ません。

ブラックムーンは休養明けの前走・米子Sでレコード勝ちした後の一戦。その強さは認めても、今回でのダメージが怖いところです。また、グランシルクは前走のパラダイスのように、芝1400mならば速い上り3Fで上がってこられますが、芝1600mだとニュージーランドTやダービー卿のCTのようにワンパンチ足りないところがあります。

グランシルクは、芝1400mのほうが前残りの展開になりやすいのに、決め手のある脚が使える、芝1600mのほうが差し、追い込み馬向きの展開になりやすいのに、ラスト1Fで伸びを欠くとことがあり、それが連続2着、3着を生み出しているメカニズムです。本質はマイルでは距離が長いのでしょう。そこで今回は軽ハンデを加味すれば、グランシルクと同等か、それ以上の末脚が使える可能性が高い馬を本命にしてみました。人気薄ですが、これはけっこうイケるんじゃないでしょうか?
posted by 山崎エリカ at 10:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年07月15日

明日の見所(函館記念)

2017年 函館記念
_________

「函館芝は、タフな馬が活躍する」と言われています。なぜかと言うと函館と札幌は寒冷地対策として、欧州と同じ洋芝が使われているからです。洋芝は緑が鮮やかですが、他場で使われている野芝より耐久性が低いのが弱点。つまり、開催が進むほど馬場の傷みが進行し、時計を要すようになります。

今年は、前代未聞のウルトラ高速馬場でスタートした函館開催ですが、2回函館2週目となり、さすがに当初の函館芝コースと比べると時計を要すようになって来ました。しかも、函館芝2000mは、スタンド前のポケット地点からのスタートで最初の1コーナーまでの距離が約475mと長いコース。その上でマイネルミラノ、ヤマカツライデン、ステイインシアトルと逃げ馬が揃ったとなると、普通なら激流は免れないでしょう。

しかし、マイネルミラノは、よほど楽に逃げられない限り、逃げるのは厳禁のマイネルルールによりおそらく2番手。ステイインシアトルは、楽にハナに行けないと判断した場合は、折り合うことを選択する武豊騎手ですから、意外とヤマカツライデン、マイネルミラノ、ステイインシアトルでスムーズに隊列が決まるかもしれません。

ただ、レースがスローペースよりの流れになれば、決め手勝負に持ち込みたくないマイネルミラノが3コーナーから動いてペースを引き上げて行くはず。昨年のこのレースのように、早い地点から11秒台が要求されるタフな流れになるでしょう。そうなれば本命馬はいい脚が長く使えるタイプがいいはず。また、例年の傾向どおりにある程度ペースが速くなった場合も視野に入れると、中団かその後方列で立ち回れる馬が理想的です。

フルゲートのハンデ戦で一見、混戦ムードの函館記念ですが、展開からアプローチをかければ意外と買い目が絞れますね。本命候補馬が意外と人気がないので、とても楽しみです♪
posted by 山崎エリカ at 21:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年07月09日

本日の見所(七夕賞など)

2017年 プロキオンS、七夕賞
______________

●プロキオンS

地方で行われるダ1400mのグレードレースは、黒船賞、かきつばた記念、さきたま杯、サマーチャンピオン、オーバルスプリント、兵庫GTと数があります。しかし、中央で行われるダ1400mのグレードレースは、2月の根岸SとこのプロキオンSのみ。しかも、短距離戦は、12月に中山ダ1200mで行われるカペラSと併せても、計3レースしかありません。よって、このレースは必然的に好メンバーが集います。

また、このレースは芝スタートで最初の3コーナーまでの距離が長いコースらしく、ペースが上がりやすいのがポイント。昨年のように逃げ、先行馬揃いだと、前半3F33秒台から34秒前半台になり、後半完全な減速戦になることもあります。今年も、外からナンチンノン、レヴァンテライオン、そして「前につけたい」とコメントしているウォータールルド。内から抵抗して行くベストマッチョ、アキトクレッセント、芝スタートだとそこまでテンが速くありませんが、包まれるのを嫌って出して行く可能性が高いトウケイタイガー。チャーリーブレイヴも、控えることを視野に入れつつ、あわよくば先行策を狙っていることでしょう。

ここまで逃げ、先行馬が揃うと、前半3F33秒台に突入するかはともかく、34秒台前半までペースが上がる可能性が高いでしょう。それくらいのペースだと、当然、差し、追い込み馬が有利ですが、逃げ、先行馬でも強ければ残れます。

また、展開上有利でも、根岸Sの勝ち馬カフジテイクはドバイ帰りの休養明けの一戦。レースが終わってから、帝王賞のアウォーディーのように「意外なほと伸びませんでした〜」なんてコメントしている可能性も考えられなくはありません。ただし、アウォーディーほど消耗度の高いレースはしていなかったので、私は買い目に加えます。

さらにキングズガードは休養明けの前走・天保山特別で展開に恵まれて2着と好走した後となると、ドボンする可能性も十分あり、結論として、外枠の馬に行かせることで中団で立ち回ることになる可能性の高い馬を本命馬としました。ここへ来て地力を強化しているので、今回のメンバーが相手が相手でも足りるんじゃないでしょうか。


●七夕賞

「七夕賞は、七枠が有力」なんて言われたのは、七夕賞が夏の福島最終週に行われていた頃の話。当時は福島の馬場状態も悪く、最終日ともなると内側の芝がボロボロになって、外差しが決まってばかりでした。何も考えずに、外目の枠の差し馬のボックス馬券買っておけば、かる〜く万馬券が獲れたこともありました。

ところが! 前回のコラムでもお伝えしたように、福島は2012年に芝を密度の濃いものに張り替えて以来、馬場高速化が顕著。さらに春の東京開催が2週延長されたことで、七夕賞は2回福島4日目に繰り上がりました。つまり、七夕賞当日は、大雨が降らない限り、高速馬場で行われることが多く、レースは末脚勝負。内目の枠から逃げ、先行馬ががんばることがよくあります。

しかし、七夕賞が行われる福島芝2000mの舞台はちょっと例外。最初の1コーナーまでの距離が約505mと長く(それでも中京ダ1400mのプロキオンSの舞台よりも短い)、さらにテンから2度の坂を下るために、福島芝1800mよりも前半が速くなる傾向があります。最初の下り坂でどうしてもダッシュがついてしまうので、逃げ、先行馬は予定以上にペースを上げてしまいます。その結果、ハイペースが生まれて、差し、追い込み馬が台頭するというのが例年のストーリー。昨年も綺麗に差し、追い込み馬の決着でした。

ただ、最初の直線が長いコースは、テンの遅い馬でもハナを主張することが出来るので、極端な話、鈍足な逃げ馬でもハナを主張することができます。先頭に立つまで時間が掛かるメジロパーマーのような馬でも逃げることが出来るし、また、スタミナがあれば逃げ切ることも可能なのがこの舞台です。その利点を味方につけて逃げ切ったのが、2008年のミヤビランベリであり、2014年のメイショウナルトです。2007年のミキノバンジョーなんかも道悪や直線の長いコースでは逃げ馬になれる馬で、このレースでは3着に好戦しています。

こういうコースなので、マルターズアポジーが仮にハンデ57.5sが堪えて、二の足がつかなかったとしても逃げられるし、前記した馬たちよりもスタートダッシュが速いマルターズアポジーならば、2番手以下を突き放して逃げることも不可能ではないはず。逆に自分はいつでも動けるからと、昨秋の福島記念のように向こう上面で後続を引きつけて引きつけて3コーナーから加速していくことも出来るでしょう。また、今年2月の小倉大賞典のときのように、淀みないペースで逃げ切ることも出来る馬なので、この馬本来の能力を出し切れれば、上位争いが濃厚でしょう。

しかし、真の逃げ馬は、展開云々よりも余力と前走でスタミナが補充できるレースが出来ているかどうかが大切。そうでなかったら、五分のスタートから二の足の速さで楽にキタサンブラックを突き放し、道中も楽に平均ペースに落とせた前走大阪杯で大失速などしません。こと展開に比重を置くのであれば、前走のレース運びは完璧だったはずです。このレースを荒らすも、荒らさないもマルターズアポジー次第であり、前走の敗因をどう考えるかが今回の勝敗の分かれ目となるでしょう。
posted by 山崎エリカ at 00:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年07月02日

本日の見所(CBC賞など)

2017年 ラジオNIKKEI賞、CBC賞
________________

●ラジオNIKKEI賞

福島芝コースは、東日本大震災の影響を受けて芝を大きく張り替えた2012年以降、馬場高速化が顕著。特に、芝が育つこの時期の開幕週は超高速馬場で、夏の開幕週で行なわれるラジオNIKKEI賞は、大雨でも降らない限り、超高速馬場で行われるのは確実。

馬場が高速化すれば、騎手は最後まで脚を残しておきたい意識になり、当然、下級条件ほどレースがスローペース化します。前半スローでリードを奪えれば、馬がそれほど消耗しないために、後半で再加速ができるといった具合。福島開幕週の全体的な傾向としては、逃げ、先行タイプの活躍が目立ちます。

しかし、さすがにラジオNIKKEI賞は3歳のG3戦ということもあって、極端なスローペースにはなりません。ただし、高速馬場ならば平均ペースで流れても前々で立ち回った馬が十分に残れます。実際にこのレースも2012年度以降は、例外パターンが起きた2013年度を除き、先行馬が必ず1頭は連対しています。

2013年の例外パターンは、前半がスローペースすぎて各馬が3コーナーからポジションを押し上げていったために、馬場の内側ががっぽりと開いたもの。そのインを突いて追い込み馬のケイアイショウサンが勝利しました。本来、追い込み馬は多頭数の外を回ることになるので、追い上げて失速のパターンになりやすいですが、急コーナーの福島で加速しながらコーナーを回ると、3コーナーの内ががっぽりと開いてしまうことも少ないですが、他コースよりも多くあります。

しかし、逃げ馬が普通にレースメイクして、平均ペースで流れてくれさえすれば、先行タイプを残らせてくれるはず。少なくとも本命馬は、真ん中よりも前でレースを進める馬から選択したいものです。

また、今回は、サロノクロニカルやクリアザトラックが上位人気に支持されていますが、ゴール前横一線を想定して作られたハンデ戦だとすれば、この2頭はお買い得ではないでしょう。ハンデが重い上に、自己ベストのPP指数をマークした後では、大きな上積みが見込めないからです。

逆に言うと、ハンデキャッパーは過去の成績を分析して、有力馬にハンデを重くしている前提ならば、過去の成績では現れないもので予想を組み立てたほうがいいでしょう。過去の成績には現れないものとは、「今回での上積み」ということになります。ハンデ戦では、通常のレースよりもこの上積みというものが、より生かされてくるので、そこに着眼点を持ってくると、意外と簡単に結論は出ます。

真ん中よりも前で立ち回れて、今回で大きな上積みが見込める馬…。行きつくところは、ただ1頭。あの馬しかいないんじゃない? とても面白そうです。


●CBC賞

中京芝コースは、昨春の高松宮記念で1分06秒7のレコードタイムが出て、主催者はマスコミやファンから散々叩かれました。そこで夏の開催前に芝の張り替え作業やエアレーション作業が行われ、エアレーション作業では、バーチドレンの半径を大きくする工夫をしたとのことでしたが、それでもCBC賞では1分07秒2の好時計が出ました。

本日、土曜日の知多特別(1000万下・芝1400m)でも、雨の影響があったはずなのに1分20秒6の好時計。おそらくリニューアル時は緩かった路盤がしっかりと固まって、いくらエアレーションで通気性を良くしても大きく影響しないレベルなのでしょう。日曜日の天候は雲りで馬場回復を想定すると、今年のCBC賞でも1分07秒台前半での決着が濃厚なものとなるでしょう。

中京芝1200mといえば、向こう上面の半ばからスタートして緩やかに100mほど坂を上って、その後最後の直線序盤まで坂を下っていくコース。基本的にペースが上がりやすく、特にリニューアル後はタフな馬場で、短距離戦のわりには逃げ、先行馬が苦戦していました。しかし、超のつくほど馬場が高速化したとなると、今後は緩和されていくはず。

昨年のこのレースで2番手を追走したラヴァーズポイントが2着、逃げたベルカントが3着に粘ったように、逃げ、先行馬もそこまで大きく割り引く必要はありません。しかし、無難にいくならば、「差し馬狙い」でしょう。なるべくロスのないレース運びができる内目の枠ならば理想的です。

さらに超高速馬場であれば、昨年のこのレースで2着に粘ったラヴァーズポイントや今年の函館スプリントSを制したジューヌエコールのように、斤量の軽い馬を狙うのがポイントです。現時点でやや能力が足りないと思われる馬でも、攻め続ければどこかで大穴にぶち当たることもあるでしょう。

特に、斤量はダッシュ力や加速力に強く影響を及ぼし、二の脚の速さや切れ味に磨きが掛かります。スピード適性が強く問われる短距離戦では、大きなアドバンテージになるで、今回での上積み+ハンデの軽い馬を狙えば、的中に近づけるでしょう。
posted by 山崎エリカ at 00:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年06月10日

今週の見所(エプソムCなど)

2017年 マーメイドS、エプソムC
________________

●マーメイドS

先週の鳴尾記念の見所で、阪神芝2000mは阪神芝コースの中では、逃げ、先行馬がけっこう頑張れるコースであることをお伝えしました。阪神芝コースは、大半が坂を下って上るコース。全体的にペースが上がりやすいコース形態ですが、阪神芝2000mはスタートしてから急坂を上るため、前半のペースがそれほど上がらないのが特徴です。

そういうコース利と開幕週の超高速馬場を生かして、先週の鳴尾記念では、ステイインシアトルが見事に逃げ切りVを決めました。もちろん、好発を決めてじわじわペースを引き上げて行く鞍上のペース配分が上手かったのもありますが、逃げ馬をコントロールしやすく、けっこう前残りが決まることがあるのが阪神芝2000mです。

それを証明するかのように、マーメイドSの過去10年では、逃げ馬が穴を開けています。該当馬は2008年・ピースオブラヴ(10番人気・2着)、2009年・コスモプラチナ(9番人気・1着)、2010年・セラフィックロンプ(14番人気・2着)、2013年・アグネスワルツ(10番人気・2着)の4頭。

一方、軽ハンデの追い込み馬もしばしば活躍しているのがポイント。該当馬は、ハンデ52s以下が対象で、2008年・トーホウシャイン(12番人気・1着)、2011年・アースシンボル(13番人気・3着)、2012年・クリスマスキャロル(7番人気・2着)、同年・メルヴェイユドール(10番人気・3着)、2016年・ヒルノマテーラ(7番人気・2着)の5頭。

2008年こそ道悪のハイペースでトーホウシャインは展開に恵まれた面が大きいですが、2009年以降は5F通過59秒台後半よりも遅い平均〜スローペースで決着しています。ところが追い込み馬が2着か3着に来てしまっているというのは、逃げ、先行馬が仕掛けのタイミングが早いからでしょう。

マーメイドSで逃げ馬が残れている年というのは、大半がラスト2F目が最速。対して、軽ハンデの追い込み馬が2着、3着に台頭した2012年はラスト4F目が最速、昨年はラスト3F目が最速です。超高速馬場ならば3コーナーから動いていっても最後まで息が持つこともありますが、阪神芝コースは、ラスト1Fで坂を上るコース。

結果的に前半でいくら脚をタメても、3コーナーから動いて最後まで息が持つほど甘くなく、ここで逃げ馬が動いた年は、ラスト1Fで軽ハンデの追い込み馬が突っ込んできているという現象が起こっています。ちなみに先週の鳴尾記念のステイインシアトルは、うまいことラスト2F最速に持って行っていますが、そう乗ることがそれほど難しいことなんでしょうか?

逃げ馬に乗る騎手が、どこから動いて行くかで前残りか、ラスト1Fで追い込み馬がズドンと来るかが決まります。そのあたりを的確に判断すれば、かなり的中に近づけるでしょう。いすれにしても実力拮抗のマーメイドSで穴を開けるのは、逃げ馬か軽ハンデの追い込み馬が大半であることを覚えていて損はないでしょう。


●エプソムC

東京芝1800mで行われるエプソムC。「府中の千八展開いらず」と言われていますが、このレースはまさにその言葉がぴったり。東京芝1800mはストレートが長く、もともと紛れが生じずらいコース。

特に高速馬場前提の上級条件では、レースがスローペースになると、ラスト4-5F目から11秒台の速い脚を使って、さらにラスト2-3F目で11秒台前半の速い脚を連発させなければ勝てないような極限のスピード比べのレースになります。ラスト3Fで33秒台の脚が使えるような馬でないと厳しいでしょう。

逆にラスト3Fで33秒台の脚が使えないというような馬ならば、3年前の2着馬マイネルラクリマや昨年の3着馬マイネルミラノのように、前半でリードを奪って行けばチャンスがあります。つまり、自分の弱点を補うことが出来るため、能力が足りない馬は勝ち負けできません。そのせいか例年、本命サイドで決着していることが多いです。しかし、今年は実力が拮抗している上に、出走メンバーで一番強いマイネルミラノが暴走型であるということ。波乱の可能性もあるでしょう。

マイネルミラノは、福島民報杯で競り下したステイインシアトルが先週の鳴尾記念を勝ったことで、人気になると思いきや、それほど人気がない模様。やっぱりレースぶりが模型うさぎを追い駆ける犬のようだからなのか?(笑) 

個人的にマイネルミラノは、逃げ馬だと思っていて、昨年のように仕掛けをギリギリまで待つのではなく、行かせれるだけ行かせてみたら、どこまで粘れるのだろうと気になっています。しかし、番手至上主義のマイネル軍団。現在、主戦の柴田大騎手よりも、その後継を狙う丹内騎手のほうが勇気があるけれども、逃げてもギリギリまで仕掛けを我慢するようなレースになるのでしょう。
posted by 山崎エリカ at 02:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年06月03日

本日の見所(鳴尾記念)

2017年 鳴尾記念
________

先週日曜日の東京芝コースは、前日の稍重から馬場回復が恐ろしく早く、レース後半になるにつれて、上りが速く、内枠の馬が有利になりました。前日予想の目黒記念は、想定と真逆になる形。本当に前日と全く異なるのは、困ります(;´・ω・)。

さて、今週は、梅雨の阪神開幕日に行われる鳴尾記念。阪神芝コースは、金曜日正午の段階では稍重発表でしたが、現在、良馬場まで回復。前開催から間隔が開いていないこともあり、エアレーション作業が行われていない模様。引き続き高速馬場の可能性が高いでしょう。

しかし、阪神芝コースの場合は、大半が坂を下って上るコースなので、高速馬場でもペースが上りやすいのが特徴。差し、追い込み馬が3コーナーの下り坂から勢いをつけて最後の坂を上ってくるので、スローペースでも差し、追い込み馬が台頭するケースは間々あります。

そんな阪神芝コースのなかでも、逃げ、先行馬がけっこう頑張れるのが、スタート直後に急坂を上る阪神芝2000m。つまり、鳴尾記念の舞台です。2013年のこのレースでは、6番人気のトウケイヘイローが逃げ切ったこともありましたし、昨年の大阪杯では、アンビシャスとキタサンブラックの行った、行ったが決まりました。

それを考えると、逃げたらそれなりに強いステイインシアトルの逃げ切りも考えられます。しかし、今回は相手強化の重賞。スマートレイアーという強力先行馬が出走しているとなると、前々走の尼崎Sのように前半5F62秒3という、どスローでは逃げられないでしょう。前走の福島民報杯でオーバーペースの競馬をしている加点材料は大きいにしても、5F通過60秒台まで上がった場合に最後まで粘れるかは微妙なところ。

ステイインシアトルを知り尽くした武豊騎手なら逃げる可能性が高いと見ていますが、ある程度ペースを上げなければ後続に突かれることを嫌って、逃げない可能性もあります。何しろ武豊騎手は、競らせたり、突かれたりするなら行き切るか、むしろ、逃げないほうがマシと考える騎手ですから、判断が悩ましいところです。逆に、スマートレイアーの出方ひとつでペースが上がる可能性もあります。今回のメンバーならば、どスローにさえならなければ、差し、追い込み馬でも台頭してしまうでしょう。

さて、最終判断はいかに…。
posted by 山崎エリカ at 08:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年05月27日

明日の見所(目黒記念)

2017年 目黒記念
________

ダービーデーの最終レースとしてすっかり定着した目黒記念。目黒記念がダービー当日に行われるようになった初期の頃は、ダービーを除外された馬が軽ハンデ狙いでここへ出走して、賞金をかっさらって行ったことがありました。(2007年ココナッツパンチ・2着)

現在は、ただでさえ古馬長距離番組が少ないこともあり、3歳馬には出走資格が与えられませんが、この路線はそれくらいレベルが低いのです。昨年、このレースを制したクリプトグラムのように、古馬オープン勝ちの実績か、それに準ずるPP指数があれば、G2のこの舞台でも十分通用します。

今回と同舞台の昨秋のアルゼンチン共和国杯で3着、前哨戦のメトロポリタンSをも制したヴォルシェーブが一応の1番人気に押し出されてはいますが、古馬オープン勝ちの実績やそれに準ずる指数をマークしている馬はかなりいるので、波乱になる要素は十分あると言えます。

また、東京芝コースは今秋からCコース使用で、内側が悪くなっています。本日、土曜日も外枠の馬が大活躍でした。1番枠のヴォルシェーブやモンドインテロはけっこうな人気ですが、その人気に応えることが出来るのか? また、昨年のこのレースの勝ち馬クリプトグラムも長期休養明けで長丁場をこなすのは容易なことではないので、配当安めの前記3頭はまとめて消して、万が一、それらが来た場合には、本命馬の複勝で補てんを掛けることにしました。そして馬連高配当を狙います!


さて、日本ダービーは…? 他サイトの有料会員限定で見どころ的なコラムを書いている都合上、ここでは詳しく書けません。ただ、真ん中よりも内枠の馬と真ん中よりも外枠の馬の選択ならば、外枠の馬を上位に取りたいですね。
posted by 山崎エリカ at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所

2017年05月19日

明日の見所(平安S)

2017年 平安ステークス
___________

今週は、オークスも熱戦なら平安Sも熱戦。ダートG1馬クリソライトに、G2馬アスカノロマン、ケイティブレイブ、G3馬クリノスターオー、ロワジャルダン、グレンツェント、ロンドンタウン、マイネルバイカと重賞ウイナーがずらりと揃いました。

さらに一応の挑戦者の立場となるのがダート路線に転向して破竹の4連勝で仁川Sを制したグレートパールですから、本当にG3と思えないほどの豪華メンバー構成です。

グレートパールは、前々走の初夢Sでは、3コーナー手前から進出して、4コーナーでは約6頭ぶん大外を押し上げて、オープン確勝級レベルのPP指数で圧勝。レース内容にも余裕があり、前走の仁川Sでは断然人気でも本命にせざるを得ないところまで押しやられたのですが、その仁川Sでは、川崎記念の3着馬コスモカナディアンとのマッチレースになりました。

仁川Sでは、グレートパールはコスモカナディアンに0.1秒差のところまで迫られましたが、3着以下につけた差は9馬身以上。グレートパールがそれほど強くなかったというよりは、コスモカナディアンがグレートパールを目標に動いて激走したのです。

仁川Sの決着タイムは2分03秒4。歴代の仁川Sの決着タイムと比較すると並に映るかもしれませんが、この日の阪神は想定以上に馬場がタフだったようで、ラスト1Fで逃げ、先行馬が大失速するレースが続いていました。それを考えると、前半5F62秒5のスローペースを加味してもラスト2F11秒9-12秒2でまとめた点は優秀。当然、仁川Sは高指数です。

仁川Sが激戦すぎて、コスモカナディアンはマーチSでは強くダメージが出たために1番人気を裏切り、馬群に沈みました。何と12着凡退です。さて、グレートパールは、どういう着順構成を描くでしょうか? ここが一番、馬券の要であり、楽しみです☆


★オークス馬券検討会に、ぜひ、ご来場ください!
posted by 山崎エリカ at 07:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週の見所